丘の上に立つ記念哲学館は、コンクリート打放し5階建てで、そこから見渡す景色はすばらしかったです。
駐車場から水平に移動しエレベーターへ、そこから垂直に上に移動し、また水平に移動してエントランスへたどり着きます。
中央には円状の吹抜けがあり、周辺のホワイエはオープンスペースとして一般に貸し出されているようで、絵画等が展示されていました。
西田幾多郎館は重厚なつくりで垂直へと人を誘い、そこから故郷の景色を見せるような設計になっています。
西田幾多郎さんは哲学者で、鈴木大拙さんとは同級生になります。
お互い尊敬していた仲です。
夏目漱石とは同じ大学で、共通の知人はいたようでしたが交流はなかったようです。
夏目はジャケットを来てポーズを取っているような写真を拝見しますが…。
西田は波平(サザエさん)のような感じで、鈴木大拙も…。
何ことも飾らず…です。
西田幾多郎記念哲学館の設計は安藤忠雄です。
コンクリート打ち放し仕上げで重厚感があり、吹き抜けから降ろす光が神々しく感じます。人にやさしさを…。
鈴木大拙記念館の設計は谷口吉生さんで、街中の林の隣に建つ記念館だったので高さは当然求めなく、できるだけ目立たなく、自然に溶け込むように…。
もし設計者が入れ替わっていたら、どんな設計をしたのだろうかと考えてしまいます。
安藤さんが鈴木大拙館を設計したら…。
谷口さんが西田幾多郎館を設計したら…。
私は、西田幾多郎館を谷口さんが設計したら…どうだったかを見てみたい!
垂直に伸びていただろうか?
丘の上にあっても、丘の上から下に向かったのではないか?と思ってしまいます。
下に向かいながら、「考える空間」や「水の空間」を取り入れるのではと…。
建物を見学して妄想に浸る…これも楽しい。
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