忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

2011.9.24

2011年09月24日 | 過去記事
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110906/plc11090611520013-n1.htm
<「菅氏と北朝鮮の関係、疑念深まらぬ」 朝鮮学校無償化審査再開で答弁書>

<政府は6日の閣議で、菅直人前首相が退陣直前に指示した朝鮮学校の高校無償化の審査手続き再開について「『菅氏と北朝鮮との関係にさらなる疑念を抱くものとなる』との指摘は当たらない」とする答弁書を決定した。山谷えり子参院議員(自民)の質問主意書に答えた。
 答弁書は「(韓国延坪島に対する)昨年11月の北朝鮮の砲撃で手続きをいったん停止したが、その後、北朝鮮が軍事力を用いた行動を取っておらず、今年7月に南北間および米朝間の対話が行われ、砲撃以前の状況に戻ったと判断できる」と指摘した>



支那の駐日大使が「尖閣諸島は中国領土。自国海域内で活動するのは当然だ」と都内でやった。また「中国は実力で問題を解決しない。問題が起きればすぐ対話し、平和的に解決する姿勢を堅持している」とも言い、危ないのは「透明性が低い」日本の自衛隊じゃないか、と日本国内の講演でやったから、24日の産経抄は呆れ果て「悪魔の辞典」を引き合いに出し「(外交とは)祖国のために偽りを言う愛国的な技術」と紹介したうえで、この支那人の駐日大使を「あっぱれ」と皮肉たっぷりに書いた。しかし、コラム最後の「日本は第二のゼロ戦」を考えるべきではないか、も「あっぱれ」なことだが、日本の場合はその前に「スパイ防止法」をつくったほうがいい。

国内の軍事産業から機密情報を盗まれたかもしれないのに、日本の政治家はどうやらピンとこないらしい。カード会社や大手家電会社から顧客情報が流出したわけではないのだが、この国のリーダーたちは区別がつかんらしい。呑気なモノだ。

民主党はやはり、顔が変わっても民主党だった。「野田総理ならば・・・」という淡い期待は一瞬で吹き飛んでしまっている。この自民党、山谷えり子参院議員の質問主意書に対する答弁書もそのひとつだ。「悪魔の辞典」を引けば、これも「あっぱれ」という他ない。民主党の連中は「祖国のために偽りを言う愛国的な技術」を遺憾なく発揮する。

朝鮮人民軍がNLL(北方限界線)の向こう側にある大延坪島に向けて、突如として砲弾170発を発射してから、まだ1年も過ぎていない。韓国側は民間人2名を含む4名が死亡。19名が負傷し、1400名の島民は慌てて避難した。90発は海上に落下したが、80発は市街地を含む同島に着弾、韓国軍は自走榴弾砲で反撃を試みるが、少々慌てたのか、6門しかない榴弾砲の3門が動作せず、という恥ずかしいことにもなった。それでも半分はやり返した。届いたかどうか、当たったかどうかは不明だが、それでも、な、なんだこらセヨ、やるのかニダ、と80発ほど撃ち返した。F-15KとKF-16もスクランブル発進。韓国政府は「最高非常警戒態勢」を発令、これは漢字表記で「珍島犬1号」となるから、なにやら「珍しい島で犬が遊んでいる」ような阿呆みたいに感じるが、警戒態勢としては最高レベル、軍はどこでも何でもできるという状態のことだ。当然に過ぎるが、これは軍事衝突だった。

もちろん、日本にも相当な緊張感が走った。当時の総理大臣、菅直人はその第一報を「テレビで知った」とかテレビで報道されてしまうし、それでも党関係者と国会運営についての意見交換をしていたこともわかった。「保身が第一」を貫き通したわけだ。見上げた「延命が第一」であった。

当時の国家公安委員長だった岡崎トミ子もスクランブル、隣国の軍事衝突の発生日、トミ子さんは警察庁に登庁もせず、「自宅待機」していたほどだった。民主党幹部もぴりぴりした。思わず「これは民主党にとっての神風だ」と発言するほどだった。さすが日本の中枢機関、これほどまでにリスクマネジメントを徹底している組織、クライシスコミュニケーションを図っている組織を私は知らない。あれはやった、これはまだ、ジャンボジェット機の機長は、いわゆる「ルックバック」と呼ばれる確認法を怠らないが、さすがは民主党である。アレはやらない、コレは知らない、ソレってなに?で国家運営をしている。

それは民主党の機長ならぬ総理が変わっても同じこと、朝鮮学校の無償化を退陣直前、色々とわけありなのもバレている菅直人が発作的に言い出したから、山谷議員は溜息交じりに、なんでだよ、と質問主意書を提出した。親切丁寧、<菅氏と北朝鮮との関係にさらなる疑念を抱くものとなる>とのアドバイスも付け加えていた。これに対し、民主党政権は「それは当たらない」とした。その根拠は「砲撃以前の状況に戻ったから」だった。決して朝鮮戦争が終結、南北が平和的に統一したから、ではない。「砲撃以前の状況」とは「砲撃するかもしれない状況」のことだ。また撃ったら停止すればいい、とでも言うのだろうか。

それに「7月に南北間対話が行われ~」にも恐れ入る。北朝鮮はその7月に「対南対話派」の30名を殺している。韓国との対話を進めるべき、とする「対話派」は金正恩の「軍部強硬派」に粛清されている。10名は銃殺、20名は滑走路になる広い道路にスカスカの車ながら「交通事故」とのことだ。東亜日報も「現在としては北朝鮮に韓国と対話する人物がいない」とはっきり書いている。民主党はまさか、砲弾を飛ばさない限りは対話、とでも思っているのだろうか。馬鹿丸出しである。

支那人の駐日大使も、民主党の反日大使も、およそ「国内レベルでしか通じない虚偽」を使う。それらはきっと、共通した「祖国のために偽りを言う愛国的な技術」なのだろう。

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