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街録(ガイロク)2

2020年05月26日 14時43分36秒 | ハチパパのひとり言

毎週月曜日のNHK深夜番組で、昼日中の都会の道行く人に声掛けして、様々な人生経験を話してもらう街頭録音番組、略して「街録(ガイロク)」。今回4人のうち2人のお話に関心を持った。

はじめは26歳の女性で、20歳のとき保育士として就職したが、外国人親子とのコミュニケーション不足に英語を学ぼうと一年発起、海外留学を志すが両親が反対。しかし、海外での学費、生活費などを計算、入念に計画、お金を貯めてオーストラリアに留学、バイトもして生の英会話も体験。帰国後も保育士として勤務しているが、「ガイロク」は人生のどん底みたいな話が多い中、彼女の話しぶりを聞いていて、目標に向かって計画的に準備し実行していくしっかりした女性だと好感を持った。

もう一人印象に残った人は、3ケ月前に同い年の夫を白血病で亡くした78歳のご婦人。夫が定年退職後に始めた油絵の遺作展を開くことを夫の友人の勧めで決意、その準備で出かけてきたという。子供が一人いたが病気で亡くしており、夫婦二人だけの生活をしてきてこれからどうしようと涙ながらに語っていた。しかし、世界中どこ探してもあんなに優しい人はいないと、日々仏壇の夫に向かって語りかけ、また夫の描いた絵を眺めながら生きる力をもらっているという。

人間いつかは死ぬ時が来る。私たち夫婦も足して146歳、夫婦どちらが先に逝くか分からないが、多分私の方が先だろうと思う。残された妻には、夫に優しくしてもらえたと言われるように、日々感謝と労いの心持を忘れず接していきたい。



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