木彫りの鳥の独り言

ちょい悪爺の懺悔録

夏はきぬ

2022年06月18日 | 独善偏見音楽鑑賞記
"あじさいを揺らして雀かくれんぼ"
 お久しぶりです、皆さんお変わりありませんでしょうか。
しかしあれこれと今まで経験した事の無いような不穏な動きの続く今日この頃ではあります。
私どもの会社でも5月はコロナ感染者が3名発生し、ホテルでの隔離生活や自宅で自主隔離など業務の
方にも多大な影響がありました、おまけに決算も重なりこのブログにも5月はとうとう投稿できずじまい。
まぁ適度なストレスは老化予防によろし、なんて言っても所詮穏やかに生きていけるに越したことはなしで、、、
まさにこんな時こそ、唇に歌、心に太陽をです!
と言うわけで5月はじめ後輩である山崎さんのアンサンブルエヴォリュエの演奏会に行ってたっぷりの感動を
もらってきました。  
ひたむきに歌う彼女のぴんと伸ばした背筋にこれまで研鑽してこられた音楽に対する矜恃が見える気がしました、
賞賛と羨望の混じった拍手を送った次第です。

そして来る7月3日にはこれも我が後輩、行譜君のジャズコンサート、これも非常に楽しみであります!
羊の皮を被ったオオカミ、Mr行譜!
白いタキシードで決めて華麗にドラムをたたく彼の超絶変身ぶりは必見
ぜひ大阪市北区兎我野町15-13 ミユキビル1階の"Royal Horse" 7/3 12:00 多数のご参集を!

"入梅や雨にうたれて露天の湯"
先日、和歌山は田辺の山奥の、湯ノ峰温泉に行ってきました。
なかなかいい泉質で、大浴場の入り口に掲げられた温泉の効能に書かれた和歌山県保健所の技官某氏の名前と
ともに記された日付が昭和30年、さすが老舗のいい旅館でした、スタッフも気持ちのいい人ばかりでお薦めです。
ちなみに湯の峯荘というなんとなく昭和チックな名前でした、実はこの温泉に来たのはこの春から孫が研修医
として勤務する田辺市の紀南病院をこっそりと視察がてら?と言う事でした。
しかし看護師学校も併設された大規模な病院を見て、改めて和歌山県の医療体制の充実を感じました、コロナ初期
から和歌山県は死亡率が低かったのもうなずけます、仁坂知事が多選を理由に不出馬宣言を先日されてましたが
優秀な行政手腕の方だったんでしょうな。

"ひよどりがせわしく鳴きて夏日かな"
音楽の話です、、、
前にも書きましたが、私の大好きな国フィンランド、一度は行ってみたいと切望してますが果たして叶うかどうか。
さてそのフィンランドのアカペラコーラスグループの「ラヤトン」男女3人ずつの構成で実にセンスのいい音楽を
聴かせてくれます同じ北欧の「ABBA」の都会的かつ商業主義的な音楽スタイルではなく、聖歌や各国の伝承曲なども
生真面目に取り上げています、これが現代フィンランドの気質なんでしょう、アルバム「Sanat」なんか聴いてると
たっぷり森林浴したような気になります、と言う事で以下にYouTubeのリンクを張っときます。 
https://www.youtube.com/watch?v=WEcQscemZIE
https://chillout-harmony-fields.ssl-lolipop.jp/a-rajaton/index.html

このところ私の音楽専用に使っていたノートPCが不調になっていたので、今日思い切って新しいのに買い換え、
と言う事は必然的にWindows11を使わにゃならんわけで、前途多難であります、、、。
ではこの辺で失礼いたします。 

