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おとぎ話に隠された古代史の謎

2012-06-09 05:50:31 | 日記

  関裕二著 『おとぎ話に隠された古代史の謎』 PHP文庫

 関さんの本は好きと言うより面白い。 歴史作家で「古事記」や「日本書紀」等の

歴史書を元に、 古代史特にヤマト建国にまつわる数々の謎を解く。 それに関

する沢山の作品を書かれているが、 一部ではとんでも本とか言われている。

でも古代の事、 今の人間は一人も生きていない時代の事、 誰もなーんにも本

当の事は分からない。 学者の言う事も関さんの言う事も推測でしかない。 答え

を出すのが難しい事をこうじゃないかああじゃないかと議論する事が楽しいので

は? 邪馬台国の場所だって未だに学者の意見が分かれてる。 いつ謎は解け

る? はっきりきっぱり100%謎が解けてしまったら? 

 

この『おとぎ話に隠された古代史の謎』、 私達が良く知る浦島太郎・金太郎・桃

太郎・一寸法師・かぐや姫・因幡の白兎・鶴の恩返し・天の羽衣・ヤマトタケル・カ

ゴメ歌、 これら全てにヤマト建国の本当の歴史が隠されていると書かれている。 

 

 「邪馬台国の」では無く「倭国の女王」として中国に認められていた卑弥呼。 その

卑弥呼を滅ぼし、 次に女王となったトヨこそがヤマト建国にかかわる重要人物で

あり、 おとぎ話の中にその存在を見いだせると言う。 トヨとは一体誰なのか?

関さんの本を読んだ事の有る方には、 もう耳にタコが出来る位(耳じゃなく目か)、

作品の中に幾度も繰り返し登場するあの女帝。 しかし、 「豊」と言う字が付く人

名、 地名が何でもトヨに結び付くのかは少し疑問だ。 

 

 この本を読んでいて「あらまぁ!」とびっくりした所が有る。 カゴメ歌もトヨと関連

付けて書かれているが、 大学生の時このカゴメ歌について女子寮の友人と話し

合った事が有った。 私達は文系の学生では無いのだが、 夕食後一つの部屋に

5人集まり、 毎晩違うテーマで朝までだらけながらとめども無い話をしていた。

例えば、 「人生、 運命、 偶然の関係は?」 とか 「ブラックホールとは?」とか。

 

 カゴメ歌については、 私達は関さんが書かれている通りの疑問を持っていた。 

   かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる。 夜明けの晩に、

   鶴と亀がすべった。 後ろの正面だあれ。

 かごめって何? 鳥って誰の事? 夜明けの晩・・・なんじゃそれ? 鶴と亀が

何でいる? すべった・・・失敗したと言う事? 何を? どうして? 後ろの正面

ってどこ? だあれ・・・がいるの? いちいち不気味だ。 確かに歌詞に何か裏

の意味が有りそうだと思っていた。 私達は結局「なんで?」「さっぱり分からん!」

で終わってしまった。  

少々疑問は有るが関さんがとりあえず答えを出してくれた。

 

 私が中学生の時に日本武尊の物語を知って以来、 「自分勝手に!好きな偉人

ランキング」NO.1の座をキープし続けているヤマトタケル。 偉人では無く、 架空

の人物であるのは分かっていても、 それでもこの悲劇のヒーローには心惹かれ

るものが有る。 名前からなのか、 生き方からなのか。

 天皇の息子であるのに父親に捨てられ、 父親の為に頑張っても認められず、 

ヤマトの国を思いながら見知らぬ土地で惨めな最後を遂げる。 何と言う哀れな

子だろう。 だが、 父親に疎まれたのには訳が有る。 ヤマトタケルは身の丈

3mの大男でかなりの乱暴者、 双子の兄を惨殺して、 父親が自分の身に危険

を感じたから遠くへ追いやられた。 

 関さんはそう言うヤマトタケルの生涯がヤマト建国の歴史そのものであろうと

言う。 そして、 ヤマトタケルとトヨにも大いに繋がりがあるそうだ。

 

 私は特に歴女では無いが、 歴史は面白い。 

確かにその時、 その時に「何か」が有って現代に至っている。 

うちのご先祖さん達もその時代、 時代に生きて、 その「何か」を見たんだろう

なぁ、 体験したんだろうなぁ。 教えて欲しいなぁ、 カゴメ歌の真相。