忘憂之物

タバコの話 


また増税の対象に「たばこ」とか、もう、ホントに止めてやるからな(泣)。

ま、昨今のヒステリックな嫌煙ブームにおける私の意見は、だ。

吸いたきゃ勝手に吸え。私は吸いたいから吸う―――に尽きる。しかし、現実問題として、本当に700円とか1000円になったら小遣い的な意味で苦しい。違う病気になる。だからあの古き良き時代を思い出して、ひと箱180円に戻してみようぢゃないか無理かそうか。

ところで、だ。

私は当たり前だが喫煙所でしか吸わない。勤め先にもあるしな。あと咥え煙草で道を歩くのは止めた。車の窓からポイ捨ても、ずいぶん前に注意されたから止めた。携帯電話と同じだ。マナーも一緒に携帯しよう!というアレだ。ま、過去は水に流せ(笑)。

ちなみに、タバコを吸っていて怖いのは「肺がん」とかいう。年間の死亡者数も2008年には6万7千人とのことで、コレは結構死んでいる。全体、男性でみれば「死因のトップ」に躍り出た。しかし、1960年、肺がんで死ぬのは5000人程度だった。喫煙率は嫌煙家の皆様のお陰で年々減少ながらも、およそ50年間、肺がんで亡くなる人は急激に増えているわけだ。事実、1960年当時の喫煙率は8割を超える。

ホントにタバコが原因なのか?という前に、この原因はおそらく「高齢化」がある。高齢になると肺がんだけではなく、他の癌を発病するリスクは当然ながら高まる。つまり、1960年代の日本人は癌になる前に死んだわけだ。それに「喫煙者が肺がんで亡くなるのは0.1%」という数字もある。「タバコを吸う人は肺がんのリスクが5倍!」というアレのことだが、コレは単純に「喫煙者なら1000名にひとり」の人が肺がんで亡くなるらしいが「非喫煙者なら5000人にひとり」となるからだ。すなわち、それでも「999人」はなんにもない、ということになる。実のところ「喫煙と肺がんの因果関係は不明」とされる根拠だ。

さて、そこで今日はちょっと「嫌煙ブーム(?)」について書きたい。

先ず、最近よく「嫌煙家」とか言われる。このパソコンでも一発変換だ。もちろん、これは造語だ。タバコを愛する人のことを愛煙家というが、ま、コレを逆さまにしたわけだ。しかし、嫌煙家とは単なる「タバコ嫌いな人」であるから「~家」とするには少々、大袈裟である。他にも「作家」とか「愛妻家」とか「親日家(笑)」とかいろいろあるが、これらの言葉にわざわざ反対を意味する言葉などは使われない。「反日家」も変換できないだろう。でも、これは「反日活動家」なら一発変換となる。つまり、そういうことなのだから、これからは「嫌煙活動家」と名乗るべきだ。これなら話がわかりやすい。

また、誤解なきよう重ねて確認しておくが、私は吸いたければ勝手にどうぞ、吸わない人もどうぞご勝手に、というスタンスである。私はタバコ文化が好きだし、2000年も続く人類の趣向品に興味があるから「禁煙セラピー」で「喫煙者はタバコがなければ古いロープにでも火をつけて吸う」と言われても、そうか、でも、なんか、そのロープ美味そう、とか思う変態でもある。ほっといてくれ。

だから、私の周囲にいる人で、最近「禁煙に成功した」という人はどうぞ、そのまま、御自分の強固な意志でニコチンを断つことができ、それで納得、満足しておられるならば結構、なにもケチをつけようというわけではありませんや。しかし、しかしですぞ!!


