ハチの家文学館

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南無

2009年11月13日 03時38分36秒 | 慈しみと悲しみと

                        横浜市日限山 弘法大師像

日々の暮らしの中には、数多くの仏教語があると言われている。南無もそうだ。私の父は毎朝仏壇に向かって「ナムアミダブ、ナムアミダブ」とつぶやくような声で唱えていたのを覚えている。南無阿弥陀仏のことである。今の私は「南無大師遍照金剛」と毎日唱えている。弘法大師にすがるとか、すべてお任せして信じますという意味。困ったときや手術などというときも「南無大師遍照金剛」とつぶやいたりしている。うちのハチがひどく痒がったりするときも、「お父さんカイカイ(痒い)がなおりますように南無南無してるからね」などとハチに向かって言っている。

南無とは、梵語ナーマンダの音写で帰依とか帰命と訳されている。全身全霊投げうってすべてをお任せするということである。今まで仕事上の困ったことも、私生活での不安や悩み苦しんだことも、そのお陰でなくなった物が見つかったり、病気や怪我も大過なく終わっている。毎月お参りしている高野山真言宗日限地蔵尊でも、弘法大師像に向かって「南無大師遍照金剛」と唱えている。
ただ、「唱えればいいってもんじゃないよ」と思いつつ、凡人の私はしなくてはならないことをなかなかしないで、むやみやたら「南無大師遍照金剛」と縋(すが)っている。



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