だいぶ前に、軽いうつ病になったことがある。
今から思うと、たいしたことはなかったのだが、
それでも、毎日眠れず、死にたくて大変だった。
原因は仕事の変化からくるストレスで、
幸い、早めに休んで、職種を代わることで、
悪化するまえに治すことができた。
その体験から言えることは、
原因となっているストレスを弱めない限り、
治癒は難しいのではないか、ということだ。
番組で、精神科の医師の方が、
抗うつ剤のことを話されていたが、
薬も休養も、周囲の協力も、
あくまでも症状を和らげる、対症療法だと思う。
最悪の事態を避けるためには
どれもとても重要なのだが、
それで治癒するということは
難しいと思っている。
特に、抗うつ剤は、あくまでも対症療法として、
ほんとうにひどい状態を緩和するためだけに
使うほうがよいと思う。
薬の働き方から考えても、
長期に飲み続けるのは不自然だ。
自分の環境に強いストレスが存在する限り、
一時的に休んだりして、症状を緩和しても、
いずれまた同じことが繰り返される。
最終的には、自分の心の治癒力で治るしかないのだが、
それができるためには、まず、
環境の中のストレスを、一時的にではなく、
根元から弱めておかないと。
子育ての場合、子供が無事にある程度まで
育ってしまえば、原因は自然に消えてゆく。
仕事の場合、実際にはかなり難しいことだが、
転職を含めて環境を変えることが望ましいと思う。
降格で楽になるなら、最終的に失職したり、
自殺するよりはるかにましだ。
家族の場合はもっと難しい。
お互いにお互いを縛っていることが多い。
番組中でも、自分たちに必要なものを見つめなおし、
結局は移住して治した、
というご夫婦がいらっしゃったが、たぶんこれが正解。
うつというのは、いろいろ抱え込みすぎて、
海の底にぶくぶくと沈んでいってしまうようなものなので、
まずは、自分(たち)の無力さを認めて、
自分が抱え過ぎているものを投げ捨てて身軽になる、
ということが、大切ではないか、と思う。
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