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老々介護

2017年01月05日 12時01分52秒 | ハチパパのひとり言

近頃とくに介護の記事に目がとまる。今朝の朝日新聞生活欄の「希望の現場」を読んで、わが身の行く末を想像するとともに、こうありたいと思わずにいられなかった。

90歳の夫が自宅ベッドで横になる90歳の妻の介護の話。妻は要介護5で子どもはおらず、一軒家に暮らす。デイサービスを利用する日以外は、夫が自宅で介護している。妻の異変は約15年前からで、8年前から徘徊が始まり、夫を認識できなくなったという。

その頃は、ボケババア、殺してやろうかと身が震えたほど、長年つける日記に激しい言葉が目立ったらしい。夫自身も体を壊して入院したこともあり、相当追い詰められた日々が続いたようだ。

2年半前、ある新聞記事で、認知症の人の言動を正さず、「演技」で受け入れることを体験する講座を知り参加した。受講時は、講師が介護福祉士だからできるんだと、家族には通用しないと否定的だった。

ある日、妻のいうことに演技して話を合わせてみたら、お互い穏やかに過ごせることを実感したという。そのうちに日記からうしろ向きな言葉は消えていたとのこと。

わが家は夫婦二人の生活をしていて、時々介護のことも話し合う。子どもたちには世話にならないようにしたいし、先のことはわからないが、できるだけ自宅でお互い助け合っていきたい。老々介護が理想的だと今でも思っている。このご夫婦のように(とても90歳まで生きられないが)出来たらこの上ない幸せかもしれない。



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