――――そもそも、だ。

たばこ税に「国民の健康を目的にして~」とかやりだしたのは鳩山政権である。明確に「国民の健康のために増税して喫煙者を減らす」と言ったのだ。それまでは、あくまでも財政収入を増やす、という常識ある目的が言われた。古くは日清戦争後の財政回復がそうだった。日露戦争前の戦費調達がそうだった。つまり、ヘビースモーカーは「お国のため」になった。無論、今現在の「たばこ税」も60%もの税金がかけられている。鳩山由紀夫が言うように、本当に国民の健康を考えるならば、さっさと禁止すればいいわけだ。しかし、それを増税して購買意欲を下げる、という回りくどいことをするのはなぜなのか。また、いずれにせよ「税収になる」とわかっているのに、一部の「ヒステリックな嫌煙ブーム」が湧き起こるのか。タバコにではなく、この騒ぎに火をつけたのは誰なのか。

例えば、中学校で「タバコを吸うな」とやる。この目的を一応確認すると、先ず「未成年者の喫煙は法律で禁じられている」からだ。「未成年者の喫煙は成長期の体に深刻な害がある」というのはこの次になると思われる。もしくは、コレにも議論の余地はある。そうかな?という人がいてもいいからだ。しかし、この「法律で禁じられている」について「そうかな?」というのは民主党議員くらいなモノだ。禁止は禁止、それ以外に解釈は無い。だから中学校は「ウダウダ抜かすな。餓鬼は吸うな」でよろしい。だから私の中学の担任も、大人になった私がタバコを吸っていても怒らなかった。ここに「体に悪いわけですよ」と付け加えるのは、あくまでも付帯要素、オマケのようなもんだ。

いま、ほとんど無くなったが「成人映画」というジャンルにも「未成年立ち入り禁止」とある。実はコレも法律だからだ。後の「青少年の教育に芳しくない」というのは、一応の理由、実際はオマケだ。その証拠は町に溢れているし、なにより日教組は学校で「性行為の自由」を教えている。だから「避妊をセヨ」とのことだが、校門の前でコンドームを配布する北海道では性感染症になる未成年が全国一になった。人工中絶の未成年者も同じく、北教祖の奮闘で全国トップである。北の祖国では将軍様が褒めてくれることだろう。

中学校では酒も飲むな、と教える。もちろん、私は中学生の時から、普通に自動販売機でワンカップを買って飲んでいた。タコハイやらビールを買って飲んでいた。これはもう、ファンタより、スプライトより、スコールより美味いのだから仕方がない。それに未成年のうちから働いて税金を納め、さらに酒税・タバコ税を納めるなど、なんと立派な愛国心溢れる勤労少年かと思っていたら、担任教師は褒めてくれない。しかし、褒めてはくれないが、本気で咎めることもなかった。ポルノ映画はともかく、酒もタバコも、だ。ま、諦めていたのもある(笑)。

しかし、だ。その理由は「法律で禁止されている」だけだからだ。モノを盗んだり、人を殺したり、とはわけが違う。そこには法律で禁止されるまでもない、人類普遍の理由というモノがある。タバコを吸うな、とか酒を飲むな、とはつまり、職務上、あるいは立場上「認めるわけにはいかない」というだけだからだ。モチベーションが弱い。体に悪いだろうことも知っている。あまりよろしくない行為であるともわかっている。しかし、枝野ではないが「ただちに人体に影響はない」ものであり、それこそ成人すれば自分の勝手、どこの誰に気を使うわけでもなく、好きにすればいいだけだと知っていたからだ。


それに愛煙家よ。タバコを止める、などという阿呆臭いことをせんでもよろしい。無論、経済的に考えて、というなら勝手な話だ。喘息が酷くて・・・もいいだろう。なんとなく吸いたくない、なら尚結構、そもそもが趣向品である。趣向が合わないのに吸う理由はない。しかし、吸いたいのに止める必要はない。それに禁煙など簡単だ。誰でも3日、あるいは1週間、1ヵ月程度の禁煙には「成功」した経験があろう。つまり、吸わなくても人も殺さないし、発作で苦しんだりもしない。「いつでも吸わずにおれる」だけのことだ。

酒を止める、という人がいれば、その理由はダイエットかアル中だ。しかし、タバコを止める、という人がいれば、その理由はちょっと違う。今なら「増税」がそうだし、世間の喫煙者バッシングがそうかもしれない。なんとなくばつが悪いあの感じだ。この「空気」は警戒せねばならない。

また、よく禁煙できない人は意志が弱い、とか言う。本当だろうか。自己管理ができない、とも言う。さて、どうだろうか。というのも、それはそれほど大変なことだろうか。おっと、だったらお前が止めてみろ、という挑発には乗らない(笑)。私は京橋の立ち飲み屋のように、鶴橋のガード下の焼肉のように、マルボロ(赤・ソフトケース)が好きなだけだ。拘りなのである。好きでやっているものを、妻以外の人から止めろ、と言われる覚えはない。ま、ともかく、だ。



