ハチの家文学館

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くろ

2011年07月09日 03時45分55秒 | ハチパパのひとり言

今日は、ダメかと思った仕事が、一転うまくいってとても気分がよかった。時刻は午後4時半、前々からカミサンとその女友達に紹介してもらっていた、「くろ」という店に行ってみようと名刺の地図を頼りに、関内の仕事場から伊勢佐木町を通り抜け、風俗店が立ち並ぶ通りをまっすぐ行くと、さくらで有名な大岡川に突き当たる。                                                                                 

そこを左折して川沿いに西へ下って歩き、人道白金橋を渡ると、マンションの1階にぽつんとその店はあった。入口際の壁に道路と平行して、「くろ」と書かれた木製看板が掲げられているだけで、周囲に飲食店がある訳でもなく、店の真ん前に来ないと気づかないような店構えであった。

曇り日の気温は30度、約30分のウオーキングに、携帯の万歩計を見るのが楽しみだ。リュックのタオルハンカチで額の汗を拭いながら、生ビールの旨さを損なわないように、直前に水を飲んだりしたことなどないのに、熱中症予防のためとスポーツ飲料のペットボトルを口にする。

外から丸見えの店内は、カウンターと座敷に其々10人ほどの座席があり、開店直後というのに既に5人がカウンターを埋めていた。まずは生ビールを注文、目の前の大皿料理を覗いて、真っ黒なお皿の中身を聞いてみた。こんにゃくと鳥レバーを煮込んだもので、味がよく滲みていて美味しかった。

メニューがカウンターと壁面に計4枚あったが、その中に「あと2人前 マグロのカブト焼き」というのがあった。あと2人前ということは、毎日書いてるの?と聞いてみると、「そうです」という。やはり毛筆で書かれた全国の地酒の張り紙の字などは、なかなかお上手である。

ママさんともう一人の女性が、同じ髪型で和服を着ており、顔だちも似ていたことから「姉妹ですか」と聞いてみた。「いいえ でもよく言われます」と返ってきた。

すぐに紹介者の名前を出そうとしたが、もう一杯と「辛丹波 兵庫淡麗 辛口」という地酒を注文、陶器の片口にたっぷり入れられてグラスに注いでもらった。初めての味だがスッキリしていてうまい。久しぶりに大好きなカツオの刺身も注文、脂がのっていてニンニクを香味に小料理屋のひとときを楽しんだ。

店の片隅にピアノが置かれていたので、小料理屋に珍しいと訪ねたところ、お手伝いのけいちゃんが、毎週月曜日と火曜日にジャズを演奏しているという。私も若いころ、スイングジャズのビッグバンドを、高校の吹奏楽部の先輩後輩と立ち上げたことや、20年ほど前、関内の支店に勤務していたころ、ジャズのライブハウスに通っていたこともあり、興味津々というわけで、一度月曜か火曜日に来てみたいと思った。

着物姿でピアノを弾く姿を想像していたら、けいちゃんが関内駅前のライブハウス「ファーラウト」で、ハモンドオルガンとピアノのジャズライブがあると、開催日時と地図まで書いたメモをくれた。小料理「くろ」、お気に入りの店になりそうである。

明日は早朝6時に自宅を出発、昨年秋に急逝した弟の初盆法事に浜松へと向かう。ハチも久々のドライブである。つい4・5日前、叔母の通夜・葬儀で富士宮に行ってきたばかりで、今度は浜松で法事と続く。現役を退き、年をとると祝い事より法事の方が圧倒的に多い。しかも親戚の中で年長者になってきた。二人だけになった兄弟、昨日も今日も兄から電話があった。明日行くというのに、兄弟で飲めることが、よっぽど楽しみなのだろう。 23/7/8

 

 



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