ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【展覧会】第2回 Tokyo Gendai

2024-07-07 23:55:45 | アート・文化
国内外のギャラリーが小間を構えているのを回遊して、
お気に入りを探すのはとても楽しかった。

海洋生物を糸のクラフト(編むなど)で表現してた
デンマーク(だったかな)の画廊の作品群、クラフト好きにはたまりません。

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第2回 Tokyo Gendai
https://tokyogendai.com/ja/
パシフィコ横浜 展示ホールC/D
2024年7月5日~7月7日

(2024.7.7)



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【展覧会】宇野亞喜良展

2024-06-09 13:51:16 | アート・文化
繊細な線。
艶やかだったりポップだったりする色彩。

時代をあらわしていながら、
時代を易々と超えている。

少年少女の無性な貌に、ほんのひと雫のみだりがましさのエッセンス。

おどろな光景でも清涼さがあるのはお人柄が出ているのだろうか。

観終われば、なんだか大きな花束を受け取ったような感慨があった。

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宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO
東京オペラシティ アートギャラリー
2024年4月11日~6月16日
https://www.operacity.jp/ag/exh273/

(2024.6.8)



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【展覧会】大吉原展

2024-04-21 23:11:14 | アート・文化
歌舞伎観劇する私には資料的にいろいろ学ぶところがありました。
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大吉原展
東京藝術大学大学美術館
2024年3月26日~5月19日
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2024/03/yoshiwara.html

(2024.4.21)


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【展覧会】棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ

2023-11-25 22:53:22 | アート・文化
さまざまを吸収し錬成して手先からかたちに映しているようであり、
それが思考を超えていて生きることそのものであったようだ。

芸術家、であるのだろうが、手仕事のひと、の側面に、より惹かれる。

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生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ 
2023年10月6日~12月3日
東京国立近代美術館
https://www.momat.go.jp/exhibitions/553
https://www.munakata-shiko2023.jp/

(2023.11.25)



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【展覧会】超絶技巧、未来へ!

2023-09-24 11:20:57 | アート・文化
どれだけ微細な感覚の指を、身体を、眼を、もってこれらをなしているのだろう。
美の感覚と技と両方なくては成立しえない。それと、執念にもにた拘りだろうか。

明治の超絶技巧に目をみはったのは、2014年のこと。
当時のブログに
「時を経て、触れずに距離を置いて鑑賞するもの、に変わって行った様子も
何となく察せられて、私たちは美術館の展示品としてしか観ることができないのも、
少々さびしいことだな、などと過ぎし時代をうらやましく思ったりした。」などと書いていました。

現代の超絶技巧も手に取るものではないですが、明治の遺産(今回は後半に展示あり)を
見たのとはまた別の感慨も持ちました。
それは、私がさいきん、クラフト(主に編・刺・ガラス)に興味と愛情を持っているからかも。

出展作は超絶技巧で、表現テーマに抽象的概念が置かれ、
工芸(クラフト)のうちでも芸術の極にあるものですが、
表現対象と全く異なる素材を用いて現実を再現する、という要素に目を向けると、
博物フェスにいるようなクラフト作家さんとロングテールのようにつながる何かが思われ、
表現対象物との距離感(心理的、体験的)ともあいまって、
めでる対象という視点を起動し、愛らしさのようなものへの感嘆を呼ぶのです。
特に、編みぐるみや立体刺繍の好きな方は、稲崎栄利子氏、蝸牛あや氏の作品など
感嘆がいっそう深いのではと思います。

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青木美歌氏のこと

菌類に魅せられ数年目の2017年、菌のありようを表現したようなアートを見たい、
できれば家に置きたいと訪れたアートフェア東京に、その作品はありました。
手が出る値段なのかわからず、おそらく難しかろうと思えど、帰宅後に扱い画廊を調べて、
北陸に遠征しようかなど考えているうちに日々は過ぎ、外出もままならない時期を挟んで、
そろそろ個展などなさらないかしらと検索をして若き作家の訃報に接しました。
今回、作品を間近で観ることができてとても嬉しかった。
ミュージアムショップで作品集を扱っていたのも有難かったです。

