はじめのい~っぽ 60'S

今日生きてるのは奇跡!
鬼籍入りまでの軌跡!

高田武義さんの自分史(前編)を読みました

2017年04月11日 | 本・絵本・雑誌

昨日のお昼少し前に、郵パックで送られてきた本です。
その中には

こういう「ことわり」書きがありました。が禁を破ってUPさせて頂きました。

昭和5年生まれの方ですから私より23年先輩の話です。

教育的配慮ができる親の元に生まれていらっしゃるようです。
でも苦しい生活でした。
日本の農村の暮らしは、休む間もなく働いて、家族も大きな労働力として働いていた時代だったんだろうなと思います。
私の父も母もそうでした。

その中に鹿児島FMラジオのメイン・パーソナリティである「あの方」もご一緒に育っています。
あの朗らかで芯のつよいCさんが生れてきたと言っても言い過ぎではない環境だったのでしょう。

まれなことですが親の世代の三家族が隣接して暮らし、その大人たちがまた優しい人たちだったこと。
大人の愛情に包まれて育ったこと。自然・友人・恩師あっての人生だったと書かれています。

人にはそれぞれの人生がありますね。
当たり前ですが、それを表すことのできないまま、子供だけにしかその片鱗を見せられなかった人生も多いと思います。
歪曲した理解をされて、生涯を終えた人たちも沢山いらっしゃることでしょう
父・母、周りの大人たちに感謝されて今を感じていらっしゃる高田さんを知れてよかったです。

私の兄にも、書いてみない?と話してみようかな。

私の事を周りはどう見ているのか?分かりませんが、リアルタイムな自分の一面でも語れる「ブログ」という場所があって幸せです。
これも私にとっては「自伝」にあたります。

高田さんの後編が待たれます。
Cさん、ありがとうございました。

藤原咲子著「父への恋文」読みました。

2017年04月10日 | 本・絵本・雑誌


新田次郎さんが知りたくて、御嬢さんが書かれたこの本を購入しました。
本当に仲の良い親子でした。
「恋文」と題名をつけただけあって、咲子さんとお父さんとの関係は楽しくて
情愛があり、こどもを想う父親の配慮 それを受けて更に信頼をましていく娘の成長がつづられていました。

今日こそ、この読み切ろうと思った日は、お風呂までもっていき、腰湯をしながら約1時間、終えることが出来ました。

解説は「森村誠一」氏。
妻(作家・藤原てい)の背後に取り残された形の作家・新田次郎は、心の中に、まだ世に出していない作品を抱えきれないほど抱えながら、男としての屈辱に耐えて妻の後を必死に追った。
作家はどんな壮大な作品世界を心中に蓄えていても、発表しない限り無意味であり、作家でもすらない。
←妻、藤原てい氏のベストセラーになった本


いつの日かなすことあらんと心に期していても、嫁入り先のないない作品をデスクに積み続ける虚しさと不安、出版社に持ち込んで

「こんなもの読めたものではない」と突き返されて「晩霜の寂しい道を持って帰る」屈辱に耐え、筆を折らずに書き続けることが、作家になる為の第一条件である。だが書き続けたからと言って作家になれるとは限らない。

(中略)

作家以前に、なにか別の職業に就いていたものは、作家以外のなにになっても満たされない人が多い。
新田次郎は作家たるべく生まれてきた人間であった。
そして、作家になる前の過程や職業が彼に新田文学という一大山脈を創成するための環境を用意していたのである。

著者藤原咲子氏には、新田文学の真髄を伝える、作家としてのアフターケアーまで新田次郎はしてもらっている。
******************

新田次郎氏の亡き後、次男が遺志を引き継いで書かれたのを知りました。

読んでみたいと思っているところです。

この作品の前後に飛び込んでいきたいのが「八甲田山死の彷徨」
本の世界。
居場所をココにして、その世界に飛び込んでいける
それが実感できるのがとっても嬉しい。

新田次郎氏は、小学生の咲子さんに「読むことは築くこと、書くことは創ること」に伝えています。
ご自身の強い思いだったのだと感じました。

私が「書くこと」を意識し始めたのはつい最近で、
書いていればそれだけで「うまく」なっていく。だから「良い事あるかも」と思っていたのですが、それではいけないと思えるようになりました。
ブログ始めていて、こうやって感じられるのも、有難い事です。

