黒岳 (1455m・宮崎県諸塚村)
快晴 *文字サイズは「大」が最適
(アクセス) 往:宮地(発6:45)→高森→五ヶ瀬町→R503に入る(着7:50)→
飯干峠広場(着8:05)→宮の元(着8:30)→小原井→紋原→落石にて
林道通行不可・路肩駐車(着8:50)→徒歩→登山口広場(着10:10)
復:登山口広場(発13:20)→(林道にて道迷う・ロスタイム20分位)→
駐車場所(着14:40)→福寿草群生地・紋原(発15:00)→宮地(着17:00)
(行程) 登山口広場(発10:12)→クロダキ・黒岳神社(着10:40~発10:47)→
展望台(着11:10~発11:18)→黒岳頂上(着11:22~発12:13)→
カゴダキ(着12:30~発12:35)→カゴダキ分岐→登山口(着13:20)
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*黒岳への地図 (←Yahoo地図検索)
*黒岳の資料(←諸塚村役場のHP)
〇前回、岩宇土山・福寿草観賞登山の際、ハンドルネ-ム「徹爺じい」さんから、
福寿草が九州で自生する最南限の山「黒岳」のお話があり、来春のために
下見登山をすることとなった。
〇箱石峠で待っておられる藤井さんを乗せ「徹爺じい」さんの車で一路、
飯干峠・諸塚・小原井・紋原地区を目指した。
音楽通であられる「徹爺じい」さんの車内はクラツシックが流れ、約2時間で紋原
地区・最上部の民家(空き家かも?) を過ぎ、坂道の林道に入った。
林道は道幅も広く、コンクリド装でよく整備されていたが、まもなく落石に道を
ふさがれ、通行不可となり路肩に駐車して、徒歩することとなった。
〇登山口までの後の距離は分からないまま、コンクリト道を7分位歩くと、分岐
(復路でこの分岐を方向誤りをして道に迷う)となり、黒岳への矢印がある道標に従
って歩く。
林道沿いに置いてある「養蜂箱」や「黒だき湧水」の看板を見て、林道終点
となる登山口駐車場広場(コンタ-1180m)に着く。
先着の軽自動車が1台駐車している。落石場所をどのようにして通り抜けた
たのであろうかと疑問を持つが??・・・(ヒントは後述あり)
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〔9:09 落石にて通行不可・あとは徒歩〕 〔9:17 見上げるピ-ク、黒岳(奥)とクロダキ〕
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〔9:41 登山口駐車場広場直下の道標〕 〔クロダキ(右のピ-ク)を見上げる〕
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▼諸塚村が建てている「黒岳登山案内板」には「日本でも最大級のキレンゲショウ
マ群生地」と記されている・・・。未だ見た事が無い花であるので、花時季を
楽しみに再度、来てみたいと思う次第であった。
▼登り始めは公園化された遊歩道の階段を歩き、桧・杉林を経て、明るい雑
木林に変わってゆく。
段々と傾斜の登路となり、下から見上げると尾根の鞍部となる所に道標と
鳥居が見える。
尾根に登り上げて、黒岳神社分岐に着く。
〔10:10 登山口駐車場広場の案内板〕 〔10:36 尾根の鞍部に建つ鳥居と道標〕
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▼鳥居をくぐり、右(北)の岩崖に架かる梯子を登ると、岩峰の岩上に祀られた
黒岳神社が鎮座されていた。
神社は小さな祠であるが、枝振りのよい五葉松に囲まれた景観は、荘厳さを
感じるものがあった。
(帰宅後、ガイドブックで調べたら)
「山の神様」で「大山祇神(おおやまつみまかみ)」が祀られていて、
クロダキサマ として古くから崇められているとのことであった。)
*「ダキ」とは、岩壁とか岩峰の意味を表す。(ガイドブックより)
〔10:38 黒岳神社分岐より梯子の岩崖を登る〕〔大山祇神が祀られている黒岳神社〕
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▼狭い岩峰の北側は展望台となつていてパノラマ図が設けられている。
連なる山々の山名を確認することが出来て、充実感一杯の展望を堪能した
〔10:44 黒岳神社北側・展望台のパノラマ図〕
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▼鞍部に戻り、南側の尾根に取り付く。カゴダキ分岐(帰りのル-ト)を過ぎる
と登路は傾斜を増し高度を上げて行く。
落葉林の中に苔生した石灰岩の露岩を踏み、樹木に掴まりながら登る。
登路の前方に巨岩が迫る付近から、胸突き八丁の傾斜でこのコ-ス最大の
登りであった。
〔黒岳神社展望台からの眺め・延岡方面〕 〔10:59 前方に巨岩・胸突き八丁の急登〕
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▼巨岩を過ぎ、更にひと登りすると左側が開け、根子岳から由布岳・行勝山・
尾鈴山 等々の広範囲を一望出来る展望所となつていた。
先ほど観た、クロダキ展望台より勝る遠景が眺められ、この山が素晴らしい
山である事を実証した想いであった。
11:10~11:18 展望所からの大眺望
〔眼下の小原井集落と左の中景に諸塚山〕 〔中央遠景に根子岳〕
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▼ここから登山道は、やや緩やかな稜線で、スズタケが密集しているが綺麗
に切り開かれ整備されていた。垣根の中を歩くようなルンルン気分であった
