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朝日記170301 社会に旅立つ孫娘に贈ることばと畏友安部忠彦さんの小説’かろみっこ’上梓まえの書評

2017-03-01 07:52:03 | 絵画と哲学

 

朝日記170301 社会に旅立つ孫娘に贈ることばと畏友安部忠彦さんの小説’かろみっこ’上梓まえの書評

つれづれこと二つです。

徒然こと 1  絵画随筆 社会に旅たつ孫娘に贈ることば

徒然こと 2  小説‘かろみっこ’ わたくしの書評

わが畏友安部忠彦さんの小説のこと

 今日の絵は (春の風)と(かろみっこ)です。

徒然こと 1  絵画随筆 社会に旅たつ孫娘に贈ることば

‘さっちゃん、おめでとう!!’

 会員 荒井康全

 きょうはめでたい前夜祭である。

お父さん、お母さん、今日のお祝いの会食にお招きいただきありごとうございます。

一族で会食できることは、けっこう世の中ではあるようで少ないのかもしれない。

 貴女が、R銀行に就職も立派にきまったことで、また立派な論文を仕上げて、大学を卒業すること。まことに結構であり、おめでたい。 

ときに、何かしゃべるという機会があたえられることは名誉なことだ。

 まずは、 N女子大学、ご卒業の件、おめでとうございます。期日までに、きちんと卒業論文を仕上げたのには感心しました。内容もよい。やっぱり頭が良いんだ。

お父さん、お母さん よかったですね。おめでとうございます。

これでおわりですが、今朝から、なにか簡単に、貴女に はなむけの言葉をと、思いをめぐらした。 たくさんあって焦点がさだまっていない。

両親さんから、優しく且つ、つよく護られて、また、いつも爺さん婆さんや 伯父・伯母さん、従妹のもえかさんという一族の応援団がいて、また、良い友達にも恵まれて、そして、祝福されて、社会に羽ばたくことはまことに喜ばしいことです。

爺さん、婆さんの方は、世の中に余計にながく、生きてきた分、なにかにつけ、余計なことが言いたくなる。 婆さんの方は、料理をつくったり、車でおむかえにいったりで、実の恩恵があるが、爺さんの方は、何か言うと、自慢ぽく、どちらかというと煩わしい。爺さんの方も、自制して、無難だから、なるべく言わないようだ。

爺さんと貴女聡美さんとは、むかしから意識的にケンカ仲間であったようだが、いまはお互いにケンカしないようになっている。貴女が成長し一枚上手になったのです。

 聡美さんのことで、爺さんの記憶にあるのは、町田市の小学生のマラソンに自ら、手をあげて、申し込んで走ったこと、町田の北の野津田の競技場での大会で、特別早くもなく、遅くもなく、自分で調整した速さで、淡々と真ん中あたりをきっちりと走っていた。

N女子大付属中学校に合格して、部活でバスケットをやって、さらに名スコアラーになったこと。ここでは、当然勉強もよくやったが、部活とのバランスに苦しんだとおもう。しかし、身体づくり第一を、意識して設定して、大いに大切にした。そして効果は大いにあった。 付属高等学校では、さっと切り替えて、演劇部に入ったこと。 こんどは表現力の磨きに挑戦した。横浜での公演を見にいったことを覚えている。大学では部活は何であったか。日能研教育指導部だったかな。

 その時々に、これらについて、 どうであったかを一度も真正面から尋ねたことはない。ただ、へえ?自分で考えたんだと、おもっていた。 総じてみると、結構、挑戦的だ。

自分の内にあるなにかを見つめ、素朴な願望を実現するために、具体的な形で努力している。素朴なといったが、曲折した願望もあったかもしれない。

そのときどきで、自分が得意なもの、友達にくらべて、少し得意でないかなあとおもうものもあったであろう。 得意なものはさらに磨き、スーパーになる願望があろうし、得意でないものを克服して得意になりたくもある。 苦手を無くし、何かコンプレックスを解消できたらとも願望する。気になるところである。

あなたならどちらを選ぶか。

答えは単純ではなく、そのとき、その年代で降りかかってくる火の粉を払い除け、問題を克服するための必死の思いで、苦手なものにも挑戦することもおおいであろう。だいたい、仕事などというのは、最初から面白いものではない。 思いを決して、懸命に取り組むところから、遣り甲斐として奥行や幅を見出していく、それを上司がどこかの時点で認め、先輩たちが仲間となり、同僚として認めていくのであろう。

