ちょっとばかし論文etcの置き場に困ったので、せっかくだし数行の説明と合わせて倉庫×記事の謎産物にしちゃいました(笑)
基本的にここ1ヶ月前後のものを載せていますが、たまに掘り出し物もあります。
(Wikiメディアより)
各種百科事典や動画の加筆・制作など、用途は問いませんのでご活用ください!
それと、もし『○○の論文□□月に出てるけど、この記事に無いぞ〜』というのがありましたら、ぜひともコメントにてurl付でお知らせしてもらえると幸いです(ーー゛)
恐竜
※総合的なもの
・『Review of the fossil record of early dinosaurs from South America, and its phylogenetic implications』
(Fernando E.Novasab:2021)
三畳紀の恐竜についての論文。
・カーニアン時点では、恐竜の中の最大勢力は竜脚形亜目(パンファギアetc)だった
・ヘレラサウルス類はノール期/カルン期の大量絶滅を生き延びていた
・キンデサウルスとタワとダエモノサウルスは類縁関係が近い
・獣脚類
(Alan L. Titus:2021)
(Wikiメディアより)
テラトフォネウスTeratophoneusのボーンベット。
・年齢の異なる複数頭が産出しており、おそらく集団でのハンティングや子育てをしていた
・彼らの死因としては細菌中毒or火災or洪水など様々考えられるものの、中でも洪水(鉄砲水?)が濃厚
・他のティラノサウルス類も同様に群れていた可能性が高まっている
(Newman, B. H:1970)
恐竜の『ゴジラ立ち』→『カンガルー立ち』→『水平立ち』への変遷
・なお本研究中では、ゴルゴサウルス・リブラトゥスのホロタイプ標本(CMN 2120)も使用されている
・『First discovery of a deinonychosaur trackway from the lower Upper Cretaceous of southeastern China』
(YutaTsukijia/月地裕太:2021)
中国の浙江省の白亜紀後期の地層から初めて産出したデイノニクスの仲間の連続足跡化石Velociraptorichnus
・痕跡として残っているのは2本指だけであり、同時にディノニコサウルス類はシックルクローが常時持ち上げて活動していたため、よって足跡を残したのが彼らだと推測されている
・足跡を残したのがドロマエオサウルス科なら時速6.1km、トロオドン科では時速4.6kmを叩き出した。これはトロオドン科のほうが脚が長いから
(Jonah N. Choiniere:2021)
シュヴウイアShuvuuia(頭骨)のCTスキャンの研究。
・視覚に優れ、瞳孔は恐竜・鳥類の中で最大
・聴覚領域(ラグナ)は現生のメンフクロウ並みだったことも判明した
・どうやら小動物を夜行に捕食していたらしい。
※ラグナについてはコチラを参照
『恐竜の耳はどのくらいよく聞こえたの?』(福井県立恐竜博物館:2020)
(2021:Sara E. Oser)
小型獣脚類ないし鳥類の卵化石Stillatuberoolithus storrsi。
・どうやら新種らしく、今後の研究において卵殻の微細構造の進化を探る手がかりになるようだ
※随時追加予定
(良さげな論文が出たらコメントにどうぞ)
・鳥類
※現生の種類を含む
(Crouch et al:2020)
鳥類の排泄物に尿酸は含まれていなかった!?
※教科書的な知識では含まれているのが当然のようだったので、かなり衝撃的です
※随時追加予定
(良さげな論文が出たらコメントにどうぞ)
・竜脚形類
(2021:Kimberley E. J. Chapelle)
マッソスポンディルスMassospondylusの成長とそれに伴う形態変化の研究。
・いくつかの恐竜グループでは、性的に成熟すると成長が緩やかになってた。
・しかしマッソスポンディルスなど(旧“古竜脚類”)は、エサの多い季節に急成長する一方、少ない季節には成長が緩やかになっていた
(Paul C. Sereno:2012)
エオラプトルの詳細な再研究。
・口蓋の翼状突起に口蓋歯があった
・共存した獣脚類のエオドロマエウスEodromaeusより前肢の爪の曲がりが弱い
・脛骨は大腿骨よりも少しだけ長い
(この特徴はエオドロマエウスも同様)
※随時追加予定
(良さげな論文が出たらコメントにどうぞ)
・鳥盤類
・鳥脚類
(小林快次/Yoshitsugu Kobayashi:2021)
新種の恐竜ヤマトサウルスYamatosaurusの記載論文。
・かなり基盤的(つまり古いタイプ)のハドロサウルス類だが、白亜紀末まで生き延びていた
・有名なカムイサウルスとは、例えば烏口骨の形状が違う
※情報量が多すぎるため、後は解説記事を参照
『北大など、淡路島で発見された新種の恐竜化石を「ヤマトサウルス」と命名』(マイナビニュース:2021)
(Ángel A.Ramírez-Velascoa:2021)
新種の恐竜トラトロフスTlatolophusの記載論文。
・メキシコのカンパニアン後期の地層から2013年に化石が見つかっていた
・ククリナイフのような形(論文中では“へら”に似ているとした)の後方へ反ったトサカが特徴的
・ランベオサウルス亜科でパラサウロロフス族に含まれる
(Han SangYoona:2021)
全ての鳥脚類が子育てをしていたわけではない。
鳥脚類の足跡化石群集は子供と大人が共に行動したことを示すものが多いですが、韓国で見つかった大人の足跡を含まない群集の存在は、必ずしもそうとは限らなかった可能性を示唆していると。
※随時追加予定
(良さげな論文が出たらコメントにどうぞ)
・角竜類
(Sebastian G. Dalman:2021)
新種の恐竜メネフィーケラトプスMenefeeceratopsの記載論文。
・アメリカはニューメキシコ州の白亜紀後期の地層から産出
・セントロサウルス亜科では最古級のメンバーの可能性がある
・系統解析だとクリッテンデンケラトプスCrittendenceratopsに類縁があって、基盤的同亜科にあたる。
※随時追加予定
(良さげな論文が出たらコメントにどうぞ)
・鎧竜類/曲竜類
・『Tail Weaponry in Ankylosaurs and Glyptodonts: An Example of a Rare but Strongly Convergent Phenotype』
(2019:Victoria M. Arbour)
鎧竜類/曲竜類とグリプトドン類(絶滅したアルマジロの仲間)の収斂進化。
・有名なアンキロサウルスや細顔のノドサウルスの仲間、さらに新生代に繁栄したアルマジロ類だけでなく、オオナマケモノ(皮膚の下に鎖帷子状の鎧があった)まで多数を比較
・有名なアンキロサウルスや細顔のノドサウルスの仲間、さらに新生代に繁栄したアルマジロ類だけでなく、オオナマケモノ(皮膚の下に鎖帷子状の鎧があった)まで多数を比較
・尻尾の先の骨塊(tail club)は捕食者に対する自衛や仲間同士の争いに使われていた
・その他ステゴサウルスや絶滅したカメなど、多数の物々しい植物食動物を比較している
※随時追加予定
(良さげな論文が出たらコメントにどうぞ)
最終編集日→2021年5月17日