秋葉原といえばよく行くところなので、
かなり衝撃を感じた。
ついこのあいだも茨城県であったばかりだ。
どちらも、世の中が嫌になっての、
衝動的な行動ということらしい。
いくら自暴自棄とはいえ、
命在るものを巻き添えにしてしまうというのは、
ほんとうに酷いことだ。
しかし、実際に行動してしまうのはほんの一部だと思う。
その背後には、同じように生きる希望を見失っている若い人が
大量にいる、と思うべきだろう。
希望の無い社会、
ということを改めて痛感する。
もちろん、だからといって、
殺人を犯した人の罪が軽くなるわけではないが・・・
私たちが20代のころは、
まだ世界には希望があるような気がしていた。
日本の生活は徐々に豊かになっていたし、
21世紀は、きっと今よりよい社会になっている、
という期待もあった。
しかし、今の日本は
本当に閉塞感ばかりが強いと思う。
幸せになるのは、
ごく一握りの成功者だけで、
残りの人は希望が持てない社会。
それも、決してフェアな競争ではなくて、
地域や生まれによって、
スタート地点の差がかなり大きい。
その成功者にしたところで、
いつ転落するかもわからない。
それに、地縁共同体が崩壊して、
あまりにも個人がばらばらになってしまっている。
個人単位では、どん底に落ちたときの
リスクがヘッジできない。
目の前が真っ暗になっても
相談する人がいない。
ネットでつながる機会は増えているとはいえ、
匿名では、炎上の祭りや自殺の相談に参加するのが
せいぜいだったりする・・・
個の力が弱くなり、他人と協力したり、
他人の面倒をみたりする余裕がなくなって、
さらにジリ貧になってゆく。
なんとか自分に見合ったロールモデルを見つけて、
しぶとく生き延びるしかないのだろうが、
世の中の変化が速過ぎて、それも簡単ではない。
先の希望が持てないときには、
とりあえず目の前のできることに全力を尽くす、
というくらいしか言えない。
そういえば、テニススクールの壁には、
相田みつをさんの詩が飾ってあった。
道
長い人生にはなあ
どんなに避けようとしても
どうしても通らなければ
ならぬ道というものが
あるんだな
そんなときはその道を
黙って歩くことだな
愚痴や弱音を
吐かないでな
黙って歩くんだよ
ただ黙って
涙なんかみせちゃダメだぜ
そしてなあ
そのときなんだよ
人間としての
いのちの根が
ふかくなるのは
みつを
相田みつをさんは、ご本人は違うのだろうが、
それをめぐる商売全体が、
なんかあざとい感じがして、
あまり好きではないのだが、
でも、この有名な詩は印象に残っている。
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