おもい出し日記

絶滅メシと地場工務店

絶滅メシ
久しぶりにスープスパを食べたく仙台へ!
いつも混んでいて1時間待ちに出会う事多く、なかなか食べることができませんでした。
前回食べたのが2月なので、そろそろ食べても…。
いつもスープスパしか頼みませんがメニューをみると値段が上がっていて…。
そうだろうな~、材料や給与も上がって、時短の影響もあるかも…。
食べてみるとスープスパの具のアサリが半分に…ん~。味は変わらない
のですが…なんかいつもと違うような…お気に入りの店だったのですが…。

全国には、その店でしか味わえない人気店が多く存在します。大型店やFC店ではなく、個人店です。一代で築いた、若しくは何代も続いている人気店ではあるが、店自体は大きくないというところです。
後継者がいないと、このいい味が途絶えてしまうということからついたのが「絶滅メシ」です。
絶滅メシに認定されるともう少しで食べられないので人気店になるケースもあるようで、ある地域の行政では逆に、この名前を利用し街おこし的なものに取り組んでいるところもあるようです。

店主の高齢化によって、後継者募集をするのですが…。
多くの方が面接に来られるようですが…なかなか気に入る人が現れないそうです。なぜか?
絶滅メシと認定されたところは人気があるので、売上があり収入が多くなるのを見込んで面接に来られる方が多いそうです。
店主の考えは、収入を見込んで来られる方はNGとのこと、当たり前です。
味を継いでくれる方を募集しているのですから…金銭的報酬より、時代に変化に合わせ、味を守ってくれる方を募集していて、お金目当てでは当然ダメなのです。

社会脳
社会脳というのは、その人の行動が社会性を持つように、無意識に方向付けられていく脳のしくみのことです。
人間の脳には、「社会的報酬」が得られると、ドーパミンが大量に分泌されて快感を覚え、やる気が増大するという性質があるようです。
脳は、金銭的な報酬と同じように、社会的報酬がある場合も快感を覚えます。

社会的報酬というのは、誰かから「あなたはすばらしい」「君のおかげで助けられた」などと、褒められたり感謝されたりすることを指します。
一説によれば、性的な快楽よりも、社会的報酬による快感の方がずっと上だともいわれているそうです。
人間が、名誉ややりがいを重要視し、時に金銭的報酬を省みずに行動してしまう傾向があるのは、脳がこのような性質を持つからです。

地場工務店
地場の工務店は絶滅メシの飲食店に似ています。
決して大きくなく、FCには加盟していなく、会社の巨大化は考えてはいません。
その地域に合わせた素材・断熱性能・耐久性、維持管理を目指し勉強している工務店は、全国的に見て元気です。

新潟にある「住学(すがく)」という勉強会のグループでは、それぞれの得意分野で協力して家をつくっています。
設計はA工務店、施工はB工務店ということがあるそうです。誰しも工事を受注し、利益を確保したいはずですが…。
会員800名の勉強会のグループは、金銭的報酬よりも社会的報酬を優先している工務店が多いと思われます。
それゆえ、その地域では地場工務店が強く、大手ハウスメーカーが受注できず撤退していると聞きました。

この前、福島にて見学会の案内をいただいた「住まいるラボ」さんも「住学」さんと同じ志です。「自分がやりたいことをやって楽しむことが、誰かを楽しませることに通じる」




(↑6/11、住まいるLab.主催「換気・空調・体験型勉強会」タカモクさん新築現場 福島県大玉村 にて)


自分だけの利益を考えるのではなく、相手、同志のことも考えて行動するのが地域の工務店の目指すものと思って、そんな方たちと一緒に家づくりができればと思っています。


伊藤工設計ホームページはこちら
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「家づくり」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事