一昨日22日の朝日新聞朝刊シングルマザーシリーズで、「子どもと貧困」をとり上げていて、「養育費なし、残った離婚費用」のタイトルに眼が留まり、記事を読んで胸が痛む。
今日は今年最後の離婚調停が2件ある。いずれも養育費はまだ決まっていない。いずれの事件も若い夫婦で子どもは小さい。親権は母親ということになる見通しだが、父親の収入はそう多くない。夫側は「これ以上は払えない」と主張することも多い。
婚姻費用や養育費については、当事者双方の折り合いがつかなければ、調停なり審判では算定表なる指標に基づいて決められることになるが、途中で払えなくなるような金額では続かないので少額で我慢するケースもある。
ちなみに、厚生労働省の全国母子家庭世帯調査(2011年)によると、養育費の取り決めをしているのは母子世帯の4割で、実際に受け取っているのは2割弱という。調査対象者が離婚家庭だけなのかわからないが、一般的に離婚の9割は協議離婚で、調停は1割にすぎないということから、養育費をもらえずハンコひとつで別れている母子世帯は多いと思われる。
子どもが小さいと妻側が親権をとって育てるケースが圧倒的に多いが、行政の各種手当はあっても小さな子供を抱えてのシングルマザーの生活は大変で、結局子どもに十分な食事や教育も与えられないことも多い。
また、子どもにとっての精神的ダメージも大きく、更に親から子どもへの虐待も少なくない。国は子どもの貧困解消や児童虐待防止への政策パッケージを21日まとめたと記事に書いてあったが、親の貧困が子に連鎖することを断ち切るには大学まで後押しすべきという意見もある。
いまの日本は本当に豊かなのか疑問でならない。生活保護を受けざるを得ない世帯が増えている現状を見ると、日本は決して経済的に裕福とは思えない。あいだみつをさんの心の暦に「かねが人生のすべてではないが有れば便利 無いと不便です 便利の方がいいなあ」と・・・同感。
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