根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

八方ケ岳  11月16日(土)

2013年11月16日 23時03分55秒 | インポート

                                  八方ケ岳(1052m)   
       [山の神養魚場登山口~ 八方ケ岳登山口(矢谷橋)への周回登山]
    2013年(平成25年) 11月16日(土)   快晴                   (文字サイズは「」が最適
                         
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(アクセス) 宮地(発7:30)→大津→菊池→菊鹿(県道18→9号線)→矢谷渓谷→林道八方ケ岳線
      →山の神養魚場(着9:00)
(行程) 山の神養魚場登山口(発9:15)→作業道出合(着10:00)→ガネ足岩展望台
     (着11:20 ~発11:30)→山の神分岐(12:00)→八方ケ岳頂上(着12:05~発13:10)→
     穴川分岐(着14:00)→ 八方ケ岳登山口(着14:50)→八方ケ岳林道→
     山の神養魚場登山口(着15:30)
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  先週、津江三山に登った時、御前岳頂上から眺めた南方角の山々に八方ケ岳をはじめ
 国見山・三国山そして酒呑童子山(しゅてんどうじやま)が望まれるとの事であつたが、あいにくそ
 の日は霞んで山の確認は出来なかった。
 いずれの山も未だ登ってないので、徹爺さんに「登る時は誘ってください」とお願いしていた
 ら翌週に電話が有り、八方ケ岳に登ることとなった。
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▼登山口は県道9号線から右折して林道八方ケ岳線に入り、八方ケ岳登山口(矢谷コ-ス)の
道標 (道標の上部には「熊本ふるさとの森林・八方ケ岳の森」と標示されている) を左に見過
 ごして、さらに林道を西に走り、大きな観光案内板が建つ「山ノ神養魚場」前の路肩に駐車
 する。
▼登山口はコンクリト生け簀の左脇が取付きとなっているが登山口の道標は見当たらない・・・。
 生け簀に泳ぐヤマメを覗きこみながら「野面積の石組み」を踏み上がると登路は樹林帯に入
 り、直ぐに小さな沢を渡渉することとなる。
 流れ下る清流は勢いよく生け簀の中に流れ込んでいる・・・・。「こんな沢水であればヤマメも
 良く育つだろう」と山の恩恵を受けるこの生け簀の立地条件に感心しながら先に進んだ。
 感心した事は、またまた続く、桧林の美しさである。
 よく手入れされた背の高い見事な桧、その中を歩く私の心身は桧林の清々しさに包まれ、登
 り始めから気分爽快なるものを覚えた。
 桧林を過ぎると杉と自然林が混成する森に変わり、沢音を右に聞きながら緩やかに登って
 行く。
 伐採された杉が頻繁に登路を遮り、ブッシュ化した登路は踏み跡が薄く、探し探しながらの
 道であった。
▼出発から約45分で林道と出合う。
 徹爺さんが歩いた20年前には無かった作業道との事であった。山腹を走るこの作業道、
 さてさて、右と左は何処に通じているのか ?・・・・。

[林道八方ケ岳線沿いに位置する「山の神養魚場」登山口]   [渓流が灌ぎ込む養魚場]

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[よく手入れされた美林…清々しい気持ちを誘う]  [作業道と出合う…どこに繋がる道かな?]
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▼コンクリト作業道を横断して、作業道沿いに座る大岩塊の横に、一目瞭然に登路であることが
 分かる明確な登山道が出来ていた。
 谷間の登路は緩やかなガレ場を踏み、造林帯に入る。
 途中で単独行の男性と出会ったので、下の林道(作業道)の事を尋ねると、上側(西)は「矢谷
 登山口に繋がっている」との事、そしてブッシュ化していた山の神ル-トは「今は歩く人が少
 ない」と話された。
▼広範に植栽された薄暗い杉林の山腹をトラバ-ス気味に左に回り込みながら尾根に出る 
 と、視界が広がり「カニ足岩」の頭の部分が灌木の隙間から視えてきた。
 更に急登をジグザクに登って行くと、登路から少し離れた展望台らしき岩頭が木立の奥に微
 かに見え隠れしたので、木立を分けて岩崖に立ち寄る。
 岩頭は二つ並び、僅かに隙間が出来て切れ落ちている。
 奥の岩頭に立つには木の枝を掴まえて飛び移ることとなるが、ここは勇気を出して挑み、岩
 頭に立つことが出来た。
素晴らしい眺めである・・・。まさにガネ足岩を眺める絶好の場所であった。
 徹爺さんが私に見せたいというガネ足岩の全容が見え、絵画的な造形を堪能した。
 「山と渓谷社」のガイドブックでは「八方ケ岳の山腹下部は花崗岩、上部は安山岩からなり・・」
 と解説されていたが、ガネ足岩の岩峰の岩質はどちらであろうか ? 知りたいものである。
   (ネット参考情報→( 「第四紀火山岩体・貫入岩体デ-タベ-ス」 )
  
