韓国の反日映画で考えた
<日本と韓国の最近の対立を見て、六年前ソウルで見た韓国映画「韓半島」(康祐碩監督)を思い出した。こんなストーリーだ。
韓国と北朝鮮の統一が近づいたとき、日本政府は植民地時代に敷設した鉄道の使用権がいまだに有効だと主張して妨害する。竹島周辺海域をめぐる争いが激化し両国艦船は一触即発のにらみ合いになる。海上自衛隊の戦力が圧倒的に有利だが、韓国海軍の気迫に押されてUターンし、日本海での開戦は回避された-。
話は日韓併合にまでさかのぼる。冒頭は一八九五年に李朝の明成皇后を日本の軍人と浪士が斬殺する場面だ。抜刀した男たちが景福宮に押し入り、皇后を追い詰めていく。映画館でおそらく唯一の日本人だった私は、息をひそめていた。
日本を糾弾する「反日映画」であり、奇想天外、時代考証もいいかげんであきれる所もあったが、韓国の対日観は単純ではないという印象も持った。
映画の中で、大統領は日本と対抗して南北統一を進めようとするが、ナンバー2の首相は国家の安定と経済発展を優先して日韓関係を絶対に損なってはならないと反対する。両者の激論が大きなテーマになり、「歴史の正当化と現実の外交にどう折り合いをつけるのか」というメッセージがこめられていた。
この映画は韓国で大ヒットしたが、日本では劇場公開されずDVDだけが出ている。 (山本勇二)>
大阪のとあるコリアンタウン。川の横にある焼肉屋の2階座敷で焼肉を喰いながらマッコリを飲ると、なんでも山盛りで持ってくる愛想のよろしいオモニが自分のことを「ヨプチョン」と言う。そういう名前なのかと思っていたら、なんでも「ヨプチョン(古銭)」のことだとか。要するに「あたしゃ、もう古い銭みたいなもんでさぁ」くらいの意味になる。
19世紀後半の李朝は物々交換。それから補助貨幣の「穴あき銭」になる。ヨプチョンだ。つまり、本位貨幣がない。紙幣がない。通常の取引が出来ない。とても主権国家と呼べないとわかる。なのに、いまは懐かしい社長マンは、オモニが階段を下りると、日本が侵略する前の韓国には電話があった、電燈は田舎まであった、アジアで最高レベルの水力発電があった、機関車が全国で走りまわっていた、日本なんかよりもずっと進んだ国だった、とやる。だから日本が侵略してきた、と続くのがパターンだった(まんが・韓国の歴史)。
もちろん、これらは大嘘なのだが、問題はこんな他愛もない虚言癖ではなく、その裏に隠された「本当の歴史」にある。これは日本も同じようなモノだから、なんとかせねばならない。つまり、真の英雄を殺す。なかったことにする。もしくは真逆に伝える。
いま、韓国の野党政治家で金光珍とかいうのが、予備役陸軍大将だった「白善(ペク・ソンヨプ)将軍」を侮辱して話題になっている。日本統治時代、ペク将軍は満州軍官学校を卒業し、それから間島特設隊の少尉になっている。これがダメだと31歳、韓国人の野党議員は言う。なんともまあ、あの大変な時代を懸命に生きた先輩をして「民族反逆者」と呼んで非難しているわけだが、この理由を「韓国の独立軍を討伐したから」としている。
日本軍の手先となって、独立を勝ち取ろうとする同胞に銃を向けた、と誹られているわけだが、ペク将軍は<韓国独立軍など見たこともないのに、どうやって討伐できるのか?>と身も蓋もないことを言う。オレが討伐したのは八路軍じゃないか、と困っている。
社長マンとその子らの愛読書「まんが・韓国の歴史」にもあった。その中では、なんと、韓国光複軍が屈強な日本陸軍3300名を倒して「追い返しました」とある。つまり、追い返したのに併合されている、という矛盾はケンチャナヨになっている。これはもう、韓国の誇り「空中テコンドー部隊」が日本軍機と空中戦、たくさんの零戦をネリチャギ(かかと落とし)で叩き落としましたニダ、と言い出すまであと少しだが、そもそも侮辱されている要因、大東亜戦争の頃の「反日ゲリラ討伐」とは責められるべきことだろうか。ましてやいま31歳の若造がとやかく言えるところに「かの国の英雄」はいるのだろうか。
