はじめのい~っぽ 60'S

今日生きてるのは奇跡!
鬼籍入りまでの軌跡!

詩  「私も戦争被害者」    

2013年10月24日 | 本・絵本・雑誌

「先生 給食費少し待ってくださいって」
「ハイッ わかりましたよ」
先生はいつもと同じ笑顔で応えた
ああよかった 普通に言えてよかったよ
昨日の夜からビクビクしてたのだ

支払いの日がわかっているのに
なんで 用意しないんだよう
体を固くして 母を恨んだ
子どもを育てるのは 親の役目なのに
なんで 病気になんかなるんだよう

台所は女の仕事だなんて 女は損だ
なんで 兄と弟しかいないいんだよう
戦争へ行ったって帰ってきた人もいるのに
なんで父さんはだめなんだよう

その上 大人になってない私を残して
母さんまで逝ってしまうなんて
大粒の涙がいつまでも溢れ出た
なんでだよう なんでだよう 頭がキンと鳴った
そしてその後 ずうと今も
私の心は「ファンタジー」を楽しめない


「新婦人しんぶん」第3008号の読者文芸欄に掲載された詩です
新聞社を通してご本人の了解を得ましたので ご紹介いたします
A・Kさん ありがとうございました


(詩) おなら  3年 光山良子

2013年09月03日 | 本・絵本・雑誌
 「おなら」    

わたしが おとなだったら
かんごふさんになって
おならばっかり こきます

びょうにんを しんさつしているときも
おならをこきます

かんじゃさんが がまんしてたら
もっと もっと 
おならをこきます

わたしのうんだ子どもにも
おならをこかします

うれしいときも
おならをこきます
おめでたいときも
おならをこいて おいわいします

わたしがいいことをして しぬと
みんな おはかにきて
ほめてくれるでしょう

そのときも
おならをこいて
みんなをおどかします

かみさまにおこられても
プープーとおならをこいて
ごまかしておきます

***************
この詩は、詩の指導をされている先生が、
子どもの詩を巡って誰かに理解されず+叱責されて落ち込んでいたとき
先生の様子を見ていた子どもが
励ます気持ちで書いてくれたエールだそうです





星座早見図鑑が届きました

2013年08月29日 | 本・絵本・雑誌
「星座早見図鑑」(1995年2刷)
著者=藤井 旭さん
出版社=偕成社


先日、ヘブンス園原へ星を観に行った感想をつらつら書きましたが
本日上記の↑本が宅配されてきました。
より星に近づけたようで嬉しいな~
今夜の園原上空は満天率80%で、星がよく見えそう

などと、考えていたらナントナント、通販サイトの勧誘メールにて「家庭で楽しむ室内プラネタリュウム」が販売されていた。
なんてタイムリーなんだ!!
もうちょっと突っ込んで、調べたところ

「価格COM」での「売れ筋ナンバー1」では
セガトイズ社製
ホームスター・クラッシック⇒7,700円


同じくナンバー2は
セガトイズ社製
ホーム・スターearth・theater⇒21,200円


上記2機は、「注目度」においても「ナンバーワン」「ナンバーツウ」を争っており、ホーム・スターearth・theaterが、クラッシックを上回っている。

「満足度ランキング」では、ナシカ社製の
アストロシアターNA300⇒15,580円

となっている(以上価格COM 2013.8.28調べ)

価格をとるか、機能を選ぶか迷うところ
「とりあえず」ならホームスター・クラッシックに軍配があがるかな?

プラネタリュウムに力を入れているホテルを紹介したい。
滋賀県の琵琶湖大橋の近くの「リゾートホテル・ラフォーレ」


2010年夏の頃、ここを訪れ「星のお兄さん」の解説にサズガプロ!と、感心してしまった
チョット見「嘉門達夫」さんに似ていて、おしゃべりが軽妙で下品にならず、
大人も子どもも引き込んでいく力もち


星の解説(四季おりおりの星の話)DVDも発売されているのだが、もう少し働かないといけない


最近では岐阜市の科学館に「星の解説」営業に来られ大盛況だったらしい。
座席の関係から、入場できるのは一度に200人。
2回解説でも、見られなかった人が随分あったそうで、岐阜科学館では12月にも催すらしい。
今回見逃した人も・見れた人も・次回もきっと行きたくなる楽しくて不思議な時間

