関東では降雪予報も出ている1月11日。
夕方になるとここ数日続いた強風が止み意外と穏やかな夜である。
火星の接近もあり、天気が崩れる前に久しぶりにDob12"をベランダに持ち出してみた。木星像を通して気流の具合を確かめると時折ではあるが中央の大赤斑の下の複雑な縞模様が見える。
今回は12"とEOSボディを使った引き延ばし法によるビデオ撮影で臨んでみた。
1,木星 1月11日19時30分~
久しぶりの大赤斑が中央に位置している。
1フレームあたりの感度を変えながら複数の動画を撮りため、今回の最終画像処理ではAstroSurfaceで仕上げてみた。
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参考までにRegStackによる処理画像(ソースは同じ)
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2,火星:21時~
最接近を迎える火星だが、眼視では極冠が小さく見える程度であまり見栄えがしない。画像では細かな模様が浮かび上がることを期待したが、のっぺりとした表面は眼視と大差が無い。
木星写真と比べれば実際の視直径比較ができる。
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3,突然の雲
22時を過ぎたころ西側から急に雲が出現。一瞬撮影を中断し、その形をみるとまさに手の平そっくりで、思わずカメラを持ち出しこれも撮影。
20分程度で西から東に流れくるとまた雲のない夜空が復活したが、不思議な雲群だった。
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4,木星:23時~
再度天頂付近の木星。大赤斑も隠れ地味目の縞模が。
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その後、リゲルとシリウスにも望遠鏡を向け、動画を様々取り貯めてみた。画像処理により伴星が浮かび上がることを期待し部屋に戻って確認したところ、リゲルの伴星はどうにか動画像にも映っていたが(冒頭写真)、シリウスの伴星はどうやっても浮かび上がらせることはできなかった(この時点で気流は乱れ始めていたこともあるが)。
コリメート法による強拡大の方がまだ光度差の異なる重星には向いている気がする。
久しぶりにドブソニアンと過ごした一夜だったが体は心底冷えた。