日々の寝言~Daily Nonsense~

最後の知識人が逝く

12月5日に評論家の加藤周一氏が亡くなられた。

享年89歳。
天寿を全うされたと言えるだろう。

マチネ・ポエティクの同志である
福永武彦氏、中村真一郎氏は、
ともに既に鬼籍に入っている。

加藤さんと言えば、
戦後日本の代表的知識人である。

林達夫氏の後をとって
平凡社の百科事典を編纂。
「日本文学史序説」は名著だった。

晩年は「憲法九条の会」でも
活躍していたという。

正統的な西欧文化に通暁し、
それとの対比において日本を把握する
明治以来の日本の「知識人」の伝統も
途絶えて久しく、ついに最後の一人、
ラスボスが逝ってしまった、
という感じがする。

ご冥福をお祈りします。

いつか時間のあるときに、
「羊の歌」でも引っ張り出して読みながら、
戦後知識人の果たした役割り、と
果たせなかったこと、
について考えてみたい・・・
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