ラフォーレ・ホテルのプラネタリュウムでは、9月1日からショコタンが解説などしている映画(40分・お一人様800円だったかな?)を毎日上映する予定も分かったタ

ホテルのセールス・トークは
《もっともっと宇宙を知りたい!」と言うしょこたんと一緒に、夏の星空を見上げて「宇宙」を楽しめる作品となっています」》

年内には訪れてみたいな

塔 和子さんの詩  「胸の泉に」

2013年08月23日 | 本・絵本・雑誌
かかわらなければ
この愛しさを知るすべはなかった

この親しさは湧かなかった
このおおらかな依存の安らいは得られなかった

この甘い思いや
さびしい思いも知らなかった

人は関わることからさまざまな思いを知る
子は親とかかわり
親は子と関わることによって

恋も友情も
かかわることから始まって
かかわったが故に起こる
幸や不幸を
積み重ねて大きくなり
繰り返すことで磨かれ
そして人は
人の間で思いを削り思いをふくらませ
生をつづる

ああ
何億の人がいようとも
関わらなければ路傍の人
私の胸の泉にも
枯れ葉一枚も
落としてはくれない

作者紹介
塔和子さんはハンセン氏病を患い(完治しました)療養政策により家族から引き離されました。違法な政策だったと裁判にもなりましたね
現在は国立療養所大島青松園というところで生活されていますが、数年前からパーキンソン病を発病し闘病生活を送っていらっしゃいます

この詩にメロディをつけたというシンガー沢知恵さんの活動をTVで見て、この詩を知りました
衝撃受け、納得をいたしました
皆様に感動をお送りします

尚、彼女は「詩作すること」を以下のように述べられています(省略含む)

「書くこと、それは自分を高めることであると同時に自分を暴くことでもありますが
飽きることなくそのことを、繰り返してまいりました
高めることは尊いことであり、暴くことは厳しいことです

しかしながら、暴かなければ本質を書くことはできず高めなければ進歩することもありません
私は一筋にペンのおもむくところを書き記しました」

塔和子さんのHPはこちらです
http://www.k4.dion.ne.jp/~poet/index.html
上記HPの管理人様から使用許可を頂きました
SOUND様ありがとうございます
沢山の詩をじっくりと読ませていただきます。
塔和子様に宜しくお伝えくださいませ

絵本「おへんろさん」

2013年08月21日 | 本・絵本・雑誌
私の家に30年近く一緒に暮らしてきた絵本「おへんろさん」がある
(作:宮脇紀雄さん 絵:井口文秀さん )
(クリックすると画像かなり大きくなります)


私の息子M君は小さいとき、よくこの本をリクエストしていた
今はM君の子G君が、「読んで~」と持ってくるようになった

お話は
お母さんを亡くしたタケの家に、子どもと夫を山崩れで失った若いおへんろさんが
一夜の宿を求めてやってくるところから始まる

突然のお客様とあって家族(祖母・父・姉)はちょっとドギマギ
来年小学校へあがるタケは大はりきりで大はしゃぎ
おへんろさんと一緒にお風呂に入ったり、寝かせてもらう
(クリックする方が見やすいですよ)
 
翌朝はお別れ
でもタケには、おへんろさんとの別れが承知できない
おへんろさんの袖端をつかんで「のぉ のぉ いかんでくれのぉ・いかんでくれのぉ」と懇願するが、
タケの手から袖はそっと引き離され、おへんろさんは巡礼先へ歩き始めていく

ひとしきり泣いてタケはふと気がついた
「死んだおっかちゃんが姿を変えて会いに戻ったんじゃないか」
タケは丘に駆けのぼって「おっかちゃ~~~ん・おっかちゃ~~~ん」とさけんだ

(絵本では見開きの1枚絵になっています)
 
母を亡くした子どもは本当に悲しい
やんわり受け止めてくれるお母さんがいない寂しさ・悲しさ・切なさ・悔しさが伝わってくる
私はタケの替りに「おっかちゃ~~ん」と呼びかける時、喉は絞られ声がふるえる

そんな時G君は一層静かに聞き入っている
タケと一緒になって心の中で「おっかちゃ~~ん」と呼びかけているのだろうか
読み継いでいきたい1冊である

(お知らせ)
この絵の作者井口文秀さは平成4年に(享年83歳)お亡くなりになっています。
今回、井口さんのギャラリー「童心」主宰のご遺族様の了解を得ることができ
画像をアップすることができました
井口さん ありがとうございました
なお、ギャラリー「童心」のHPはこちら↓です
http://www.ac.cyberhome.ne.jp/~f123/index.htm