相対的とは、辞書によれば他との関係において成り立つさま、他との比較の上に成り立つさまと書いてある。「相対的な価値」「物事を相対的に見る」「反対言葉は絶対的」。
相対的人生論とは私がつけたもので仰々しいが、要は比較満足することで得心することである。「上見ればきりなし」「上には上がある、下には下がある」の喩えもある。自分より不幸な人は沢山いる。自分はまだ幸せなほうだという考えである。
人間生きていく過程で、自分だけがなぜこんなに苦労するのか、どうしてこんな辛い目に遭うのかなどと思うことがある。そんなとき、まだまだ自分はいいほうだと比較して納得することで、気が楽になることもあるというものだ。
しかし、物事を相対的にばかり見ていてはいけないとも思う。教養と体験と信仰から生まれる自分なりの絶対的生き方を、信念として持つことが大切だと思う。苦あれば楽あり、楽あれば苦あり。般若心経を毎朝唱えて12年になるが、色即是空、空即是色に代表される262文字の教えを得心することである。
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