ぐるぐる・ぶらぶら

歌舞伎と映画と美術と読書の感想

【映画】さんかく窓の外側は夜

2021-01-23 12:14:59 | 映画
原作を大幅に圧縮しつつ、関係性のエッセンスは表現に取り込んでた印象。
圧縮過程で省かれた要素はキャスティングと人物造形でかなり補完されている。
(平手さんが最大のJust。北川さんの贅沢な起用に絶句)

全般、画、きれい。曇り空の光度が基調。
レトロモダンな事務所や廃墟などの光景。シンプルだけど練られた服飾。

コンパクトに畳み込む過程で新たなものがたりや人びとに窯変したと
捉える方がよいかもしれない。

感想なのに、何だか比較メモのようになってしまいましたが、
もう一回観てもいいかなと思う後引き感あります。特に前半。

-----
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/sankakumado/

ワタシはホラーが苦手なほうですがこれはどうにか大丈夫。

もともと余白の効力が高い原作から総天然色のスクリーンに移行する時点で、
違う仕立てになるのは当然だよなぁと観終わって思った次第です。
温度が違う感じ。映像は低温を維持しようと頑張ったと思うけど
やっぱり少し体温あります。人間がやってるから(血糊もあるし)。
どちらもそれぞれよいですね。

(2021.1.22)


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【気になる本】20210118-25 | トップ | 【気になる本】2021025-31 »