フェルマーの最終定理が最終目標だが、
そこまで行く途中の道すがら、
群、環、体という代数学の基本概念を
やさしく学べる。
代数と幾何の美しい関係も。
大学で代数を学ぶ前に、
ちょっと読んでおくとよいと思う。
最終定理の証明も、
なんとか雰囲気を理解させるべく
ミルカさんががんばっている。
サイモン・シンの本とあわせて読むと
さらに楽しいかも。
こちらもお奨めです。
それにしても、ある世界で証明できないことが
別の世界を使うとできる、というのは不思議だ。
元の世界だけでも、同じことは
できたはずではないのか?
できるかもしれないが、
自然なわかりやすい姿をしていない、
ということ?
フェルマーの定理が偽と仮定すると、
フライ曲線が存在する。
フライ曲線は半安定な楕円曲線の一種である
フライ曲線はモジュラーではない
半安定な楕円曲線はモジュラーである
矛盾が生じた。
ゆえにフェルマーの定理は真。
なんで楕円曲線の世界を
使わないと駄目なのだろう?
「半安定」「モジュラー」
というような概念は、
代数方程式の世界だけでは
出てこなかったのだろうか?
* * *
強いて文句を言えば、
「最も美しい数式」の章は、
全体の流れとしてはちょっと浮いている感じがした。
まあ、世の中的に入れたい話題
ではあったのだろうけど。
それから、ユーリのキャラクターが
いまひとつよくわからなかった・・・
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