今日からハチと二人きり。なぜか落ち着かない。１８年前まではおふくろと息子たちがいたものの、寡暮らし２０年の生活に独りでいることが不便でもなく、これが俺の人生などと嘯いていた。台所でフライパン片手にオカズを作ることなんて何の抵抗もなかった。
今日から１０日間カミサンがいない。いないだけで不安になるなんて思っても見なかった。無事に宮崎空港に着いて、いまお母さんのお墓を綺麗にしてきたと電話があった。
明日は兄弟姉妹、親戚の人たちとお母さんの１７回忌の法要が行われる。明日は苦労かけたお母さんにカミサンに成り代わって、供養のお経をあげようと思う。
それにしても６５才のいま、家の中に独りでいるのは寂しいものだ。もしも再婚していなかったらと思うとぞっとする。１０日間ぐらいで寂しいなんて贅沢だ。ハチが話し相手になってくれる。ハチは優しい眼で私を慰めてくれる。
22/2/21
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