涙腺

2022年04月23日 | 独善偏見音楽鑑賞記
"朝まだき水仙の白ひかりたる

こんにちは、当地ではハナミズキも散り始め追い立てられるように花の4月が終わろうとしています。
さてさて当ブログを覗かれた善男善女の皆さんつつがなくお過ごしでしょうか、、、
幸い小生は雨にも風にもその他諸々の艱難辛苦にも負けずしぶとく生きています、これも平素からの
トレーニングのたまもの、体重計にのると体年齢は51才だそうでほんまかいなオムロンさんであります。
しかし足腰は運動で鍛えられても、脳の方はそうはいきません近頃はとみに涙腺のしまりが悪くなって
来ているようで、このところウクライナのニュース映像で泣かされることが多くなりました。

昨日、新聞を読んでいたら「肥料原料 露産ゼロ 他国産へ切り替え進む」という記事が目にとまり
読み進むとJAや商社が肥料の原料の塩化カルシウムの輸入をロシア、ベラルーシから他国産に切り替え
ていくとのこと、塩化カリウム鉱山の写真が載っていて説明にロシア中部ベルミ地方のソリカマスク市
とあります、、、ロシア、ベルミと言えばテオドール・クルレンティス&ムジカエテルナです、確か
彼らの原点はベルミ国立歌劇場の座付きオケだったんですね、ソ連崩壊から紆余曲折、曲がりなりにも
先進国になりつつあったロシアだったのに、スターリンの呪縛どころかもっと以前の帝制ロシアの復活の
感もあるプーチンの思考スタイルと政治手法、音楽は政治とは無縁のものであり人が人である事の証です
クルレンティスやムジカエテルナの音楽芸術が政治に色づけされることなどないようにと願っています。

ロシア関連でいえば、今回のウクライナ侵攻でフィンランドの首相がNATO加盟を検討していくと表明し
ロシアがそれに過剰に反応していました、先の大戦で荒廃した国土を復興し一致団結して豊かで美しく
そして経済的にも政治的にも我々が目指すべき先進的な国を作り上げた尊敬すべきフィンランドの人たち、
そんな国がおぞましい砲弾の餌食にならないようにと思います。
さてそんなフィンランド出身のクラウス・マケラ(1996~)
チェロ奏者でも有り、指揮者としても脚光をあびています、現在ノルウェーのオスロフィルハーモニー
の若き音楽監督、指揮者としてタクトを振っています、2022年3月発売のずばり「Sibelius」と言うタイトル
のアルバム 交響曲1~7番 タピオラ他のずっしりしたやつをAmazon Musicで発見 なかなかいいですね
コリンデービス_ロンドン響の抑制の効いた端正な演奏に似た感じでこれからますます活躍する予感がします
レーベルがBISではなくDeccaなんだけど録音も悪くない、じっくり聞き込んでいきたいアルバムです。

5/7 後輩が所属のアンサンブル エヴォリュエの演奏会が伊丹アイフォニックホールで14:00から開催とのこと
エヴォリュエの演奏の質の高さは知っているので楽しみにしています。
ではこの辺で、、、

 "'笑うほど揃いて咲けりチューリップ 

Sirba Octet

2022年03月21日 | 独善偏見音楽鑑賞記
 "会者定離春の彼岸の昼下がり
 "にんげんはおバカさんよと鶯が

 今日はいかがお過ごしでしょうか、連日テレビに映し出されるウクライナの惨禍、、、
人間の度しがたい愚かさをこれでもかとばかりに突きつけてくる、まるで前世紀のような市街戦の映像は
ほんの少しばかり進歩したかに思えていたこの人の世を一挙に50年以上も前に引き戻したかのようです。

  "戦いは人の習いかいつの世も つましき人の滂沱の涙"
  "難民の少女涙し哀れなる ととせめぐりて今春ならん"

これは平成18年の春、旧ユーゴの内戦終結10年の節目に放送されたTVを見て私が詠んだつたないうたです
 、、、デジャブです、同じような風貌の人々、建物、風景。
領土を、宗教を、権力を巡って、人は暴力で解決しようとする、いつまでたっても戦争と平和の堂々巡りです
今回の事態もあらためて国連なんて“United Nation”ではなく“United Nothing” なんだと言う現実を我々に
見せつけてくれました、考えてみればそんななか我々は戦争が終わってからこの世に生を受け曲がりなりにも
ここまで平和を享受してきました、実に幸運な事です。
子や孫の世代そしてそれに続く世代も同じように平和に生きていけるようにとひたすら願うばかりです。