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超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA
三井記念美術館
2023年9月12日~11月26日
https://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

(2023.9.23)


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【展覧会】蔡國強、ホックニー、横尾龍彦

2023-09-24 11:16:35 | アート・文化
新美の蔡國強展、現美のデイヴィッド・ホックニー展の感想を書きあぐねて
(特にデイヴィッド・ホックニー展は気持ちが満たされすぎ、あふれて
なにも書けない感じで)、そのまま埼玉県立近代美術館の横尾龍彦展に
行って、ワタシ的には全部つながった感じなので、1記事で書きます。

横尾龍彦展は、鎌田東二氏の水沢勉氏との特別対談も目当て(大人気焦った。
追加席でぎりぎり入。岩笛・横笛・法螺貝実演、貴重)でした。
対談でくしくも、蔡國強氏との交流の話が出てきたり、横尾龍彦氏の見え方
への意識の向け方に、思わぬホックニーとの共通要素を見出したり。

横尾龍彦氏のことは実はよく知らなかったのです。
わたしはザオ・ウーキーがとても好きで(19世紀末ウィーンも好きですよ)、
だから横尾作品は、観てみればとても好きな部類の表現で、知ることができてよかった。

”霊性の作家” ”描くことそのものが供物であり、儀礼・典礼であった”(対談より)
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横尾龍彦 瞑想の彼方
埼玉県立近代美術館
2023年7月15日~9月24日
https://pref.spec.ed.jp/momas/2023yokoo-tatsuhiko
(2023.9.10)

デイヴィッド・ホックニー展
2023年7月15日~11月5日
東京都現代美術館
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/hockney/
(2023.8.20)
・じっくり観たり、繰り返し往復したりして、2時間以上の充実観覧。
・複数の瞬間が同時に1つの画面にある、という認識の仕方と表現がとても印象的。
・カップルが描かれているのをみるとかわいらしく。
・ノルマンディーの12か月圧巻(愛すべきものに満ち満ちている)

蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる
https://www.nact.jp/exhibition_special/2023/cai/index.html
国立新美術館
2023年6月29日~8月21日
(2023.7.2)
・”爆発”は破壊的なものであるはずが、その痕跡には美しさがあり、
 宇宙の何か、挙動、か、が写し取られている。
・”爆発”とともに火花、光、の表現。祝祭がもたらす、ハレ、の気配。


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【展覧会】ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開

2023-06-18 22:47:18 | アート・文化
圧巻でした。量・質。
19世紀末の抽象絵画の始まりから、大戦を経て20世紀後半に至る展開を、
ヨーロッパからアメリカへ、あるいは日本/日本人画家への波及も切り口として
各時代の特徴を見せる作品の総覧。

各コーナーの解説文が、たっぷりかつ簡潔に学べる構成になっていて、
追って読んでいくにつれ、知識が整理され補充されていくことに充実を感じつつ、
一方で一点一点がそれぞれに強力な輝きを発する作品が、しかも大判多数で、
3フロアにわたってずらりと並び、視覚もまんぞくまんぞく。
ゆっくりじっくり観たら2時間では足りない。

抽象画なら何でも心動くわけではないけれど、この展示では眼福たっぷり。
そしてやっぱり、ザオ・ウーキーが一番好き。

図録、購入しました。こちらも圧巻(厚さも)。
観覧中の解説文を再読したく。抽象絵画のゆたかな教科書としてお持ち帰り。
図版も大きく写したものが多く載っていて嬉しい。

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ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ
2023年6月3日~8月20日
アーティゾン美術館
https://www.artizon.museum/exhibition/detail/557
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/abstraction/ 特設サイト

再訪したい…。

(2023.6.18)