やがて、登路上に「山の主」のようにした一本のブナの巨木が座しており、
見上げれは怪物の如く枝分かれして天を突くようにして聳えていた。
この巨木を通り過ぎると平頂広場となっている黒岳頂上に着く。
〔根子岳・ズ-ム撮影〕 〔11:21 登路上に聳えるブナの巨木〕
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▼頂上は雑木林に囲まれていて展望は余り効かないが、南東側 ?のみ開け
ている。ゆつくりとランチタイムを過して、次の目的地「カゴダキ」へと向かっ
た。登って来た道を少し引き返して、道標に従い登山道を左(北)に下る。
〔11:22 ~12:13 黒岳頂上にて・二等三角点〕
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▼落ち葉を踏みながら明るい稜線を快適に歩く。
ブナやヒメシャラ・リョウブ等の木々を見ながら石灰岩の露頭地帯を登り返し
て、岩峰のカゴダキに至る。
〔12:18 落ち葉を踏んで 〔12:32 カゴダキより
カゴダキに向かう稜線〕 黒岳頂上を振り返る〕
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▼屏風のようにそり立つ石灰岩の裏側に廻り込み、岩上の突端に立つ。
眼下は断崖となっていて、眺望はよく、根子岳を観るビュ-ポイントとなつて
いた。
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▼復路はもと来た道を引き返して黒岳頂上とカゴダキの中間点付近から道標
に従ってショ-ト-カットのル-トとなる山腹を斜めに下る。
浸食谷の涸れ沢を2回渡渉して、黒岳神社上部の尾根(往路で確認してお
いたカゴダキ分岐)に出る。
▼黒岳神社分岐に戻り、一息入れていたら、藤井さんが「キレンゲショウマの群生地」看板を見つけられ・・。群生地の方角を確認して登山口に下山した。
〔12:51 山腹斜面を下るショゥトカットのル-ト〕 〔13:00 登路より黒岳神社を仰ぐ〕
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▼駐車場所(落石地)までの道のりは、足に悪い、下りのコンクリト道である。
なかなか~駐車場所までには来ない・・・。遠いな~と思いながら紋原地区
の民家付近まで下って来ていた。
先ほどの分岐地点(道標あり)で方向を間違えたようである。
後戻りして・・ロスタイム20分位で 車と再会する。(苦笑)
(原因分析)
分岐した二つの道は、上部(道標があった分岐点)と下部(紋原地区)で
合流するのであるが、その中間が2つのル-ト(①私達が通った落石ル-
ト②下山時に間違えたル-ト)に分かれていて、環状線となっていたので
あった。
登山口広場に駐車していた軽自動車の謎が・・・ここで合点した。
(軽自動車は②を通ったのである)
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▼帰路で車を停め、紋原地区最上部の民家の庭で働いている夫婦に福寿草
群生地を尋ねる。その民家から50m位離れた、車道沿いのクヌギ林を教え
られた。
有刺鉄線が張られ、外からの眺めであった。「時季既に遅し」で咲き残りが
僅かに咲いていた。
▼ここの福寿草 の品種は「シコクフクジュソウ」という情報を下調べしていたので
球磨地方に咲く「ミチノクフクジュソウ」との違いを見分するため写真に収めた。
シコクもミチノクも花の時季は一緒の様であるが、阿蘇の福寿草 は野焼き
の後に芽吹き、今から蕾をつけて開花するのであるが・・・・。それ故に、
阿蘇の福寿草の品種は一体何であろうか? 疑問が残る次第である。
▼福寿草 の品種は4種類ある。
(キタミフクジュソウ・フクジュソウ・ミチノクフクジュソウ・シコクフクジュソウ)
参考としたウエブサイト
→ http://www48.tok2.com/home/mizubasyou/sikoku.htm
→ http://www48.tok2.com/home/mizubasyou/syokubutuki.htm
〔14:56 福寿草 自生地・九州の南限地〕 〔シコクフクジュソウと思われる〕
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〇帰路の車中はルンバのリズムに乗って17時帰宅。
(2011/3/23加筆)
単独行90パーセント、わたしの山行きの鉄則に徹底した事前調査と低山は昼食まえに頂上を究めるの2項目は守られてきた。が、今回は車道(林道)で迷ってしまった。こんな九州山地の林道が環状線?よろしく張り巡らされているなど夢想だにしていなかった。
諸塚村役場に2度ほどTELをいれ道路事情は知ったつもりでいたが・・・。言い訳無用、山登りは用心の上にも用心、そして下調べの徹底。後期高齢を過ぎてまたひとつ学んだ。 徹爺じい
黒岳山行お誘い頂き有難うございました。
福寿草はさておき、変化に富んだ山で神社あり、岩峰あり、ブナの巨木ありで周囲の名峰も眺望でき、収穫の大きい山行でした。下調べも先生まかせで大変お世話になりました。
道すがら・・・先生がお話される諸々な事柄、大変身になっており感謝しております。
それから、頂きました先生の「山行記録集」その日のうちに読み、読むに従って興味津々でその後の続きも読みたい気持ちです。 先生の山に対する「生きざま」を拝見するようです。もしかすると、先生の山行回数は「千回」を数えられるのではないでしょうか・・・。 次回の根子岳西峰鍋の平ル-トを楽しみにしております。 (元より)