言うまでもなく、大東亜戦争の頃は「韓国人」とか「韓国」はない。そこにいるのは朝鮮族の日本人だった。だからその少し前、満州で支那人から迫害される朝鮮族の日本人を救うため、日本の政府、軍、警察が「日本人保護」ということで動いた。満州事変の原因のひとつともなる「万宝山事件」がそうだ。米と麦のカロリー比率は「5対1」になる。併合されてから20年、朝鮮族の日本人は水田を作る。支那人は畑を作る。日本人になった朝鮮族は常識を知るから、ちゃんと支那人地主と契約を交わして用水路を引く。しかし、腹が減った支那人にはわからない。契約とか約束の概念がない。だから襲い掛かる。
支那人暴徒の中には公安の人間もいた。暴れるとなれば官も民も、ヘチマもギョーザもない。これが支那人だ。殴打された朝鮮族の農民に重症者が出て、朝鮮族の現場監督は監禁された。「日本人が怪我をさせられて監禁されている」と駐長春日本領事館に連絡がいく。日本側は日本人の騎馬警官を派遣する。規模は小さいが、支那人の暴徒と銃撃戦もしている。普通、植民地の奴隷にこんなことはしない。そんなことをすれば外交問題になる。戦争になるかもしれない。それでもやるのは、やられたのが「日本人」だったから。つまり、ペク将軍とか、そういう韓国人は「日本」という国がそういう国であることをよく知っている。だから「親日派」と言われる。
この東京新聞の記事に出てくる韓国映画「韓半島」。冒頭のシーンは<一八九五年に李朝の明成皇后を日本の軍人と浪士が斬殺する場面だ>とある。「明成皇后」とは閔妃のこと。これを殺害したのは日本人、としているのは民潭とか報道ステーションだけで、ちゃんと現場にいた王子「純宗」は「犯人は禹範善」と証言していたり、高宗も「王妃を殺したのは、不貞の私の部下だ」と遺しているという資料もある。こっちのほうが様々に勘案すれば信憑性が高いと、ちょっと勉強すればわかる。それに日本人は死体を犯したりもしない。
この東京新聞の記者が<映画館でおそらく唯一の日本人だった私は、息をひそめていた。>とか、コソコソするのは勝手だが、せっかく韓国まで行って映画を見たなら、なぜゆえに閔妃が<斬殺する場面だ>なのかも説明して欲しい。頭から「朝鮮半島を侵略するために日本人が殺した」と刷り込まれているから、問題の本質というモノがわからなくなる。
李朝の第26代王、高宗の妃である閔妃は朝鮮半島だけではなく、その周辺諸国にも迷惑千万な存在だった。縁故主義と汚職、大院君との権力闘争は20年も続き、とてもじゃないが朝鮮人のためになった、とは到底言えない。大院君が清国に幽閉され、閔妃はその庇護の下、朝鮮半島の実権を握る。そもそも漢城にいた「朝鮮総理」は袁世凱である。朝鮮は完全に清国の属国だった。直接支配されていた。これは揺るぎようのない事実なのである。
今度はそれがイヤだからとロシアともつながる。無茶苦茶だ。事大主義と呼ぶにも限度がある。こんな状態では朝鮮は自分の足で立てない。つまり、清国かロシア、どちらかに蹂躙されて消えてなくなる運命だった。なばら、マトモな朝鮮人が国を憂うことも自明、こんなのは打倒せねばならないから「東学党の乱」が起った。1894年だ。
日本も他人事で済まないから日清、日露と大戦争をした。多くの犠牲を払いながら、なんとか、朝鮮独立を望んでいた。朝鮮を独立国として認めたのは日本だけだった。
日本が日清戦争で連戦連勝すると、閔妃の立場は悪くなった。日本が三国干渉に屈し「臥薪嘗胆」とか言っている頃には大院君が政権を奪い返し、清国との属国関係をなんとかしようとしていた。これを「甲午改革」という。閔妃は日本が三国干渉を受け入れると、今度は堂々と尻尾を振ってロシアに媚びる。ロシアも閔妃を使って朝鮮を牛耳ろうとする。
李氏朝鮮内部はまた腐敗する。日本の支援でなんとか国を盛り返そうとする「朝鮮志士」は追われることになる。そんなとき閔妃から「朝鮮開化党」の二個大隊が解散を命じられる。この800名の精鋭は日本軍の訓練を受けた近代軍隊だった。言うまでもない。ロシアが後ろに見えてくる。日韓の有志はそれに反発して宮殿に押し入ろうとした。これを支援したのが三浦梧楼になる。「乙未の変」だ。その際、閔妃派の兵と交戦状態になるわけだが、閔妃はそのドタバタの最中、殺されてしまう。コレ、いまの朝鮮人が怒ることか?