 最近、Sirba Octet(シルバ・オクテット)というパリ管弦楽団のメンバーを主体としたなかなかユニークな
八重奏団を知りました、弦楽器、ピアニスト、ツィンバロン奏者が奏でるクレズマー(東欧のユダヤ音楽)や
ロマ(ジプシー)の音楽、彼らが奏でる黒い土の香りのするスラブやユダヤなどの東欧のメロディはときとして
現下のウクライナ情勢に慟哭しているかのように聞こえます。
アルバムは以下の通り
 "AYiddish Mame
 "Du Shtetl a NewYork
 "イディッシュ・ラプソディ
 "TANTZ!(踊れ!)
 "The Spirit of the Yiddish

TANTZ!(踊れ!)に入っている作曲者不詳の「Fantaisie roumaine」や「Fantaisie hongroise」は特に哀愁を
帯びたもので、私だけかもしれませんがルーマニアやハンガリー等東欧の大地で繰り返されてきた名も無き抹消
された民衆や文化の泣き声のように聞こえました、、、
このバンド2019年には来日していたようで、神戸でも佐渡さんと共演とのこと知らなかった。
YouTubeに演奏がアップされてるのでアドレス張っときます、上質なセンスの音楽を味わってください。
https://www.youtube.com/watch?v=UcG6bESPbXs

 "子宝の微笑ましきや猫柳
 "陽だまりであーだこーだと百千鳥

ではこの辺で、失礼します。










ミライ

2022年02月16日 | 独善偏見音楽鑑賞記
"鱈鍋す白子も食いて業深し
"その昔チョコくれし人孫抱くや

 皆さん、元気でお過ごしでしょうか、私もかろうじて平熱を維持しております。
穏やかにゆったりとボーっと生きていきたい 、、、と思っても悲しいかな貧乏暇なし、せかせかと
相も変わらずの小生であります、そんな訳で令和4年の2月も半ばを過ぎてしまいました。
さて2017/5に手術した鼠径ヘルニアがまた発症し、1/25から前回と同じ病院に4泊5日の予定で入院して
手術となり、前回時間を持て余して困ったので今回はノートパソコンを持参病室内でWi-Fiが使えないので
iPhone経由でつなぎ(テザリング)今はやりのリモートワークとしゃれこみました、とまぁ偉そうな
事いっても中身はメールに添付のExelファイルのチェックくらい、それよりもPCを病室のテレビにつないで
WOWOWオンデマンドの映画を2本見れた事の方が画期的でした。

2/5は孫の医師国家試験、コロナにかかり発熱の場合、救済措置は一切なし次の機会を待てとの事なので
気を揉んでいましたが、本人も長期間部屋にこもって自主隔離、無事受験でき自己採点したところ余裕で
クリアできたとの事なので安堵した次第、聞くところによると今年はコロナ関連の出題が多かったそうで
いかにそれが医療現場で深刻な事態であるのかという証左なんでしょうな。
という事で3月から和歌山県田辺市の紀南病院で研修医勤務となったようで、こき使われるんでしょうな。