仕事を終えて家に帰り、のんびりと一服していると、中学校で「タバコは百害あって一利なし」と教えられた子供が副流煙がどうした、とやる。お父さんは毒ガスを吐いている、家族を癌にするつもりか、と責められてびっくりする。それも「タバコ1本で寿命が5分縮む。だから止めてお願い」と泣くなら可愛げもあるが、それは喫煙者の勝手、それよりも周囲の人に大量の発癌性物質を含む毒ガスを吸わせるな、とヒステリックにやられる。

コレは何かに似ている。

そう。学校で戦争は悲惨、日本軍は悪魔の軍隊だと教えられた子供が、縁側で一服する祖父に対してヒステリックにやる、例のアレである。「お爺ちゃんは罪もないアジアの人を殺したの!」というアレである。日の丸を掲げただけで「戦前の軍国教育に戻すつもりか」も似ている。国旗や国歌を副流煙扱いしていると思えば、とても共通点が多いと気付く。

ちなみに、日本は世界で3番目とか4番目に喫煙率が高い、と騒がれるが、一位はどこかといえば、だ。WHOの統計ではちゃんと「China」とある。男性では66.9%を誇るタバコの国だ(女性は4.2%)。2位はどこかと探してみれば「Republic of Korea」とある。韓国だ。これも男性65.1%と圧倒的だ(女性は4.8%)。とくに支那は3億人以上がヘビースモーカーである。もちろん、毛沢東も自分専用のタバコ工場を持っていたほどだ、今でも支那共産党直轄のタバコ工場、タバコメーカーがある。タバコ代も1元から200元を超えるモノもある。共に女性の喫煙率が低いわけだが、その理由は書くまでもあるまい。

さて、日本たばこ産業やらフィリップモリス、ブリティッシュ・アメリカン・タバコのマイルドセブンやケント、マルボロにたっぷりと税金が課せられた後、そこに支那共産党の「人民大会堂」やら「中華」やら「中南海」という支那産のタバコが流れてくればどうなるか。昨年、タバコの値段が12ドルになったニューヨークでは大量の「韓国産タバコ」が密輸入されていたと発覚した。50%のマージンを抜いても儲けが出た。

だから「禁止」ではなく、増税→禁煙なのだ。ちゃんと税収となる「箱入りのタバコ」を淘汰すれば、いったい、喜ぶのはどこの国の将軍様と国家主席なのか考えたほうがいい。すぐに「紙巻きタバコ」が流入するはずだ。ならばもう喫煙人口なども把握できない。もちろん、税収にもならない。粗悪品も出回る。また、福祉モデル国家スウェーデンの喫煙率が低い、というが、この国は女性の喫煙率が男性を上回る。女性の喫煙率18%という数字は、世界の「女性喫煙率」と比しても遜色ない数字だ(日本は12%)。スウェーデンの男性は「スヌース」をやる。上唇と歯茎の間に挟むとニコチンが染み出すアレだ。これは「箱入りタバコ」じゃないから喫煙率には関係しない。イスラム圏の水タバコも白人の国のマリファナもそうだ。コレらもタバコじゃないから喫煙率は動かない。日本なら「煙管」が流行るかもしれない。私も欲しい。


そして当然「闇タバコ」の出番はやってくる。

「闇タバコ」の流入は麻薬とは違い抑え切れない。麻薬と比して、タバコを買って吸う側には罪はない。莫大な金が「闇市場」に流れることになる。そこを仕切るのは無論、支那朝鮮人ブローカーである。ま、性風俗やパチンコと同じだ。「国の関与」を逃れた儲かる商売は地下に流れると相場はしれている。


