原崎市長と福津市教育委員会は、福間小学校の過密解消のために、宮司地区(2~3区)に小学校新設を進めようとしています。市民の皆さんからは、問題点が多い宮司地区より、当初、教育委員会が小学校新設候補地として2番目に挙げていた手光の中央公民館敷地の方が学校用地に相応しいとの意見が多くありました。学校用地として、はたしてどちらが相応しいかを環境・建設費用・新設効果について広報ふくつや福津市学校施設整備計画を参考に、比較してみました。
1.学校用地としての自然環境について
宮司地区 ①福岡県が指定した手光今川洪水浸水区域の中にあります。
②海に近く、標高がないため高潮洪水浸水区域に指定されています。
③ため池ハザードマップの浸水想定区域に指定されています。
④西山活断層地震がもたらす津波の可能性がある場所です。
文科省の学校施設整備指針で定める「校地環境(自然災害に安全であること)」に適した場所ではありません。
中央公民館敷地 ①洪水・浸水・津波・土砂等の災害の恐れがありません。
②中央公民館敷地は洪水浸水想定最大規模の範囲外ですが、手光の田園に
グランドを設けた場合は、グランドは浸水想定区域内です。
文科省の学校施設整備指針で定める校地環境にグランド以外は適した場所です。
2.学校新設の費用について
宮司地区 56億2千3百万円 (内訳)用地補償費:8億8千万円 造成工事費:8億2千万円
基本設計:8千4百万円 実施設計:1億9千6百万円 建設工事:35億7千7百万円 工事監理:6千6百万円
出典:教育委員会の「新設校建設事業の現状について」
中央公民館敷地 46億円 内訳不明 出典:「広報ふくつ」令和5年3月号
3.新設校の効果について
宮司地区 ①校区は宮司2区、3区、西福間5区で福間小学校の過密解消には、開校時
は効果があります。
②校区が狭く、学校が市の中心部から外れているため、2029年の開校時の学
童数840人が15年後の2044年には290人に減少(減少率65%)します。
③新設校までの通学距離は適正です。
中央公民館敷地 ①新設校の校区に、現在福間南小学校の校区(光陽台1・2・3・南区、四
角区、日蒔野1区)を含んでいるため、福間小学校の過密解消だけでなく、
福間南小学校の過密解消に効果があります。
②新設校の校区は、市の中心部にあり、今後も人口増が見込まれますので、
15年後・20年後の学童数は大幅に減少しないと見込まれます。
③通学距離は2.5km程度の範囲で適正です。
(結論)小学校新設は、学童の安全確保と、周辺地域の避難所としての役割も果たすことができる手光の中央公民館敷地の方が良いと考えます。また建設費用も10億円以上お安くできます。