ブログを通じて、相手様と繋がることもまた楽しいですね ありがとうございます。

新田次郎「 芙蓉の人」「風の遺産」  岩﨑元郎「登山不適格者」2017.3.25~26

2017年03月27日 | 本・絵本・雑誌

連休二日間(3/19.20)
は、三河路に1泊2日で遊びに行きました。仕事のケリがついたことの「ご苦労さん」的な意味でした。
宿泊先の夕食と朝食。「欲張ってたべた」ので苦しくなり体力を使ってしまいました。

翌日は田原市の先端、伊良湖岬までドライヴ。
お目当ては、伊良湖の先端にある灯台を見ることと、天気予報のバックに写る伊良湖岬の砂浜を眺めることでした。

灯台までの道を歩いていると波切ブロック用の大きな花崗岩の立方体が並んでいました
こんなところに良く運んできたものだと驚き。

歩道の鋲を見つけて・・・測量の話を思い出しました。
山にしろ海にしろ。測量って大事な仕事の割に楽な仕事じゃないですね。
地図を作るって本当に大変だ

灯台は鍵がかかっていました。
今夜も、灯台は点灯して、海の安全に一役買っているのかな?


3月25.26
先週の食べ過ぎがたたっているのでしょう。体がすんなり動きません。
二日間、まるっとお布団で過ごしました。
本を読んでは微睡み、テレビの音で目が醒め、また読書

新田次郎著「芙蓉の人」

ほんの少しづつしか読み進めることが出来なかった本。
富士山の観測所の礎を築かれたご夫婦の話です。
時は明治25年

冬の富士山は人を受け入れる寛容さはなく、ましてセメントもなく石と板葺の観測所兼居宅。
隙間をめがけて氷の風を送り込み、あらゆる方向から谷間に人間をおとしいれる風が吹き付けます。
そういう条件から窓は観測用の小さなものだけで、昼間も暗く冷たい所での生活です。
その劣悪な環境で観測生活をしながら、互いに高山病にかかり・睡眠不足で体力を奪われていきます。
二人の命がけの事業に感動しました。

過酷な自然を、夫を支える妻の目線だけでなく、具体的な仕事内容を知らせてくれています。
新田次郎氏の職場でもあった富士山観測所
この道を切り開かれた野中至・千代子夫妻に捧げられた内容でした。

測量に続く自然相手の作品で、今日の快適な生活はこの人たちあってのことなんだと感じました。

新田次郎著 風の遺産」

何をかいているのか全く予想していませんでしたが、読み終えていささかガッカリした内容でした。
主な登場人物は4人。いや6人
内女性は2人。同僚で一人は独身(彼氏あり。でも優しすぎるのが不満と感じている)
もう一人は既婚者(夫は編集者。超多忙ゆえ心も擦れ違っている。編集者とは本の最後に離婚した)
既婚者の女性が電車で気分を悪くし、支えてくれたのが山男。職業は研究者
研究者のいとこ(男性)
電車での体調不良事件がキッカケになり「4人で山のぼりをする」物語

結果的に2人が登れず、既婚の女性と研究者が登ることに。
そして天候が荒れ、山小屋の中で4日間過ごす。
遭難救助に「優しすぎた男性」が、実は実力派山屋で的確な指揮をとっていき、無事救助。

なんか「盛り過ぎて」恋愛ものにするには舌足らずだし、優しすぎた男性の変化が激しすぎて新田次郎さんには苦手の分野じゃなかったろうか。

岩﨑元郎著「登山不適格者」

登山にしても、パラグライダーにしても「よろしくない」ことは共通します。
特に、ここでは中・高齢者の登山の仕方についてかかれています。
※中高年の方の登山が全て不適格と言ってるわけではありません
ただ、
昔かなりしましたという「昔取った杵柄」はなんのやくにも立たないばかりが、人の話を受け入れなくなる自己満足型は年配の方に多く、よって非常にたちがわるいとか。
「あなた任せ」もダメ
知らないことは「知らせてくれない」と批判する前に、調べてくるべし
装備は、其々の分野に「三種に神器」があり、靴は値段ではなく足に合ったもの・保護に適切なものを使うべし(パラもそうデス)

著者は、単独行は愚の骨頂と言っている 私が二度目の低山登山を一人で登るかどうか迷った点である。
もう少し考えてみたい

他には「本を沢山読むこと」とあった。
同感です。
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新田次郎著 「劒岳 点の記」 感動しました

