苛烈だが"ドラマティック"ではない。
少年をみまう境遇は胸につかえること度々。
一方で映像はモノクロームに表現され
時に酸鼻を極める光景はのどかな自然の営みの中、
ほとんど声すらあげない少年の姿も相まって
これは寓話だろうかと思わせる。
幾つかの道具や動物の行為は、次に起こることを暗示する。
イソップ童話が頭に浮かぶ。
暴力、銃声、略奪、蹂躙。激しくないはずはない。
ただ、悲しみのようなのが覆っていて、静謐な印象が残る。
途中までは。
とある人とのエピソード(2つ)の後、俄かに、かれの世界は
こちら側に入って来る。
怒りか、尊厳の自覚か。
意思と言われるものが立ち表れる。
大人になるというのは、行使する側に立つということだろうか。
そうして人は簡単に、踏み越えるのかもしれない。自覚もなく。
口の中に砂がざらつくようだ。
少年をみまう境遇は胸につかえること度々。
一方で映像はモノクロームに表現され
時に酸鼻を極める光景はのどかな自然の営みの中、
ほとんど声すらあげない少年の姿も相まって
これは寓話だろうかと思わせる。
幾つかの道具や動物の行為は、次に起こることを暗示する。
イソップ童話が頭に浮かぶ。
暴力、銃声、略奪、蹂躙。激しくないはずはない。
ただ、悲しみのようなのが覆っていて、静謐な印象が残る。
途中までは。
とある人とのエピソード(2つ)の後、俄かに、かれの世界は
こちら側に入って来る。
怒りか、尊厳の自覚か。
意思と言われるものが立ち表れる。
大人になるというのは、行使する側に立つということだろうか。
そうして人は簡単に、踏み越えるのかもしれない。自覚もなく。
口の中に砂がざらつくようだ。
ああ、そこまで、と、深すぎる心の傷に思い至る終盤もみごと。
-----
公式サイト:http://www.transformer.co.jp/m/itannotori/
少年を演じるペトル・コラールの目の、何とすごいことよ。
前半と後半で変わるよ。
(2020.10.11)
-----
公式サイト:http://www.transformer.co.jp/m/itannotori/
少年を演じるペトル・コラールの目の、何とすごいことよ。
前半と後半で変わるよ。
(2020.10.11)