うろうろとする日々

平等へ”戦ってる?”女子サッカー

(時時刻刻)平等へ、闘う女子サッカー 米国・日本:朝日新聞デジタル

朝日新聞の8月4日朝刊でリンクの記事を読んだ。

いろいろな論点がごちゃごちゃでわかりにくい記事だが、ひとことでいうと、おそらくは多くの人が感じている、過剰な女子サッカーの記事を正当化する目的があるのだろう。

例えば昨年の女子のバスケットボールのWカップについて、朝日はどのような報道をしたろうか?

別にサッカーとバスケットの人気が日本で同じとは言わないが、予選リーグでの敗退で終わった後に某記者がオリンピックの銀メダルはリセット、というわけのわからない記事を載せただけだ。まあそういう記者には今年のアジアカップで6連覇に至らず準優勝だったこともリセットなのだろうが。それにしても準優勝でも記事はほとんどなかった。

確かに女子サッカーのWEリーグの平均観客が1500人くらいということは、バスケットからしたら3倍くらい?にはなりそうだ。しかし試合数は圧倒的にバスケットが多いのでもしかしたらトータルではWリーグもそれなりかもしれない。

しかし、女子サッカーの”人気”はそれなりにはあって、それはやはりエンターテイメントとしての実力なのだろう。エンターテイメントとしての実力は必ずしも朝日などがよく書くW杯優勝などということとは結び付かないことは、ラグビーの人気を見れば明らかだ。別に優勝しなくても人気は高い。

なにか国際的な実力があればひとは見に来る、というのは全くの誤解だろう。

前に東大の総長も務めた蓮見重彦氏(字体は違う)が女子サッカーをほめる文章を書いていたように思うが、そのような見方をするひとが増えてこないのはなぜか関係者は考えたほうがいいと思う。ただ、テレビにでないので知名度のある選手がいない、というのとは違うだろう。

そのような、世界で勝つー>テレビへの露出が増えるー>観客や放送が増えるー>経済的に潤う

という循環はマーケッティングの会社が関係者にいっているのかよく見られる。おそらくはこの第2段階を目指しているのが朝日新聞の今回の記事なのだろう。

しかし、前段の米国の話などを読むと、盛り上がっている国はサッカーの試合の価値を高めるためにそれなりの苦労をしているように見える。単にリーグをやっているだけではなく、そこに出てくる選手は例えば外国から来た選手だったりしてレベルを高めているわけだ。日本の男子のサッカーでも昔はそんなことをやっていた。

そういった努力抜きでマスコミの露出がないという第2段階がうまくいかないからリーグの観客も増えない、というのはおそらく努力の方向性が違っていて、やはりリーグそのものの魅力が必要なのだろう。そういう意味では女子バスケットボールも上のサイクルに惑わされて、オリンピックのあと、いろいろな選手がテレビに出ているが、リーグの観客数がどれだけ上がったか?という疑問がある。むしろ3X3の方がすそ野を広げたのではないだろうか。また、せっかくやっていたバスケットLIVEからも離脱するらしく、このあたりはなぞもいいところだ。もちろんバスケットLIVEの遠めの映像は女子バスケットの魅力をどれだけ伝えるか、ということもあるので、それが改善されるのであればよいのかもしれません。

ということで、いろいろと書きましたが、サッカーもバスケットもテレビやメディアに選手が出れば観客も増えて盛り上がる、という妙なマーケッターのの論理に惑わされず、例えば女子バスケットも海外の選手をそろそろ認める、とか、例えばオーストラリアのリーグなどと交流戦をもっと行うとか、どうでしょうかね。日本でやらなくても中国などではお金を出してくれる企業もありそうです。

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