車を乗り換えようと思い昨年9月頃からあれやこれやと乗り比べ、トヨタのFCV(燃料電池車)ミライに決め
ディーラーに相談したところ半導体不足や関連部品の不足で納車には半年近くかかると言われ、ならばと
10月はじめに発注したところ予定がどんどん前倒しになっていき1月末の納車となりました、もともと
国内で月販200~300台くらいの販売規模なんで生産回復が順調にいったのかとは思うけど、ディーラーに
うまく乗せられたのかなとも思う次第、しかし車としてのできは素晴らしいものです、14、15日と淡路島
徳島へ1泊2日の小旅行に妻と行ってきましたが運転の疲れが前車と比べて圧倒的に少なく、心配していた
燃費も水素換算で110km/Kgでこれなら水素充填ステーションさえあれば500km圏内なら不安なしにドライブ
できそうです、それと何気ない技術の進歩に驚かされるのが音声認識の精度です、前車で精度の悪さにイライラ
して最後にこの○○と叫んで以後使わなかったのですが、ミライはiPhoneのSiriなみの聞き取り精度です
Siriに愛してるよと言ったら、私もですと答えてくれるらしいけど車とドライバーのインターフェースも
早晩そんなレベルになっていくんでしょう、EVやFCVへの動力系の転換だけで無くその辺の進歩も重要な
ポイントになると思います、ミライでも使えるAppleCarPlayなんか使ってみると音楽再生時に表示されるCDの
ジャケットイメージが一般的なGraceNoteによる画像情報検索でなく、元データの画像がダイレクトに表示される
のでジャケットデザインはそのアルバムの重要な要素だと思う私みたいな人間にはうれしい限り、ただUSB接続
なのでちょっとストレスを感じます、ワイヤフリーに対応しているメーカーもあるのに残念な事です。
話が前後しますが、徳島の大塚美術館に初めて行きましたが凄いですね、とても1日では回りきれません是非とも
再訪したいと思わせられました、あまたの展示の中で心にグサッときたのが「犬を抱き壺を下げる少女」(G.トマス)
と言う作品、たった1枚の絵が語りかける長大な物語まさに芸術の偉大さを感じさせてくれます。

北京五輪もたけなわです、言っても仕方のないことだけどどうも以前のように純粋に楽しめませんね
五輪は相応の改革がなされるべきです、とはいっても競技には感動があります、私には女子ホッケーが一番
印象に残っています、メダルは取れなかったけど日本チームは大健闘したと思います。
だらだらと長くなりました、コロナの収束を願いつつこの辺で失礼いたします。
   
"如月の雨降る夜の闇深し
   "満山の虫の子鳥の子春待てり

相田みつお

2021年12月25日 | 独善偏見音楽鑑賞記
"冬木の芽見上げて和む老いたるか

当ブログをごらんの善男善女の皆さんいかがお過ごしでしょうか、令和3年もあとわずかであります
しかし歳を重ねると月日のたつのが早くなっていくもので。
今年も12月に入ってから会社の移転等があり、ばたばたと雑用に追われ続け気が付けば年の暮れ、、、
「もういくつ寝ればお正月」であります、やっぱり根っからの貧乏性なんでしょうな。

さて去る11月17日、某氏2名と某所で酒盛りして機嫌よく帰途につきホームタウンのJRの駅の
階段で足を踏み外して顔から着地、救急車まで出動の(乗るのは拒否)お粗末な事故は痛恨の極みでした
左眉あたりを5針縫い手に打撲傷、10日間ほどはオペラ座の怪人みたいな風貌になってました、近頃は
傷も小さくなってきて旗本退屈男みたい、もともと悪相だったのに困ったもんであります。
  「つまずいたっていいじゃないか にんげんだもの」 相田みつお先生のお言葉です、、、へへ。

さて本年最後の音楽の話です
 ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871~1927)をご存じでしょうか、スウェーデンの作曲家です
H・プロムシュテット指揮 エーテボリ交響楽団の演奏で交響曲第2番、セレナードへ長調が収録された
アルバムを聴いたんだけど、これが実にいい感じ。
私、シベリウスを通して北欧の音楽に惹かれてきたんだけど、このステーンハンマルも北欧の風土的な情感
あふれた作風で、同時代のシベリウスも影響されたのかなと思う次第、セレナードなんかシベリウスの
作曲と言われてもおかしくないような感じ、しばらくこの人の音楽を追っかけてみたいなと思ってます。
それでは、皆さん来年も宜しくお付き合いのほどお願いいたします。

"さざんかのひとひら散りて年暮れん