水温む方丈池に鷦鷯(みそさざい)
冴え返る鎌倉山の切り通し
お彼岸の五十年忌に集う子ら
五十年供養のけじめ彼岸かな
香煙の薫る花影鈴が鳴る
啓蟄や地ならしに飛ぶ雀かな
3月句会の兼題句は作り終えたが、自由句としてもう一句必要。仲春の季語からいくつか選んで詠んでみた。今年春の彼岸には、亡き妻の五十回忌を富士霊園でしようと予約した。三十三回忌以来の最期のお年忌となる。亡くなった仏さんは27歳のままだが、我々残った家族はそれよりずいぶん長く生かせてもらった。それにしても、五十年の記憶は遠ざかることもあれば鮮明に残る記憶もある。これから何年生きるか分からないが、朝の目覚めに命あることを喜びとし、就寝横たわる我が身を愛おしんで感謝しよう。
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