日々の寝言~Daily Nonsense~

非正規雇用

NHKの朝の番組で、非正規雇用が取り上げられていた。
非正規雇用はますます拡大していて、
働く人の3人に1人になっているという。

人材の流動化、雇用機会の拡大、といえば聞こえはよいが、
実態は、企業に有利な、労働条件の切り下げであることも多いようだ。

まあ、企業も競争してゆかないといけないから、
しかたない面はある、というのもわからなくはない。
倒産してみんな職を失うのと、たとえ非正規でも雇用があるか、
どっちがいいですか?というわけだ。

しかし、それにしても、このまま進むとかなり悲惨な感じがする。

番組の中で、こうした傾向のはじまりは、
95年の経団連?のレポートで、
労働者を3種類に分けたことにある、と言っていた。

1)組織にとって不可欠な、利益を創造できる人材(エリート、幹部)
2)資格を持った専門職
3)その他の普通の(取替えの効く)労働者

1)だけが正規雇用されて、2)、3)は契約社員などの形態を取る、
という流れは今後もどんどん進みそうだ。
2)であれば、ある程度の給与が保障されるだろうが、
それでも、今後、競争は激化するだろう。
そして、労働者の多くを占めるであろう3)の人たちの待遇は
どんどん悲惨なものになってゆきそうで、怖い。

社会の情報化が進むとともに、
人間の能力が、いろいろな面でガラス張りになっているように思う。
たとえば、Webの進歩によって、ちょっと気の利いた人なら、
自分で情報発信、価値創造ができるようになった。
ということは、逆に言えば、それができない人との差が
はっきりとしてしまう、ということでもある。

本当に厳しい世の中だ。

ところで、今日は、将棋の名人戦の第一局の二日目。
森内名人に谷川九段が挑戦している。
鋼鉄の盾対光速の矛、どちらが勝つのか
憂き世を少しだけ忘れて、観戦したい
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