朝日記160827 水辺の夏への審査員講評と出展作品
(水辺の夏 箱根・稽古場風景)
今回出展した展覧会は有賞制のものです。入選はしましたが、果たして入賞なるか? すこし期待していました。 しかし結果は残念ながら 成らずでした。 しばし 落胆の気分でいましたが、この絵は、不思議に存在感がおおきく、出展のひとたちからの態度からも 作品への手応えを感じたと申し上げておきます。
きょうは、私は会場当番でしたので、結果的に、うまく審査員を会場でとらえ、講評を得られました。二人の先生の評はおよそ以下です。
審査員S氏の講評(日展系)
これを入賞の推薦したが結果的には漏れた。色彩も構図も 非常にすばらしい。色彩は天性のものであろう。山の色をヴァイオレット、中景の森林野の色使いタッチとくにwhiteの使い方が秀逸、一番手前のオレンジの帽子に至る構成がいい。紙の地も面白いのを使っている。ともかくいい雰囲気である。帽子の角度も斜めになっているのがにくい。全体としてすばらしい。 今回は残念であった。大いに描いてまた出してほしい。
審査員M氏の講評(二科系)
この絵は、独創的である。 線のながれにプロともアマともいえない独特の技がある。
絵の中心が手前の帽子にあるとすると ここに中心としてもっと大きく描いてもよい。後姿でよいが、もう少し顔を描いたらどうだろうか。真っ赤な帽子にして押し出すのもよい。この描画のタッチからいくとこの作品のサイズより大きい、倍の号数のスケールが合っている。
協会の理事のひとたちからは、傍におられたので、結果的に立ち会ってもらった。一昨年受賞しているので 他のひとにチャンスが回ったと思ってくださいということで慰められた。
絵の仲間からの質問で一番多かったのは 画紙についてであった。
夏シャツの縮みのような細かい縦皺のある画用紙である。カリグラフィをしていた娘から 試しにと奨められたものであるが、絵の世界のひとには ちょっとショックであったようである。この皺のなかの白地が思わぬ明るさと透明感を醸すようである。
結論としては、入賞はできなかったが、この絵の存在は十分に存在感を与えるものであったということです。
反省点は
*1大きさ、現在は20号のサイズであるが、30号で勝負を賭けたいとおもいました。
*2出展者の作品をみて、時間をかけて丁寧に筆を運ばせていることに、敬意はもったが
*3 さりとて、参った!という作品はなかった。圧倒されるものはなかったと言っておきたい。
*4 審査員に作品サイトで個別講評してもらうことは、敢えて頼むことしてこないで、いた。 今回は折角だから聞いておこうとこれまでの意を翻して、絵のサイトでお願いできた。、そして、よかったとおもう。
*5 どうして、これがよかったのか?、単純に褒められたからであるが、指摘の内容にフェアさを感じた。
*6 もし、こてんこてんにやられたら? と思ったが、そのときはそのときということで自分に言い聞かせたのでした。 結構、覚悟がいります。
*7 2010年に初出展した、誰かが審査員をひっぱってきてくれたときのことをおもいだしました。 審査員のコメントに対して、わたしは反対を表明しました。 それ以来のことで、こんどはすこし 神妙にしていました。
*8 一般的にいえるのは、勝者に厳しく、非勝者には優しくということであろうとおもいました。 追い打ちを掛けれることはあるかもしれないから油断大敵です。
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