2017年02月14日 | 本・絵本・雑誌
感動しました。


「孤高の人」に次ぐ、新田次郎作品です。
もう、ず~っと前に「読んだわ」とおっしゃる方は多いことでしょう。
ですが、この作品は古いどころか「新しさ」「やり抜く信念の強さ」を感じさせてくれました。

「孤高の人」を読んだ時は、
主人公・加藤の脚力の負けないくらい、私の読むスピードも加速していきました。

「劒岳」と「孤高の人」とを、時間比するとかなりの遅読になりました。
ゆっくりとした歩調で山を歩いている感じ。

柴崎芳太郎が陸軍参謀本部測量部から、剣岳に三等三角点を定め「地図をつくる」為の実地測量を命じられる話

「死の山」「針の山」と呼ばれ、人を近づけさせない山・信仰の山に挑み

天候・寒さ・待遇。どれをとっても過酷な毎日の連続でしたが、主人公と山の案内人宇治長次郎が心を合わせて遂に任務を完了させたこと・その達成はとても嬉しかったです。


劒岳での測量は史実に基づいており、測量部・柴崎芳太郎さんも地元の案内人・宇治長次郎さんも実在の人物だけに山の厳しさ・その人柄の良さは著作でも映画でも、リアリティに富んでいます。

長次郎役の香川照之さんの演技は素晴らしかった。


読み終えてから、映画「劒岳」を製作の目から撮りまとめたDVDを観ました。

監督の木村さんの信念と柴崎芳太郎さんの姿が重なって見えました。

映画の中で柴崎芳太郎が妻(葉津よ)に
「何をやったかではなく、何のために、何をやったかが大切なのだ」と語っています。
木村監督の思いを、芳太郎に語らせているように思いました。

おまけ
日本測量協会のホームページに、映画に参加された俳優さんのコメントがあります。
よろしかったらどうぞ
http://www.jsurvey.jp/tsurugidake/ 剣岳点の記コーナーの中です。

新田次郎著 「孤高の人」上下巻 読みました

2017年01月16日 | 本・絵本・雑誌
「孤高の人」上・下を読み終えました。


土曜日・日曜日。用事以外はお布団の中でぬくぬく・ウトウトしながらの繰り返しで上巻下巻とも約500ページを読みました。
私にしてはハイスピード。
読み始めると、せかされるがごとく、追いかけるがごとく、次は?次は?と。

以前読んだ、夢枕獏氏の「神々の領域」も、同じような感覚で読んだ気がします。


「孤高の人」を最後まで読み切り、ズシーンときています。
最後が悲しすぎ。

お2人(新田氏・夢枕氏)の文章はまるで自分が冬山にいるかのような気になります。
新雪に転んで落ちていくときは自分も雪まみれになって落ちている恐ろしい気分になり、
氷の斜面を掘ってビバークするときの装備の不十分さによる寒さは、冷酷なほどシビアに書かれていました。

空腹と寒さにより体力を奪われた相方を、救おうにも救えず生きたまま死んでいく様は
実際、毎日のように冬山での遭難・死亡事故で身内が遭遇したとき
家族の思いを、慰めることにはならないけれど
山で死ぬこと・最期がどうなっていったのか、
いくらかでも想像できるのではないのかなと思いました。

凍傷・幻聴・幻覚に必死に抵抗しながら、しかし一瞬の睡魔に身を委ねてしまうほど疲労困憊した結果
ついには、帰らぬ人になってしまった主人公。
登山の「鉄則」が書かれているでは?と思いました。

読み切った満足感より、
追いかけるように読んできた結果が、これだったんだと寂しい気もちです。

「講釈師見てきたような嘘をつき」なんて言いますが、作家さんはその元締めのようなお仕事。
このお話を講談師、神田陽子さんに語らせたい。
神田洋子さんで好きな講談は⇒https://www.youtube.com/watch?v=F_ZbWkwDpkE(←済みません。全然違うサイトを紹介しています。キーワード検索でお願いします。)
「大石の妻子別れ」などは絶品中の絶品だと思います。赤穂浪士を語ったものです。
どなたかこのお話を講談されているかもしれません。

これから?
はい!! 
すでに本日「新田次郎」著作を注文しました。
明後日には届くかな?
楽しみ・楽しみ