柄谷行人氏が、哲学のノーベル賞、とも言われる
バーグルエン哲学・文化賞を受賞された。
おめでとうございます!!!
若い頃に、
「畏怖する人間」
「意味という病」
「マルクスその可能性の中心」
「隠喩としての建築」
「日本近代文学の起源」
など繰り返しよく読んだ。
物の見方の「転倒」の指摘と、
そうした見方を「括弧に入れる」
という方法でいろいろな物事を
論じてゆくのがとても刺激的だった。
その後、あまり読まなくなって
しまっていたのだが、最近、
Kindle の Unlimited に「世界史の構造」
があるのを見つけて読んだところだった。
これまでの一連のマルクス論考の上に立ち、
マルクスの唯物史観を修正して、
交換の様式から世界史の発展段階を論じる
という力作で、とても面白い。
今回の受賞も、このあたりの業績が
対象になっているようだ。
バーグルエン研究所というのは、
ドイツなのかと思ったら、
アメリカにある研究所のようだ。
賞金100万弗というのが
話題になっている。
元のプレスリリース(英語)はこちら。
PR TIMES に日本語訳が出ている。
> 当初、文学や美学の研究で名を馳せた柄谷氏は、その後、
> 政治経済学や哲学史の分野で驚くべき独創的な仕事をしましたが、
> その異端的探究は、文学、哲学、政治、経済などの諸分野を融合し、
> たとえば言語や数と貨幣や美学との関連を、
> さらには帝国主義、資本主義、哲学の諸制度の同時展開などを
> 究明するものでした。
さすがに、とてもよくまとまっている。
そこに業績として挙げられている著作は、
『トランスクリティーク カントとマルクス』
『哲学の起源』
『世界史の構造』
『マルクス その可能性の中心』
『ネーションと美学』
『歴史と反復』
『隠喩としての建築』
『日本近代文学の起源』
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