忘憂之物

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金元工作員招請で中井氏「何の成果もなかった」

2010年07月27日 | 過去記事
金元工作員招請で中井氏「何の成果もなかった」

中井洽(ひろし)拉致問題担当相は26日午後、首相官邸を訪れ、大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫(キム・ヒョンヒ)元北朝鮮工作員の日本招請について菅直人首相に報告を行った。

 中井氏は官邸に入ると、金元工作員が長野県軽井沢町から東京都内へ向かう途中にヘリコプターで遊覧飛行をしたと批判されているせいか、「何ら成果のなかったことの報告に来た」と記者団に発言。首相への報告後には「どこが国賓級でございましたか」などとすごんだ

 首相は中井氏に「大変、有意義な会談だと聞いている。国民もそう感じている」と述べたという。








生存本能と恐怖感に基づくセルフコントロールのことを「ストックホルム症候群」という。スウェーデンのストックホルムでの「人質立て篭もり事件」で、人質が犯人に協力するという行動に出たことがあった。人質の一人は何と、犯人と結婚したという。1973年だ。

犯人は「警官が突入すれば人質を全員殺す」と叫ぶ。それでも警察は犯人逮捕のため突入を企てる。これが人質からすれば「生存本能を脅かす」ことになる。同時に犯人に対する「恐怖感」は相当なものだ。つまり、条件が揃う。

そこに「優しい言葉」や「労わりの言葉」があり、更には「そうなった経緯」や「仕方のない事情」などを聞くにつれ、人質の心理状態がどうなっていくのかは想像がつく。

コレ、民主党の中の「心ある国会議員」に当てはまらないだろうか。「犯人」はどんどん下がる支持率にも屈せず、国民から突き付けられた民意も無視する。それでも国民は民主党に対する監視の目を緩めず、ますます批判は厳しくなっていく。ともすれば、民主党の中にいる国会議員は「生存本能」が脅かされる。次の選挙が危ない。それに前総理はルーピーだし、現総理は馬鹿だし、幹事長は革マル派だし、前幹事長は不動産やくざだ。いつ友愛されるかもしれない。この「恐怖感」も相当なものだろう。

そこに「選挙応援」で駆けつけてくれる。売国活動で忙しい中、汗を流して笑顔で「がんばれよ!」と言ってくれる。悩みも聞いてくれて、相談にも乗ってくれる。チルドレンはコロッと参ってしまうのではなかろうか。

ともなれば、このまま日本の有権者には馬鹿であり続けてほしい。テレビの言う通り「だからといって、また自民党政権がいいのでしょうか?」と騙されていてほしい。そうだ、敵は民主党を批判する「アンチ民主党の連中」だ!という症候群に陥ってはいないか。

で、なければ、この拉致問題担当相の言動は腹に据えかねるものだ。藁をも掴む思いで見守っていた拉致被害者家族に対して「成果はなかったけども、なにか?」とやったわけだ。眼前のマスコミに対する言動だったは通じない。その向こうには日本の視聴者がいて、その中には拉致被害者家族がいる。この鳩山政権から続く管政権の「拉致問題」に対する姿勢とはそういうことである。それを端的に示す証言があった。

西村眞吾氏のホームページ「眞吾の時事通信」から引用する。



→引用開始
<まず、昨日のことからご報告する。
 
来日中の大韓航空機爆破犯人の金賢姫は軽井沢の鳩山君の別荘から出て、東京上空を約40分ほど遊覧飛行をした後、帝国ホテルに入って夕方の「晩餐会」に出席した。
 
その時、政府認定拉致被害者以外の拉致被害者を調査している「特定失踪者調査会」の荒木和博代表が、特定失踪者の写真を詰めたバッグをもって帝国ホテルを訪れ、金賢姫においてその写真を閲覧し、そこに見覚えのある人物がいるか否か確かめる機会を与えて欲しいと中井大臣に申し入れた。
 
すると、中井大臣は、言を左右して荒木氏を一時間以上ドアの前で待たせたうえ、ホテル従業員が食事などを運ぶときに用いるバックヤードから、金賢姫とともにこっそり「逃げた」(後略)>
←引用終わり



こんな政権に身を置きながら、それでも、いやしかし、そうではあるが、とズルズルしているのは、己の身を危険に曝す立て篭もり犯人に求愛するほどの異常だと知れ。ちなみに、セルフコントロールとは自己欺瞞的心理操作のことだ。耳が痛かろう。


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