1月20日
昨晩は晴れてはいたがとにかく寒くてとても望遠鏡を持ち出す気にはなれなかった。今日は朝方の冷えから一転、帰宅途中は風もなく気温も幾分上がってきたことを肌で感じられた。
早速8cmを持ち出し、月とリゲルを覗いてシ―イングをチェック。揺いではいるもののそれ程悪くない。シリウスも東の空から昇り始めている。
ついで30cmDobもベランダへ持ち出して外気温へ馴染ませる間、Star Hopping。
まずは旬を終えた火星。随分と小さく暗くなり目立った表面模様も見られず。
次に近くにある月齢7の月。SVBONY15mmは100倍でも68°広角のためスッポリ全体が見渡せるお気に入りのアイピースになりつつある。接眼レンズ内に反射防止対策を施したためコントラストも幾分向上したはずだ。ほぼ半月ながらうっすらと地球照も見えている。
しかしながら欠け際のクレーターを広視界でしばらく見ていると目が疲れてくる。
月は8cmと30cmを同倍率で見た場合、実は明らかに8cmの方が長時間観望には向いている。
分解能、光量では数値上勝負にならないはずだが問題はピントにある。
たしか気流による空気の屈折率分布は10cm~15cmの塊に近似できた(はず)。30cm口径ではこの屈折率の異なる複数の塊が光路上に存在することで、視界全体で一様なピントを出すことが難しくなる。こちらを立てればあちらが立たずで合焦点とピンボケが常時視野内に存在して目が疲れてしまうのだ。
月面を引き上げ、次はぎょしゃ座とおうし座。カペラで星像の安定度をチェック。カペラ周辺部は星がにぎやかで楽しい。ついで散開星団群、M36,37,38から近くのM1へGOTO。東京の空でM1は本当に難物で、QBPフィルターを付けてもこれが見えない。
続いてはオリオン座へ。
M78は見えず。M42は500倍でトラペジウムのA,B,C,D更にE,Fを認識。シ―イングが悪いとE,Fが見えないことから今日は悪くない。
リゲルの伴星も楽に分離して見える。
次いで8cmに移動しリゲルを。難なく伴星を分離。
そしてそのまま離角量を覚えたままシリウスへ。ギラギラと不安定だが途切れながらのディフラクションリングが見えている。166倍、333倍、400倍と倍率を変えながらエアリーディスク径の3~4倍離れたシリウス周辺あたりを注意深く探してみるも結局本日も見えずじまい。
30cmに戻ってみてもやはり主星の光条に埋もれて見えない。
この間シリウスだけで1時間以上。
あきらめて前回電源接触不良で撮れなかったリゲルの伴星写真を撮って本日は終了。
写真は30cm500倍でコリメート。露出は1/20s。