2009年、アメリカのカリフォルニア州が深刻な税収不足に陥った。そこで州議会議員は「大麻市販合法化法案」を提出した。これは21歳以上であれば、大麻の所有販売を認めるというモノで、1オンス(約28グラム)が200ドルから300ドルで違法取引されているらしき大麻に50ドルの税金を課すというものだ。なんともアメリカらしい話であるが、これが最近まで大真面目に議論され、中間選挙に伴う住民投票で否決された。CNNは反対57%賛成43%だったと伝えた。ギリギリだった。反対派のシュワルツネッガーも肝を冷やしたことだろう。つまり、極端な話だが、本気で税収をいうなら「違法なモノでも合法にする」という考え方もある。タバコの税収を確保したいならば、喫煙者の禁煙率次第では「(税収の)マイナスもあり得る」ような急激、且つ、頻繁な値上げなど、本来は議論の余地すらないはずだ。だから連中は「医療費負担の問題」や「国民の健康」も言い出した。鳩山由紀夫も言わされた。

伴う「嫌煙ブーム」もつくられた。日本の車は支那のように整備不良で走らないから、交通整理の警官の平均寿命が40歳とはならないが、それでも増え続ける「肺癌リスク」と無縁であるはずもない。それがいつの間にか、喫煙者だけが毒ガスを撒き散らすように言われ始める。公的施設だけではなく、一般の飲食店や宿泊施設でも神経質な「嫌煙活動家」に合わせて「分煙スペース」を確保、デフレで疲弊する企業は新たな負担増を余儀なくされる。最近、厚生労働省は「空間分煙」を義務付ける方針も出した。「同じフロア」ならば全面禁煙にするか、もしくは新たな換気設備の設置を義務付ける。これは「1立方メートルあたり0.15ミリグラム以下」という病気のような浮遊粉塵濃度を維持せよ、というものだ。嫌煙活動家は勝手に無菌室で暮らせばいいのだが、これを公金を使わせて国にやらせることになる。実施状況も労働基準監督署がちゃんと管理、指導を行わなければならない。宇宙船のような「喫煙スペース」の設備費用については国から補助金も出る。さて、そろそろ、どこの誰が笑っているのか見えてくる。

「タバコひと箱1000円」―――となり、禁煙する人が喫煙者の97%だった場合で、且つ、その禁煙継続率が54%だったならば、2.8兆円の増収となる、と言うのは厚生労働省研究班、奈良女子大学教授の高橋裕子氏だ。著書には「禁煙シリーズ」がずらりと並ぶ。また、禁煙しようとする人が97%、その全員が禁煙に成功した場合に限り、1.9兆円の減収になるという試算も合わせて発表している。つまり「喫煙者の数を減らして税収増を図ることが可能」と言いたいわけだが、私はこれほど阿呆な試算を知らない。

私が愛する「マルボロ」は現在440円である。これには既に60%の税金が含まれる。この価格が1000円になるのは結構だが、上昇した価格の6割は相変わらず税金である。すなわち、日本たばこやタバコ農家の利益率も無理矢理、歪に上がることになるが、そこは当然、商売の論理が作用して販売量は激減する。「喫煙継続率54%」というのはどこから出てきた数字か知らんが、それでも「半分は売れなくなる」と認めている。販売数が半分となっても、今と変わらず市場に出回るというのは、阿呆の底が抜けている試算である。当然、禁煙継続どころではなく、販売することが不可能となる。これは「ビール」で経験済みだ。

つまり、次の試算が最も現実的となる。禁煙者全員が「禁煙継続100%の場合」だ。これはそのまま、その通り、約2兆円の減収となる、とするのが現実的な試算なのだ。ひと箱の価格を1000円にまですれば、おそらく私も止める。他の何かを探す。この禁煙継続率54%以外の人、すなわち、1000円でも吸い続けるという人も、そこに「代替え品」が出てくれば話は別だ。ちょっと不味いが300円程度で買える「闇タバコ」が流通しても、それでも日本たばこを応援しつつ、多額の税金を負担し続けるのだ、という奇特な人は少ない。

「禁煙」や「販売禁止」ではなく「タバコ1000円」と叫ぶ政治家の顔ぶれを見るだけでもわかる。この2兆円をそのまま、どこかに差し上げたいのだとわかる。「ブーム」の乗せられてヒステリックに「けむりきらい」という人は、どうぞ、このウマいマルボロで一服して考えてもらいたい。我々愛煙家はモクモクと煙を吐きながら、ただ、黙々と見護る他ない。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「過去記事」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事