ハチの家文学館

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鐘冴ゆる

2019年02月08日 12時54分11秒 | 俳句・川柳

               横浜 普光寺 鐘楼

15年前に第1刷が発行された「季節のことば辞典」(柏書房刊)を書棚から手に取る。表紙の帯には、句作に手紙にスピーチに、すぐに使える《用語・季語・例句+季節の百科》の総合辞典登場とある。

この本をいつ買ったのか覚えていないが、詩や俳句に魅せられていた自分の参考書みたいに思っていただろう。しかし、書棚にしまい込んで偶にしか開いていない。

ハチの家文学館の詩や俳句は、投稿を始めてから13年も経つが、殆ど自前の狭い範囲のことばでしか表現していない。もっと早くこの辞典を活用すべきだった。あと何年作句や作詩できるか分からないが、今からでも遅くないと一念発起して季節のことばを発信してみよう。

辞典から早速、冬のことばでいくつか俳句を作ってみた。

明け六つの時を数えて鐘冴ゆる

鐘冴ゆる(冬の冷たい空気の中で、鐘の音が冴え冴えと響く)。自宅近くのハチが眠る普光寺の鐘が毎朝6時に鳴り響く。

寒空の家路を仰ぐ枯木星

枯木星(葉の落ちた木の枝をすかして見える夜空の星)

寒灯の点滅さわぎ急ぎ足

寒灯(寒い夜にものさびしく光る灯)

空腹を耐え忍ぶ声寒烏

寒烏(冬のカラス)

 







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