ねがわくば、その克服から得た自分のなかに芽生えた確しかなもの、安心して見てもらえる腕前などを弛みなく、大切にし、育てたいものである。 そうすると好きなものへのおもわぬ挑戦も、見えてくるのかもしれない。いや、見えてくるとおもう。

 ところで、渡る世間は鬼ばかりではないが、鬼もいるから気を付けることである。 それをどうさばくか。これまでいろいろ学び、少し経験し、考えたことを、基本にせざるを得ないが、自分としては頼りないであろう。ひとつひとつ 雑でなく、丁寧に考え、なすべきことを愚直にも進めていくのが一番よいとおもう。

おわりに、ヒントとして、あげておくと以下である。

仕事にはふたつあるとおもう;

ひとつは、決まったことをきちんとこなすこと。

もうひとつは、海のものとも山のものともいえないことを考えかたちにしていくことです。

これだけを覚えておいてください。

健康に十二分に気を付けて、前に進んでください。

そして、スマートなりっぱな女性になった。素もよいが、人並み以上に美しくなった。

卒業まで、僅かの佳き日々ですが楽しんでください。

お父さん、お母さんに感謝の気持ちを贈ってください。

おめでとう。  以上。 如月吉日、GranPa。

  (春の風)

徒然こと 2  小説‘かろみっこ’ わたくしの書評

わが畏友安部忠彦さんの小説のこと

おはようございます。町田市の市美展が今週開催中ですが、「ヴェネチア憧憬」というA0版の作品を出品しています。

イラストレータの娘が呉れた不思議な紙にのせたパステル画です。かろみっこのような若い女性の瞳がこちらに向けられています。たぶん窓辺で、変わった壺と観葉植物がある。背景はあのヴェネチアの運河です。サン・マルコ寺院などのある風景。ローマ時代の遺跡にあるイルカやエイが空に舞う。ちょっとあやしげなフィギュアも出てくる。底抜けに明るい雲、雲です。こんなのだめかなと思っていましたが、話題になっているようでした。会場の入り口の最初に飾られて、ふうーんと悪い気はしませんでした。

かろみっこ最後まで読みました。絵と文がうまく相っていますねえ。とくに母上の死の場面で、あの絵が!! すごいです。そうなんだと感動しました。オフェリアのあの絵も生きていますね。わたくしにとっては個展をしてもらっているように思いました。母上の自死のところがひとつのクライマックスかなとおもいました。美しい最期です。しかし、何故?という心象が残りました。かろみっこは、小さな旅のあとのやさしい母の体温で救われますが、母上の内面性をかろみっこがどうとらえているかが自然に目が行きました。どんな人生であったのか。これがかろみっこの現在の内面性にふかくかかわっている気がしなでもない。

かろみっこの化学会社の現場状況は詩的です。短いとはいえ、企業人としていきていこうとするときの内面性の屈折も興味がありますが、ここをつよくすると全体の焦点がぼける危険性もありますね。しかし、重要なところです。化学工学者として将来を見たかの内面性です。かろみっこがカメラマンの仕事を辞めるところ、個展のための資金を獲得する企画のあたりは、私のような半常識人にとっては、controversialなところです。かろみっこの人間像がこのまま歪んでしまってどうなってしまうのか。徹底的に都会的孤独で、こころが締め付けられます。その意味では文学作品として成功しているのかもしれません。

Twitteringのところは、全体構造体のなかで特異ですが、それはひとつの実験ですね。しかし、重力的なバランスからすると重すぎる感もあり、少々滞留感があります。母上の死までの一気に読ませる緊迫感が、全体として終わりに進むにしたがってだるい気がしないでもありません。紙のコピーをとり再度たのしませていただきます。以上的外れな書評です。勝手なことを書きましたが、かのみっこの師匠ですから他人ごとではないですね。かろみっこに元気でねと、よろしくお伝えください。また、書きます。

徒然ことおわり。

小説’かろみっこ’は 以下の安部忠彦さんにお問い合わせください。

荒井の挿絵がたくさんあります。 オフェリアのあたりの絵の選び方に新鮮なおどろきを耳出します。

 

小説 かろみっこ プレヴュー

https://www.facebook.com/groups/1066090370168099/

著者のネット

https://www.facebook.com/tadahiko.abe.3?fref=pb_friends

(かろみっこ)


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