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全盲夫婦・・・命の育児に感動 !!

2007年09月08日 05時54分53秒 | ハチパパのひとり言



全盲の新婚夫婦に授かった健常な男の子ゆうとくん満1才。
ご主人はマッサージで生計をたて、奥さんさとこさんは育児に専念している。
毎日、ゆうとくんを保育園におぶって連れて行くが、横断歩道の信号が青になっても、音がしないため渡りそびれたり、道に迷ったり、そばにいたら道案内したくなるような光景を見せられてたまらなかった。

親子三人風邪をひいてしまって、保育園に行ったものの発熱で引き取りにくるように言われたさとこさん、不安でご主人に電話したけど自分が迎えに行くしかない。
お医者もすぐにに見つからず、やっと見つけて診てもらった。目やにが出ていて
目薬をもらったが、全盲のさとこさん夫婦には、ゆうとくんに目薬をさせない。結局ご主人のお母さんに頼んでさしてもらった。そのお母さんは、子供を産むことに反対したそうだ。どうやって育てるのかと・・・。でも今は暖かく見守ってくれている。

とにかく、授かったゆうとくんを不自由ながらも一生懸命育てているご両親の深い愛が、ゆうとくんにいっぱい伝わっている。
離乳食になって、さとこさんはゆうとくんの口がどこかわからない。ゆうとくんがさとこさんのスプーンに自分で口を持って来るんです。

ゆうとくんの1才の誕生日におもちゃのプレゼントをお店の人と相談して買いました。同じ全盲の友達も招待して手作りの料理が用意されました。普段は出来合いのものが殆どのようで、ゆうとくんに手作りの食事をしてあげられたことが、さとこさん・・・おかあさんとして嬉しかったようだ。

おもちゃを開けました。だけど大人たち全員どうやって遊ぶのかわかりません。ゆうとくんに色とか形とか教えてもらっています。ゆうとくん、もう今からお父さんお母さんの目となっているんです。ナレーターの話につい泣けてしまいました。

というのも、ゆうとくんのいじらしさとか、さとこさんご夫婦の頑張りに感動したのはいうまでもありませんが、今年4月、従兄弟の娘さんの結婚式を思い出したのです。新郎は聾唖者、新婦は健常者です。

従兄弟は私の母の兄さんの長男で、その娘さんとは面識はありましたが、驚いたのはお父さんお母さんの唇のわずかな動きですばやくなにを言っているのかわかるんです。小さいときから両親の耳になってきたのです。当時、従兄弟の仲間の集まりにカミサンといたとき、健常者の自分たちが、かえって孤独感を感じたことを覚えています。

それはさておき、結婚披露宴の最後のスピーチで、花嫁がお礼の挨拶をしました。
最後の言葉が「私は彼の耳になって生きます」でした。思わず涙があふれ出てきてしまいました。プロの司会の方も、こんなに素敵な披露宴は初めてですと感激していました。

ちなみに、その結婚式、披露パーティの写真、軽い気持ちで撮ってあげますよと言ったものの、結婚式直前に腰痛で寝込んでしまい、ほかにカメラマンが誰もいないことがわかって、大変な思いをしました。結局、懸命の注射治療とかで何とか出席出来、集合写真出席者分を文字入りでプリントしたり、CDにしてあげたりしてすごく感激してくれました。

五体満足が当たり前、育ててもらって当たり前、大学に行って当たり前と、当たり前がまかり通っている今の風潮を憂い、嘆きます。
でも一方で、この世の中、不自由を乗り越え、夫婦愛、親子愛それぞれの家族愛を通して、精一杯生きている人がいるんだと思うと感動し、自分を律する気持ちになります。

さとこさん、ゆうとくんがんばれ! (すみませんご主人の名前忘れました)

そうそう、もうひとつ凄いことがあるんです。
さとこさん、歌が好きでもう300曲は作っているとのこと。某大物プロデューサーの目にとまり、10/10全国発売のCDで歌手デビューします。タイトルは確か「私の宝物」でした。発売日が楽しみです。件のプロデューサーが言っていました。声が澄んでいて、情感が凄くあるとのこと。

さとこさんの唄、聴いていて同感です! 派手なプロモーションで売るのではなく、こういう地道な活動にも眼を向けたいものです。
ちなみに、私もアマチュアミュージシャン経験あり、音楽大好き!人間です。さとこさんを見習って曲作りしてみたくなりました。







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