阿児の松原            (   fu~   )

阿児の松原さよしぐれ
   降るとも通う人はぬらさじ

春の雨

2013-05-11 12:54:46 | 日記
以前にも書いたと思うのですが、良かったら又読んでください。

春の雨は大好き、
子供の頃の思い出・・・
暖かさが快くなりかけた春の雨の日、
だあれも居ないはずの家に帰った時、母が座敷で横になっていた、
「ただいま」の声にも気が付かない余程疲れていたのでしょう。
母のそんな姿は見た事がなかった、
助産師の資格を捨てて農家に嫁ぎまさに身を粉にして働いた人。
そ~っと母の横に身を並べた・・・母の温かさが背中に伝わっていつの間にか寝入ってしまった。
目が覚めた時は母は野良仕事へ、田んぼの上にはツバメが行き交う。

そんな思い出を母の最期にベットに伏せる傍らで語った。
あれから幾年月。

父は先だった母に「俺を置いていくのか」と恨めしそうに見つめていた。
糖尿病を患って食事制限の厳しい治療を受けていた父は母にしか身を委ねる事が出来なかった、
施設で「何もかも無くしてしまった」と嘆く父をなだめ書を楽しみに部屋にこもり、
何枚もの書を持ち帰る日々突然父の最後をを聞かされた。
「残念無念」とはこう言う事なのでしょうか?

いつか
「眠る様に最後を迎えたい」と話したら「それはテレビドラマの中だけですよ」とした会話が有ったっけ。

最近思うに・・・
一日一日考え方が違って来る、
人への思いも違う面が多々わかって来て「この人は絶対会いまみえない」と思っていても、
「え!こう人だったのか」と驚きを隠しきれない時もある、
「ああ、私は今を生きる価値が有ったのだ」と自分を誉める。

雨音を聞きながら感傷に浸っている今日でした。