gooブログ「曇りのち晴れ」

たべもの歳時記

俳句たべものダイアリー二0一九年二月

二月 一日(金)晴 煮凝りに夕べの名残り火のかける(煮凝り)
二月 二日(土)晴 晴れて尚喉の渇きに根深汁(根深汁)
二月 三日(日)晴(節分) 恵方巻どこを向いたらよいのやら(恵方巻)
二月 四日(月)晴(立春) 豆撒きの声を潜める宵あかり(豆撒き)
二月 五日(火)曇/晴 中華まん三口で食べて春ピール(春ビール)
二月 六日(水)曇/雨 大皿の春菜の青さ箸に取る(春菜)
二月 七日(木)晴 サラダ菜をほぐす水仕に朝始まる(サラダ菜)
二月 八日(金)曇 伊予蜜柑いつからか裏返し剥く(伊予蜜柑)
二月 九日(土)曇 白魚の寄れば崩れず椀の中(白魚)
二月 十日(日)晴 おこと汁最後に小豆啜る椀(おこと汁)
二月一一日(月)晴(建国記念日) ミネストローネ弱火に溶けて春野菜(春野菜)
二月一二日(火)晴 菜の花を笊に冷まして朝が来る(菜の花)
二月一三日(水)曇 焼き海苔のほんのり青く朝ひかる(焼き海苔)
二月一四日(木)曇 海苔粗朶に夕陽の落ちて浪ひかる(海苔粗朶)
二月一五日(金)曇/晴 白魚の真っ新な目の何語る(白魚)
二月一六日(土)曇/晴 薇の産毛に光る朝の水(薇)
二月一七日(日)曇 湯気に身の骨より白く蒸鰈(蒸鰈)
二月十八日(月)晴 草餅のあんこぶつぶつ午後のお茶(草餅)
二月十九日(火)曇/雨 菜の花の甘酸っぱさも味噌で和え(菜の花)
二月二十日(水)曇/晴 タラの芽の衣ほぐれて醤油色(タラ)
二月二一日(木)曇/晴 ひとえ草豆腐にさやぎ朝が来る(ひとえ草=青海苔)
二月二二日(金)晴 貝柱取れずに啜る浅利汁(貝柱)
二月二三日(土)晴 鹿尾菜揚げの甘さと合間って(鹿尾菜)
二月二四日(日)晴 海苔粗朶の記憶を辿る東京湾(海苔)
二月二五日(月)晴 キッチンに若布の泳ぐ朝はじめ(若布)
二月二六日(火)晴 何枚も重ねて巻いて海苔ご飯(海苔)
二月二七日(水)曇 魂の叫ぶ朝餉の茗荷竹(茗荷竹)
二月二八日(木)曇/雨 報連相炒める音に火の温み(報連相)

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