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【展覧会】マティス展 と ルオー展

2023-05-04 20:25:48 | アート・文化
マティス展とルオー展、中1日で観覧。
ほぼ同時代を生きて、同じ師匠(モロー)の下で学んだふたり。
マティス1869–1954、ルオー1871-1958。
今回は、どちらの展示でもあまり交友は語られていませんが、
戦中にそれぞれが作品を寄せた「ヴェルヴ 第8号」はどちらの会場にも展示があります。

マティスは、神経に、さわ、と触れる感じ。
ルオーは、皮膚の触感を想起させる感じ。

観覧後に改めて、それぞれが同時代に何を描いていたかを並べると興味深い。

マティスがフォーヴィスムに至るころ、ルオーの描く人物像は精神性を強め。
制作活動に戦争の影響を受けながらも、表現を模索し。
晩年、切り紙絵と装飾的コンポジション。
かたち と マチエール。

そうしてどちらも、わたしにとっては、
こんなふうに描けたらここちがよいだろうなと思う表現なのである。

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マティス展 Henri Matisse: The Path to Color
2023年4月27日~ 8月20日
東京都美術館
https://matisse2023.exhibit.jp/about/

ジョルジュ・ルオー ― かたち、色、ハーモニー ―
2023年4月8日〜6月25日
パナソニック汐留美術館
https://panasonic.co.jp/ew/museum/exhibition/23/230408/

「マティスとルオー 友情の手紙」を読んでみようか。

(2023.5.2 & 2023.5.4)



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【展覧会】江戸絵画の華 <第1部>

2023-01-09 23:04:53 | アート・文化
離れておおきくみてよし、近づいて細部みてよし。

「松竹梅群鳥図」松竹梅、に、八十八の鳥がお出迎え。
谷鵬「虎図」の毛並みに唸り。
水上景邨「牡丹に唐獅子図屏風」に口元ゆるみつつ畏敬も感じる不思議。

若冲「鳥獣花木図屏風」、とても近くでゆっくりと見れた。
多少見知っていたはずだったけれど、発見も多かった。
これからも、みてもみても、発見は尽きないに違いない。
何故こんなに穏やかなのだろう、微笑み感ある、無垢の動物たち。

鶴、ほか、墨でのしごと、筆づかいの妙、かたちの妙。
この方は生涯にどれくらいたくさん描いたのだろうと思う。

屏風の名品、肉筆浮世絵、みどころ尽きず。

ブライスコレクションから出光美術館コレクションへ。
持っていらした側、受け継いだ側、それぞれに大きな感謝と敬意を。

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江戸絵画の華 <第1部>若冲と江戸絵画
出光美術館
2023年1月7日~2月12日
http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/

(2023.1.9)


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【展覧会】京都・智積院の名宝

2023-01-08 22:46:29 | アート・文化
いずれも眼福ながら。

感じ入ってしまった「楓図」。
風の気配、ざざという葉擦れがきこえ、少しひんやりした気温を感じる。
立ち止まり熟視し、戻って観、座って観、その前を立ち去りがたく。
ほか「桜図」「松に秋草図」「松に黄蜀葵図」「雪松図」が並ぶ空間には
いつまでも身を置いていたかった。

経文もすばらしくて、「金剛経」の清廉に胸うたれ。
「阿字観」もよかった。
「刺繍法華経」にも違う感性でフラグ立った(クラフト)。興味津々。

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京都・智積院の名宝
サントリー美術館
2022年11月30日~2023年1月22日
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2022_5/index.html

(2023.1.7)


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【展覧会】李禹煥

2022-09-23 23:38:57 | アート・文化
禅問答みたいな空間とか。
瓦か石垣のような床面とか。

なんだか楽しかったなぁ。

空間に「問い」がふわふわと浮いている。

正面から応答できそうなときもあれば、
つかみ損ねてあれれとなるときもある、ような。

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李禹煥 国立新美術館開館15周年記念
国立新美術館
2022年8月10日(水)~11月7日
https://LeeUFan.exhibit.jp/
https://www.nact.jp/exhibition_special/2022/leeufan/

(2022.9.23)


