日々の寝言~Daily Nonsense~

祇園祭というお祭り

せっかくこの時期に京都に行ったので、
初めて、祇園祭を見物した。

宵山をぶらつき、
山鉾巡行を少しだけ見ただけだが、
自分が、祇園祭というものを
全くわかっていなかった、
ということがよくわかった。

有名なのは山鉾巡行だが、
お祭りの実体は、それに向けての
町をあげての濃厚なプロセスなのだ。

夏が近づくにつれて、
クライマックスの山鉾巡行に向けて、
京都の中央部全体がゆっくりと少しづつ
お祭りの雰囲気になってゆくのだろう。

宵山を少し歩いただけでも、
そのエネルギーのようなものが
感じられた。

それは、神聖なお祭りと言うよりは、
もっとずっと猥雑な、しかしそこは
さすがに京都らしく、表面的には
上品できらびやかな、
エネルギーのうねりだ。

これまで育ってきたところには、
こういう町をあげてのお祭りはなかった。
せいぜいが、地元の小さな神社のお祭りで、
青年団は頑張っていても、地域としては
そんなに盛り上がらない、
というようなものだった。

こういう、地域をあげての
お祭りがあるのはうらやましい。

もっとも、あったらあったで、
いろいろ大変だとは思うのだが。

今後の参考に、行動履歴を記録。

16日(宵山)
6時頃、河原町のおばんざい屋さんで食事。
7時過ぎに店を出て、河原町四条から
山鉾のある一帯へと歩く。

四条通りが歩行者天国になっていて、
通りいっぱいの人が、みんなワクワクしながら
山鉾のほうへ歩いてゆくのは、
なんだか「ポランの広場」のようだ。

函谷鉾で粽を買って、鉾の上に登る。
ほとんど並ばずに登ることができた。

新町通りへ右折して、
いくつか山や鉾を見る。

細い通りは人でいっぱいで、歩くのがやっと。

今年から一方通行になったらしいが、
みんな平気で無視している。

菊水の鉾は上に登る人が
大行列していた。

粽や手ぬぐいの値段など、
山鉾によって違う。
みんなそれぞれ商売熱心だ。

周囲の夜店を冷やかしたりしながら、
ひたすら歩く。

南観音山のあたりで左折して、
ずっと端まで行ってみた。

端のほうは人通りも少なく、
ゆっくりと散歩することができた。

木賊山では、小さなかわいい女の子が3人、
「ちまきどうですかー」と歌っていた。

9時を過ぎた頃から、
町のあちこちで
お囃子の山車が準備され、
四条通りを練り歩く。

ほんとうは11時半くらいからの
「あばれ観音」も見たかったのだが、
歩き過ぎて疲れてしまったので
10時半くらいにホテルに戻った。

17日(山鉾巡行)
ちょっと出遅れてしまい、
8時半くらいに河原町四条に着く。

そこから、長刀鉾のほうへ歩く。

通りは交通規制されていて、
歩道しか歩けない。

鉾に近づくにつれて、
歩道が人でいっぱいになってゆく。

注連縄が飾られているあたりで
立ち止まって場所を確保した。

9時から巡行だが、
始まったのは9時少し過ぎていた。

9時20分頃、最初の長刀鉾が
注連縄のところまでやってきた。

どうやって注連縄を切るのかと思ったら、
ちゃんとまな板のようなものを用意してあって、
注連縄をその上にセットして、
鉾の上に乗った稚児さんが、
真剣でそれを切るのだった。

もちろん、稚児さんの後ろには
大人がついていて、
手足を動かしている。

そこまで見て、人波に乗って脱出した。

時間があれば、河原町御池の交差点に行って、
辻回しを見たかった。
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