山形県羽黒町 正善院 大日如来坐像
心暗きときは、すなわち遇うところ、ことごとく禍なり。眼明かなれば、途に触れて皆宝なり。(真言宗弘法大師空海「性霊集」)
光輝いている方向に顔を向けて生きれば、輝き明るい世界が無限に展開してゆく。しかし、その輝き明るい世界に背を向けて生きれば、自分の暗い影だけを見てゆかねばならないだろう。私たちの生きている世界は、昼と夜があるように、輝き明るい世界と、暗く苦しい世界とが同じ場所に混在しているかに見える。心して輝き明るい方向に身を正してゆくべきだ。(福田亮成訳)
久しぶりに「仏教名句・名言集」を開いて読んだ。我が家は真言宗で大日如来をご本尊として崇めている。大日如来の光明は、太陽のように光り輝いているが、まったく影をつくらず、すべてに平等に衆生である私たちに、影の部分にも遍く光を射して大慈悲で救ってくれる。新型コロナの感染拡大が収まらず、暗くなりがちな世の中であるが、明るい方に顔を向けて生きていきたいものである。
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