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大相撲春場所千秋楽、奇跡の大逆転劇を誰が予想しただろうか。とにかく昨日は早々とテレビの前に釘付けで、稀勢の里と照ノ富士の対戦を身を乗り出して観戦した。
けがを押しての出場だったから、負けても仕方ないと思っていたし、本割で照ノ富士を突き落としたときの歓声はすごかった。私自身も大きな声で「やったぁ!」と叫んでしまった。
13勝2敗で照ノ富士と並び、優勝決定戦では1メートル92、185キロの大関照ノ富士を土俵際で小手投げで下し、2場所連続2度目の優勝を遂げた。
13日目の日馬富士戦で左肩を負傷して、救急車で大阪市内の病院へ搬送されたときは、明日は休場かと思いきや、14日目の鶴竜戦に強行出場、わずか2秒余りで寄り切られ、もうダメかと多くの相撲ファンが溜息をついたことであろう。
それがもう大変、奇跡の大逆転劇に、平成の大横綱という文字がすぐ浮かんだ。平成13年夏場所千秋楽、横綱貴乃花が前日の大怪我で師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)から休場を勧められながら、優勝がかかっていたため強行出場したときの話になった。
本割で横綱武蔵丸に突き落とされ2敗で並び、優勝決定戦で上手投げで武蔵丸を下し、両目を見開き、「鬼の形相」を浮かべ、内閣総理大臣杯を手渡した当時の小泉純一郎首相は「感動した!」と絶叫した。有名なシーンで私もよく覚えている。
表彰式での稀勢の里、泣くまいとおさえていた涙が溢れだす。諦めないでとことん闘った精神力は、多くの日本人の心の糧となった。幾つになっても前向きに、直向きに生きることの大切さを実感させてもらった。
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