忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

2008年。めりーきりしまし。

2008年12月26日 | 過去記事
クリスマスである。


もちろん、サンタは私のサイドビジネスでもある。




そして、我が家のビッグイベントの段取りにも余念がない。

妻から途中報告がある。





妻:「おとしゃん!めりーきりしまし!!」




妻の報告内容を確認しておこう。


ちなみに「きりしまし!」というのは暗号だ。意味は「クリスマス」のことだ。




いわゆる「ファミマチキン」を買いに来ているという。今年は私も妻も仕事が抜けられないし、倅は勉強で忙しいと抜かす。だから、仕方なく「買出し」することになったのだ。妻のミッションは「ファミマチキン14個ゲット」である。





おっと、




トラブルのようだ。






なんでもすごい行列らしい。そして、妻は「もう帰りたい・・」とワガママを言いだす。電話越しに励ます。すると、



妻の後ろに並んでいたオサーンが荒れ出したというではないか。




オサーンは「2個」だけ買おうとしているらしい。ペットボトルの麦茶だけを持ち、ファミマチキンの行列に並んでいるというのである、明らかに「自分で喰う量」のファミマチキンを求め、長い列に加わるだけでも相当なアレだが、さらに、


「2個くらい、そこにあるやないかぁ!!なんやねん、どんだけ並ばすんじゃ!」


などと、オサーンにあるまじき身勝手な切れ方をし始める。妻の真後ろで怒鳴るから妻は「怖かったお・・」と嘆いているではないか。私がいれば、そんなオサーンは二つにたたんで大きめのマフィンで挟み込み、ブラックペッパーとマヨネーズで味を整え、「ファミマ特製・オサーンサンド」として売り出してやるのだが・・・というか、そんなんだから、クリスマスイヴにひとりでファミマチキンなんだと、あれほど・・・





妻の番が来た。






妻:「この人に先にあげてください。2個。」



!!




なんと!パブリックマインドである!




行列に並ぶ他のお客さんも不快だろうと察し、自らを犠牲にしてオサーンにファミマチキンを譲るとは・・・そのせいで自分は「次のファミマチキン」が出来るまで待たねばならんというのにである。そのとき、妻は心の中で、


「めりーきりしまし!!」


と思ったという。





オサーンは礼も言わず、威張りながら帰って行ったという。しかし、ファミマの店員からお礼の言葉をもらい、なんと、コーラー2本をげっちゅしたというではないか。さすが妻である。



妻:「オレ・イイコト・シタ・ホメロ」



と妻だけで流行っている「ロボ語」を発しながら喜んでいた。そして、


「あげたてだし、コーラーもらったし、いいことは儲かるなぁ」




という。でも「儲かる」とか言わない方がいいと思う。






-



私も活動を開始。駐車場出口で警備員のおっちゃんから「モチ」をもらう。寒くなってきたので「耳まで隠れる帽子」をプレゼントしたのだが、どうやらそのお礼らしい。「九州の餅」だと言っていた。袋に裸でゴロゴロと入れられている。


なんか、「モチをもらう」ということが新鮮だ。なかなかもらう機会がなくなったぞ「モチ」。妙にうれしかったから妻に報告する。



私:『もちもち?モチ。もらったぞ。モチモチ。もちもち?』



妻は「もしもし」と「もちもち」をかけたダジャレに呼吸困難に陥っていたが、



妻:「わぁい。おもち好き。儲かったなぁ!」




だから、「儲かった」はやめなさい。












娘の家に寄る。






そーちゃんがいる!!




さっそく「スイスイお絵かき」をサンタする。




そーちゃん:「おおぉ~~~うぉ~~~あぁぉ~~~」








抱っこする。





娘もいる!!



お菓子とかいろいろサンタする。



娘:「おわぁ~~お~~~おとしゃぁぁぁん~~~~!!」




抱っこする。




うむ。




我ながら今年も見事なサンタっぷりである。



さて・・






ん?





トカゲがいる・・・・こっちみてる・・・






私:『・・・おいおい・・・・まるで、“ぼくにはないんですか?”というような眼つきぢゃないか。ああぁ?』




トカゲ:「い、いえ・・・そんな・・・」





私:『うえーはっはっは。おいおい、もう、どれくらい日が経ったと思ってるんだ?いつまでもギクシャクするのもアレぢゃないか。自分の分はないと思ったのか?うぇーはっはっは。』




トカゲ:「!!あ、あるんですか??」




私:『うぇーはっは。おいおい・・・たしかに最初はな、アレだったがな、もうこうやってちゃんと暮らしてるし、そーちゃんも大きくなるしな。いつまでも、私がごちゃごちゃして、な?もう、いい加減、水に流してな?仲良くするのもいいんぢゃないかってな?』




トカゲ:「!!あ、ありがとうございます!!」




私:『うぇーはっはっは。ンな、大げさな。たかがクリスマスプレゼントぢゃないか。ほら、手を出してみろ?』




トカゲ:「は、はい!!」





私:『うえーはっは。ほれ。』














私:『つまようじだ。私の使いさしだよ。それも2本。』



トカゲ:「・・・・・・・・・。」






私:『なんだ?欲しいものは勝手に持ってくクセに、くれるものには文句があるのか?ああぁ?死ぬのか?おおぉ?」





トカゲ:「・・・い、いえ・・・あの・・・ありがとうございます!・・わ、わぁい・・」





娘:「もうぉ~~~~おとしゃん!!」






私:『ふん。めりーきりしまし!きりしまし!きりしまし!めりーきりしまし!きりしまし!きりしまし!




そーちゃん:「まし!まし!まし!wwww」






私:『トカゲよ、お前のとこにもくればいいなぁ?サンタの格好した爬虫類がな!死ぬのか?死ぬのか?死ぬのか?死ぬのか?死ぬのか?』




娘:「そーちゃんが覚えるからやめてぇ~~~~」




私:「いくぞ!そーちゃん!!きしりまし!きりしまし!きしりまし!きりしまし!




そーちゃん:「wwwwまし!まし!」











その日、私は「ケーキ」と「ポップコーン」と「犬のおやつ」と「お菓子など」とか買って帰った。イチゴを忘れて妻に叱られた。










2008年。めりーきりしまし。



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