日々の寝言~Daily Nonsense~

激闘王座戦

将棋の王座戦第二局は
144手までで後手の羽生挑戦者が勝った。

珍しい羽生さんの後手番での角換り四間飛車。
駒組みが飽和して、後手の羽生さんが手待ちを繰り返す間に
渡辺王座は穴熊に固めて、着々と攻撃態勢を敷く。

うーん・・・嫌な雰囲気。

渡辺さん相手だと、羽生さんはどうも普通でない。
苦手意識があるなら、いっそのこと、
大山さんと指していると思うというのはどうだろう、
などと思いながら見ていた。

いよいよ、満を持した渡辺軍の攻撃が始まり、
形勢は渡辺王座に傾いたと思われたのだが、
羽生さんもすぐには倒れない。
後ろをぴったりと着いてゆきながら
端攻めのカウンター攻撃に出る。

控室は「それしかないか」という雰囲気だったようだが、
なんといっても、羽生さんの穴熊攻めは天下一品である。

狭いところの攻防の間に
渡辺さんがどこかで間違ったようで、
いつのまにか形勢逆転となり、
渡辺王座の粘りをものともせず、
そのまま羽生さんがしっかりと勝ち切った。

最後は相手の連続王手をかわして、気持ちの良い即詰み。
いやー、手に汗握る熱い戦いだった。

> 飯島栄治七段>これは数ある渡辺-羽生戦のなかでも
> 相当の名局だと思います。

渡辺さんも、自分の勝ちパターンに入ったので、
ちょっと温泉気分だったのかもしれないが、
羽生さんの端攻めはやはり鋭い。

△2五歩から△4四銀と、
絶妙なタイミングで振飛車の活用を図ったのも
素晴らしかったなぁ・・・

第一局のお返しのような展開だったが、
相手に穴熊に組ませて、ベストな仕掛けを許しても勝てる、
という大局観だったのだろうか???

だとしたら、竜王戦パリ対局の再来のような将棋だ。
渡辺さんは、羽生さん相手に穴熊は通用しないことを
再び思い知ったのではないだろうか。

これで対戦成績は1-1のタイ。
改めて三番勝負となった。

次局は羽生さんが先手なので、
なんとしても勝って、
渡辺王座を追い詰めて欲しい。
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