[出合った作業道を横断して踏み跡を追う]          [ガネ足岩展望台から望む]
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                       [ガネ足岩をズ-ムで撮影]
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▼ガネ足岩情景の余韻を残し展望岩を離れ、登路に戻ると直ぐに前岳の肩らしいき所に登り
 上げ、進路を左に変え明るい桧林を快適に歩く。
 ピ-クを越え、馬酔木のトンネルを抜け、鞍部(前岳と八方ケ岳)を経て、矢谷コ-スからの
 登路と合わさる。
 ここから(山ノ神分岐)頂上までは、落葉して明るい雑木林のプロムナ-ドを歩いて頂上に立
 つ。

[ガネ足岩展望台を振り返る]    [前岳のピ-クから鞍部に下る付近の馬酔木のトンネル]                     
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[山の神分岐・矢谷コ-スと合わさる]                    [頂上直下の登路]
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▼頂上には10数名の人たちが憩って賑わっている。
 眺めは山名の通り四方八方の眺望が広がる・・・。
 頂上から最初に確認したかった山は、やはり先週登った津江三山の方角である。
 本釈迦岳の隣の普賢岳に建つ白いレ-ダ-ド-ムがハッキリと見え、釈迦岳・御前岳も確
 認できた。
 自分が登った山を他山から眺めて楽しむ趣は、私が好む登山スタイルの一つでもあるので
 大変満足したひと時であった。
 風もなく麗らかな日差しの中でゆったりとランチタイム(12:5~13:10)を過ごした。

[360度の展望・八方ケ岳頂上]        [先週、登った釈迦岳と御前岳が視える]
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[八方ケ岳頂上にて]                    [国見山(左)・三国山(右)と思わる]
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▼下山ル-トは八方ケ岳のメインル-トである矢谷コ-スを辿る。
 頂上から快適な尾根を歩き、穴川分岐からは谷間に向かって急降下し、沢筋を下る。
 矢谷登山口に14:50分に下山して、林道八方ケ岳線を50分位歩き、山の神登山口に周回し
 た。
[登路沿いには神秘的な岩や巨岩が数多く存在する]        [谷間の紅葉]
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[登路は景観優れた沢沿いを歩く]       [七段のミニ滝をつくり、粋な雰囲気の自然庭園]
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(下山路での感想)
 原生樹林と見応えのある巨岩そして登路沿いに流れる沢と小滝の渓谷美・・・。
 数々の景勝に圧倒され、無我夢中の歩きであったためか道程の詳しい記述が出来ない始
 末となった。
 苦労しない下山路は、なぜか記憶に残らないものであるようである。(苦笑)
 いづれにしてもこのコ-スは景勝に富んだ素晴らしい自然があるので再トライすることを自
 分に誓った。
[八方ケ岳登山口(矢谷橋)に下山]    [山の神登山口を左に見て更に八方ケ岳林道を歩く]

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[駐車地の「山の神養魚場」登山口に戻る]
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(下山後の雑感)
 〇初めての八方ケ岳であったがこの山の風格は鞍岳・俵山・小岱山と並ぶ熊本・城北地方
   の「四大名山」に挙げられると思われた。(阿蘇山も城北に含まれるが阿蘇は別枠とした)
 〇「ガネ足岩」については次のような呼称がされている。
    ・山と渓谷社は 「カニのハサミ岩」
    ・渡部智?人著・九州100山峰は 「カニ足岩」
    ・熊日出版・熊本の山 「カニ足岳」
  (私のふる里、玉名地方では「カニ」を「ガネ」と呼ぶことが多いので、
      ついつい「ガネ」と書きしるした。)
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(2013/12/27日 加筆)

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