タカシのB級グルメ日記

2024高知市納涼花火大会

現・薫的座最終公演「ら抜きの殺意」

2007-11-24 01:31:04 | 知のグルメ

「ら抜きの殺意」は永井愛がテアトルエコーの為に書き下ろした戯曲で
1997年、芸術選奨文部大臣新人賞、第1回鶴屋南北戯曲賞を受賞した
作品である。


当日のパンフから内容をご紹介すると……


-----------------------------------------


【とある事情で、昼夜働かなければならなくなった海老名俊彦。
駅前で、まかれていたビラに誘われて「ウェルネス堀田」という通販会社
を訪れる。夜の部の電話オペレーターが欲しいのだという。

社長は時給の安い男を歓迎するがSVの伴は女の子でないと絶対ダメと
対立する。おばんやおじんの声で物が売れるか、という訳だ。
すったもんだの挙句、社長の決定で採用されるがSV伴は反感を隠さない。

さて翌日より顧客からの電話対応のアルバイトが始まるのだが、周りの
連中の言葉遣いが、海老名の神経を逆なでする。隠してはいるが、彼は
区立の中学校の国語の教員、しかも生粋の東京人。

地方人の「抜き」言葉や、若者の敬語の誤りが気になって、いちいち
訂正を試みるものだから、周りの者に好かれるはずがない。

(言葉なんて時代とともに変化するものだ)とうそぶいていられないのが
このことばのドンキホーテ、海老名俊彦。

周囲と抱腹絶倒の格闘を続けながら彼は一体どこへいくのか。
まずは見てのお楽しみです。】


-----------------------------------------


とまあ、こんな内容なんですがね、「殺意」とは言っても暴力的なこと
は全く無いんです、「殺意を抱くほどの」って言う意味なんですね。
演劇センター'90の感想は後述するとして先に書きたかったのは当日
の公演会場である「薫的座」が遂に建て替えれると言う話なんですよ。












床はご覧のように「畳」です。これにこのように↓座布団を敷いて
靴はビニール袋に入れて各自手元に置きます。













開演30分前にはこんなだった客席が……













19:00の開演時には三々五々集まった観客で一分の隙間も無い位の
満員御礼状態。詰め詰めで100人位でしょうか、私の後ろにも観客が
おいでますので撮影は控えめにさせて頂きました。













でね「劇の出来は」と言いますと、これが思った以上に皆さん「芸達者」な
んですねえ、感心しましたです。アマチュアと言っても「役者」ですから
しゃべりは「おてのもの」なんでしょうけど、この作品はとても骨が折れた
と思いますよ、なんせ「言葉のバトル」ですから。


松田昭彦(海老名俊彦役)さんの滑舌のすばらしいこと、山北美砂子(遠
部その子役)さんの携帯電話3本使い分けもお見事「って言うかァ」が未
だ耳元に残ってます(笑)谷山圭一郎(伴篤男役)さんの愛情溢れる熱演
も秀逸。遠くて解らなかったですが、門田麻希(宇藤樹里役)さんってお
綺麗なんですねえ、今度は近くで拝見させて頂きます。


ともかく、抱腹絶倒、最後の拍手はお付き合いで無く、皆さん心からの気
持ちの現れと思います、私はアンコールの気持ちも込めてましたがネエ
演劇でアンコールは無いわ(笑)


来年の「新・薫的座」落慶法要、いや落成記念公演には是非脚を運びたい
と思いますので「おでんちゃん」キップ宜しく。
























と言う事ですので高知の演劇ファンの皆様はお正月には是非、薫的様
に初詣して頂き「お賽銭」を張り込んで頂きますよう御願い致します。




--show data--

作品:「ら抜きの殺意
作者:永井愛
演出:帆足寿夫
劇団:演劇センター'90
公演:洞ヶ島町薫的神社内「薫的座」
所在:高知県高知市洞ヶ島町5-7(Yahoo!地図)




最新の画像もっと見る

9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
永井愛 (のるぶ)
2007-11-25 08:04:28
遅くなりましたが、「東京プロジェクト」は読み応えがありました。しかし、撮られた写真が900枚!とは・・・なんとまあご苦労様でした。

永井愛さんといえば、彼女の書いた本で今年NHKのドラマでも放送した「こんにちは、母さん」。加藤治子と平田満が演じた親子がまさに本物の親子みたく、月並みな言葉でしか言えませんがとても素晴らしいドラマでした。
返信する
korisu@lime.ocn.ne.jp (まんぼ)
2007-11-25 10:16:54
おでんちゃんから、連絡があり、はじめて遊びにこさせていただきました。嫁が感想も書かずに、「顔」で遊んでいる間に、素晴らしい感想を綴って下さり、ありがとうございます。劇団の皆さん、よろこばれることと思います!
返信する
のるぶさん (タカシ。)
2007-11-25 10:18:00
ご静読有り難うございます。最近、写真は多めに撮るように心がけていますが、未だ少ない方でしょう。

演劇鑑賞は20代の一時期、市民劇場の会員として吉田日出子の「上海バンスキング」(1979)等を楽しんでおりましたが全体主義で決められる演目と反りが合わず、脚が遠ざかっていました。
齢を重ねるに従ってまた此方の方面にも感心を持っていきたいと思っていますが地方ではなかなかハンデが有りますので・・・

永井愛、二兎社、今後とも注目です。
http://www.performingarts.jp/J/art_interview/0601/1.html
返信する
まんぼ様 (タカシ。)
2007-11-25 10:48:10
コメント有り難う御座います。
お伝チャンは自分からなかなかコメント書いてくれはりませんからねえ。永井愛女史には興味を持ったようですが。

「演劇センター'90」の活動趣旨には敬服いたします今後も応援させて頂きます。グルメブログですがあながち無関係では無いのですよ。今後「らっきょう抜きの殺意」とか「福神漬け抜きのオムライス」とか書かせて頂くこともあるかと思いますので(笑)

あっ、「はりまやSTORY」も参考にさせて頂いております。そんな次第で今後とも宜しく。

返信する
Sさん@FLYBOXも (弥二朗)
2007-11-26 18:10:40
先日Sやんに某スーパーマーケットで会いました。 彼も同じ日にら抜きを見に行ってたそうです。 上段左方後席だったそうです。 挨拶できず、残念。
返信する
超ニアミス! (タカシ。)
2007-11-26 18:38:11
ええっ、笹やんが夜の部でご一緒だったんですか、それはそれは、あの満席では挨拶は無理だったでしょうけど。今度行った時に「話しのネタ」になりましょう。それはそうと、弥二朗さんが忙しくて添削して頂けない間、「松原氏」に随分お世話に成りました。この記事でも何カ所か自分で見つけて直しましたが最近、「変換まつがい」多くて困ります・・・そんな次第で今後とも宜しく。
返信する
ありがとうございます (まんぼ)
2007-11-26 23:08:58
季刊高知N編集長から連絡ありました。できましたら、元データを編集部まで送っていただいたら、より鮮明に写真が印刷されるということですが、ひょっとして可能でしょうか。お手数をおかけして、申し訳ございません。
返信する
まんぼ様 (タカシ。)
2007-11-27 07:39:40
元データ転送は可能です、確実を期すため、貴送信先をメールでお知らせ願います。当方のメルアドは「お伝んちゃん」に教えて貰って下さい、連絡は取れていますので。以後打ち合わせは其方の方で宜しく御願いします。
返信する
ありがとうございます。 (まんぼ)
2007-11-27 18:02:27
いい頁になりそうです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。