日々の寝言~Daily Nonsense~

祝!カズオ・イシグロさんノーベル文学賞受賞

大好きな作家の一人である
カズオ・イシグロさんが
今年のノーベル文学賞を受賞した。

驚いたが、とても嬉しい。

村上春樹さんより先に受賞するとは
思っていなかったが、村上さんよりも、
小説技巧として実験的な側面が大きいことや、
明確なテーマを持っていることが
評価されたのかもしれない。

受賞理由は、
"in novels of great emotional force, has uncovered the abyss beneath
our illusory sense of connection with the world"

大きな感情的な力を持つ小説により、
我々の、世界とつながっているという幻想の奥にある
深淵を明らかにした。

なかなか難しいが、一貫して追求してきている
人間の主観や記憶の不確実さ、無意識的な不誠実さ、を、
人として生きていることの切なさを感じさせる
多様なスタイルの小説に仕上げているところが
評価されたのではないかと思う。

とても嬉しいが、密かに愛していた
(NHKでもさんざん取り上げられているし、というほどでもないけど)
対象がいきなり有名になってしまうというのは
ちょっとだけ複雑な気持ちでもあるなぁ・・・

このブログでもいくつかの作品に感想を書いているが(下記)、
この機会にまた、最初から作品を読み返してみようかなぁ。

関連記事一覧:

「日の名残り」(映画)

「日の名残り」(小説)
「わたしを離さないで」(小説)
「わたしたちが孤児だったころ」
「夜想曲集」
「死・記憶・小説-カズオ・イシグロと福永武彦と押井守」
「私を離さないで」(小説)(2)
「私を離さないで」(映画)
「あらまほしかった自分」
「日の名残り」(小説)(2)
「充たされざるもの」
「私を離さないで」(小説)(3)
「カズオ・イシグロ文学白熱教室」
「忘れられた巨人」
  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「本」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事