たぶん、日本人なんだろう東京新聞の記者が<息をひそめていた>とコソコソする理由は怪しくなる。つまり、この記者は他の日本人に「息をひそめなさい」と言っている。歴史認識の話で朝鮮人には逆らうな、と紙面の裏に滲ませている。
ともかく、それで朝鮮には「親日派」の内閣が出来る。総理大臣も朝鮮人、金弘集だ。しかし、これを李氏朝鮮内部の親露派やロシアが許すはずもなく、ロシア公使だったウェーバーは兵を使って国王、高宗を拉致監禁する。総理大臣の金弘集と閣僚3名は路上で群衆から殺される。殺されただけではない。反日の朝鮮人は死体を切り刻み、肉片を口にした。朝鮮人はいくら「親日」とはいえ、自国の総理大臣を文字通り「喰った」のである。
いま、31歳の若き韓国の野党議員が「ペク将軍」を公然と侮辱する。朝鮮戦争では北朝鮮の侵略に立ち向かい、孤立無援のソウルで北朝鮮軍を食い止め、釜山円陣戦でも最後まで粘って絶命の危機に曝された。攻勢に転ずると米軍戦車と共に突撃し、平壌に一番乗りした英雄は戦後、高まる反日機運に警鐘を鳴らし、日本の技術は必要だと言い続け、交通部長官の時代にはソウルに地下鉄第一号線を開通させた。それが「民族反逆者」なのか。
韓国大統領選。候補の朴槿惠が父親の元総理、朴正煕について謝罪した。世論調査で劣勢だった、という理由だ。クーデターごめんなさい、独裁政権ですいません、政治の発展を遅らせて申し訳ない、ということだが、日韓基本条約でインフラ整備、日本からの支援で国を立て直し、ベトナム戦争にも参戦して、あの「漢工の奇跡」を成し遂げたのが朴正煕だった。国民所得は20倍になった。世界にも韓国人にも「間違っているのは金日成」と知らしめて可視化させた。神様じゃないんだから、ぜんぶがぜんぶ、後世の歴史家からして「正しかった」とされるのは金日成か毛沢東くらいなものだ。つまり、そっちがヘンだ。
この東京新聞の記者は最後に<映画の中で、大統領は日本と対抗して南北統一を進めようとするが、ナンバー2の首相は国家の安定と経済発展を優先して日韓関係を絶対に損なってはならないと反対する。両者の激論が大きなテーマになり、「歴史の正当化と現実の外交にどう折り合いをつけるのか」というメッセージがこめられていた>と感想を〆る。
私はこの映画を観ていないし、これからも観る予定もないからわからないが、たぶん、そんな大層なメッセージはこめられていない。歴史の捏造をどうやって既成事実化するか、とか、歴史認識を利用してどれだけ日本から毟れるか、しか伝わらないと思う。
日本人も日本のために尽くした英霊を貶める。戦勝国の言う通り、先の大戦の責任は日本でございます、と頭を下げていれば良いと思っている。「繰り返しませぬから」と繰り返しておれば、明日も明後日もお腹一杯で安全に暮らせると錯覚している。
韓国にも英雄がいた。事大主義の自国を憂い、自主独立の必要性を説き、そのための協力を日本から得ようとした志士がいた。日本から学び、日本を模倣し、日本と共に発展しようとした。もちろん、日本もそれを望んでいたことは周知の通りだ。だから協力した。戦争もした。「そうならなかった今」を悔やんでも仕方がないが、今後、同じことを「繰り返しませぬから」と言うためには、日本人に負けず劣らず、立派な朝鮮の志士がいたことを忘れてはならない。北朝鮮じゃないんだから。
朴槿惠候補は「中間層」の支持が集まらないことに焦った。それで父親の非を認めて謝罪した。これはたぶん裏目に出る。あんたのお父さんは誇って良いこともした。反政府運動を抑え込むため、国会を解散して戒厳令も宣布したが、その反政府運動とは共産主義の過激派だった。だからお母さん、陸英修も在日の文世光に頭を撃ち抜かれて殺された。こいつは朝鮮総連の鉄砲玉だった。お父さんはKCIA部長だった金載圭に殺された。こいつはお父さんの側近だった。いったい、あなたの両親は何と戦っていたのか、娘なら分かっているはずだ。
あなたの頭は世論に阿って下げてよい頭じゃない。
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