公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

お久しぶりです

2019-09-27 | 雑記
暑かったし。夏休み中は午前中に教室学習ということで時間変更もしていたし。
ようやく涼しくなってきて生活リズムも整ってきたので(^.^)

幼児・小学生のみ対象ということで、最寄りの集会所で3時間ずつほどの教室にして半年。
以前からの発達遅滞のある子2人とまずまずの健常児5人の
ごくささやかな教室にしています。
会費からは会場費、採点アシスタント2名のパート代、教材費を支払って
以前と同じくらいの小遣いは残るので、問題なし。
生徒が大勢いても経費が掛かって手取りが少ないのでは意味ないし。
たかだか7人の生徒にアシスタント2名って
くもんの大きな教室の先生方からは笑われそうですが
国語や算数の文章問題の解説に、どうしても時間がかかるのです。

それで、以前から漠然と感じてはいたのですが
公文式の問題点を実感するようになりました。

4年間くもん教室に通っていたという男の子が
「学校の学力テストで標準以下の点数しか取れない」と、うちの教室へ入会。
教材進度を確認すると数学では一学年程度は先をやっているのです。
「??・・・・・・一学年先へ進められる子で学力テストで真ん中以下って?」
学年越えの学習をする能力があるのに?

2ヶ月ほど観察してみて納得しました。
この子にとって
とにかく手早く、パパッとプリントを終わらせることがベストなのです。
だから、じっくり読む、ということをしません。
ごく基本的な文章問題でも、何しろろくに読まないので
テキトーに数字を配置している感じで
小学2年生相当ぐらいまでの文章問題では何とかなるものの、
学年が上がるにつれて正答率はどんどん落ちます。

応用問題での読解能力の低さも大問題ですが
あきれたのは、帯分数の計算の時でした。
すでに、くもんで分数はF教材まで進んでいる頃の入会でしたので
帯分数の引き算はできるはず、なのでしたが
10問ほど並んでいた 2と3分の1は1と3分の□、というような問題に
□に入る数字がわからないというのです。
おや、これでは裏面のこの考え方を使った問題も全滅かとおもいきや
裏面の計算式になってる問題はほとんど解けていました。
どういうこと?

結局のところ、機械的に、意味の認識が不十分なまま
計算練習だけは重ねてきたので、計算式なら解けるということなのです。
うーん、と、こちらも考え込んでしまいました。

おそらく、学校の授業においても
先生の説明は聞き流していて、得意の計算場面になるとパッと解いて正解。
文章題の解き方の説明をしているとき
「はやく。式だけ教えてくれればいいのに」と待っている様子からもわかります。

計算なしには算数は進めようがないので
計算力は大切です、大切ですよ、もちろん。
しかし、学力テスト類では計算のみの問題は
4分の1か5分の1程度で、他は、考え方・理屈を問う課題です。
この点は昔から言われてきていますが
くもん教室では経営的にこの手の指導は不可能に近いのです。
だって、人手と時間がかかるから。

研究会にとってはロイヤルティ収入がすべてですから
あの手この手で生徒数の増加を要望してくるわけで
その納入の為の各教室の収支は関係ありません。
もし手間暇かけて人数の割に稼ぎにならない教室経営をしていたとしても
それはその指導者が勝手にやっていることであって、
研究会の勧めるところではないといい、
むしろ、
他の教室との差別化になるからとやめたほうがいいとさえ言われます。
生徒の教室滞在時間が延び、回転率が落ち、
経費オーバーで教室の収益が低迷すれば、
全体的に生徒数が減って、とどのつまりはロイヤルティ収入が減る。
人手と手間のかかることはくもん教室ではしないのが原則です。














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