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【展覧会】ゲルハルト・リヒター展

2022-09-23 23:30:29 | アート・文化
ゲルハルト・リヒターは、名前は知ってるけど実はよく知らなかった。
実物をたくさん見て、すごいとは思った。
でも消化できてないので感想が書けない。

塗り重ね、色を重層的に交差させる表現。
場の記憶のような視点。
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ゲルハルト・リヒター展
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/gerhardrichter/
https://richter.exhibit.jp/
東京国立近代美術館

(2022.9.23)


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【展覧会】日本美術をひも解く─皇室、美の玉手箱

2022-09-11 22:27:06 | アート・文化
粒選りな。

美術館らしい、高い天井の展示スペースを、そぞろ歩いて見ていくのだけれど、
なぜか、
どちらかのお宅にお邪魔して「ウチで保管しているものなんだけど」と
次々と気安く、解説してもらいながら、所蔵品を見せられているような
そんな気配を感じたのはなぜだろう。

絵巻の名品展示がいくつもつづいててすごいし、
細部にわたって美しく繊細な画、工芸 にも目を奪われる。
源氏物語画帖(伝 土佐光則)の人物。
七宝蜻蛉河骨図香炉(川出柴太郎)の取手の細工。
挙げたらきりない。

若冲の動植綵絵は正面から見れる高さの展示で、つぶさに見れてよかった。

書はふだんきれいだなと思う程度なのだが、今回は小野道風の筆の味わいに打たれた。

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特別展「日本美術をひも解く─皇室、美の玉手箱」
東京藝術大学大学美術館
2022年8月6日~9月25日
https://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2022/08/bi-no-tamatebako.html
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/tamatebako2022/

(2022.9.11)



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【展覧会】装いの力―異性装の日本史

2022-09-11 22:25:41 | アート・文化
観終わって、裡が波立つ。ざわっとする。
越境しきれなかった事例(現実やものがたりの成り行き)を見たからか。
ココ・シャネルが突破したことや何か、
装い以外の場面でおそらくずっと越境は試みられ続けていて、
完全客観では見れないところがある。興味深い構成。

アート系統では
中世の日本の作品(小碓命、とりかへばや、巴御前、阿国、若衆、稚児など)と、
20世紀以降の表現と。

ベルばら、リボンの騎士、ひばりくん、異性装といっても理由も自己納得も
異なるのだ。そうか。読んだ当時は子供だったからよくわかっていなかった。

歴史的経緯については、何度かの公権による禁止のことなど。
明治期の新聞・雑誌記事の内容が興味深い。

禁則破りで逮捕、という記事は却って、
遮られたかつてある程度ふつうにあったのかもしれない越境を思わせる。
経済その他の事情によってか、アイデンティティかは様々のよう。

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装いの力―異性装の日本史
松涛美術館
2022年9月3日~2022年10月30日
https://shoto-museum.jp/exhibitions/197iseisou/

(2022.9.4)



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【展覧会】ボストン美術館展 芸術×力

2022-09-03 23:44:15 | アート・文化
「×力」とは? 時の権力との関係性なのであった。

日本から渡ったものが多くはあるけれど、
11世紀~18世紀の幅で東西様々、重厚な作品を取り上げている。

作品を作らせてしまう財力であったり、
作品が必要とされる背景、制作の契機であったり、
そもそも描かれている姿や光景の贅や規模であったり、
権力の影響はいろいろ。

そういう環境ではなくなった今の時代。

振り返ることが可能なのは、作品が見れる形で残っているから、
ということに改めて思い至ったりした。

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ボストン美術館展 芸術×力
Art & Power: From Pharaohs to Daimyōs. Masterworks from the Museum of Fine Arts, Boston
東京都美術館
2022年7月23日~10月2日
https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_boston.html
https://www.ntv.co.jp/boston2022/

前回、空飛ぶ吉備真備と阿倍仲麻呂はいつ見たのだったか。
相変わらずつるみ具合がかわいい。
今回はたっぷり。

(2022.9.3)



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