日々の寝言~Daily Nonsense~

「君たちはどう生きるか」 by 宮崎駿監督(2)

引き続き「君たちはどう生きるか」について。

既にいろいろな「考察」が
溢れていて、玉石混交だが、
おもしろいと思ったものをいくつかメモしておく。

以下、基本的にはネタバレありです。


ジブリ鈴木敏夫が明かした映画
「君たちはどう生きるか」宣伝ゼロの理由


文春の記事への誘導だが、
公開されている部分だけでも
制作の背景などが話されていておもしろい。

> 新谷 吉野源三郎さんの同名の作品とは関係があるんですか?
> 鈴木 何の関係もないです。
> 新谷 えっ、ないんですか?
> 鈴木 ただ宮さんは中学生のときに古本屋で見つけた吉野さんの
> 『君たちはどう生きるか』を読んで涙したんですよ。
> それがどこかに残っていたんでしょうね。

これはもっと早く言ってほしかった・・・

唯一事前に公開されていたポスターについて、
宮崎監督は絶賛されたそうだが、
改めて見ると、ここでサギの中にいるのは、
映画の中のアオサギの中のおじさんではなく、
眞人のように見える。

#君たちはどう生きるか で、宮崎駿は結局、何を描こうとしたのか?【ネタバレあり最速レビュー】

書評家である三宅香帆さんのレビュー。

> この映画の主題は、「僕のヒロインは母親です」である。
には必ずしも同意はできないが、
女性ならではの視点もあっておもしろい。

文春オンラインにももっと詳しい記事がある。
あのセリフには宮崎駿監督の“願望”が…『君たちはどう生きるか』でキムタクが“父親役”だった理由とは


少女と少年の扱いについての
考察はおもしろかった。

「君たちはどう生きるか」と、実際の宮崎駿の
両親について(ネタバレあり)


宮崎駿監督の両親について
かなり詳しく書かれている。

この中で触れられている
> 2013年に出版された故・半藤一利との
> 対談本『腰抜け愛国談義』
は、宮崎監督が自身のことを
両親のことも含めて語られているようで、
他の考察でもよく出てくる。

眞人の父親のモデルは
宮崎駿監督の父親で、
> 戦時下の成金男性の言動や
> 生態がリアルに描かれており
なのだそうだ。

そのニヒリズムを内包した
アナーキーな享楽主義の背景には、
関東大震災の経験があるのではないか、
という監督自身の考察にも
納得できる面はある。

筆者の意見として、
世界を継ぐことを拒否する点について、
ナウシカとの共通性に触れられている。

宮﨑駿の映画は何を伝えようとしてきたのか? 第4回『風立ちぬ』

Real Sound オンラインに掲載された
批評家の藤田直哉さんの記事。

第1回「ナウシカからトトロまで」、
第2回「魔女宅からもののけ姫まで」、
第3回「千と千尋からポニョまで」
に続く第4回で、通しで読むほうが面白いが、
この回が「君たちはどう生きるか」
と一番関連がある。

ファンタジーを捨てた「風立ちぬ」の後に、
なぜまた「君たちはどう生きるか」を
作らなければならなかったのか?

言いたいことがあり過ぎて、
かなりいろいろなことが書かれていて
(誤字や脱字もあって)読みにくいのだが、
しかし、いろいろな視点が参考になる。

加藤周一「新しい星菫派について」
まで持ち出されている!

Real Sound には他にもたくさん記事があり、
ほとんど競作状態なのだが、もう一つだけ。

『君たちはどう生きるか』には宮﨑駿の“ジブリでの全て”が詰まっている【ネタバレあり】

この作品に直接的に影響を与えたとされる
「失われたものたちの本」について紹介されている。


8/11 には公式のパンフレットも
発売されるようだ。

買いに行くのかなぁ・・・
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