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歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【展覧会】田中一村展

2024-09-29 12:00:00 | アート・文化
神童と呼ばれた8歳くらいのころの作から既に、
画面から花や枝葉がこぼれだして来るようで、それは晩年まで続く。
モダン。構図が、筆致が、細部が。未だ鮮度高い。

ニューロン揺さぶる感じの、静なのにダイナミックな。
あたかも直感で描いているかのような、自然が持つ迸るエネルギーを
そのまま引き写したような筆致であれど、それを裏付けているのは
とてつもない量のスケッチや習作。

以前、千葉市美術館で観たとき(2021年1月)よりも更に、
時代とのフィットが高まっているのでしょう。益々すごい。

イマのわたしたちが感性の中央を貫かれるような感動を覚えるというのは、
今から60年以上前では、早すぎた、のかもしれない。
いっぽうで暮らしの中の知己と絵で喜ばせる場面も多くあったようで。
落選したという「秋晴」立ち去りがたく。

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田中一村展 奄美の光 魂の絵画
2024年9月19日~12月1日
東京都美術館
https://isson2024.exhn.jp/
https://art-ap.passes.jp/user/e/isson2024?utm_source=organizer&utm_medium=web-site

(2024.9.29)

※更新さぼりを2025正月休みに一気に挽回中。鑑賞日付で公開。

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